月額980円で、雑誌やマンガ、書籍が読み放題になるAmazonのサービス“Kindle Unlimited”。数多くの書籍や雑誌、マンガが定額で読み放題になるAmazonの人気サービスです(ちなみに週刊ファミ通も読めます)。

 現在読み放題対象作品は10万件以上! これだけが読み放題なのはうれしいですが、何を読めばいいのか迷ってしまいますよね。

 そこで本稿では、Kindle Unlimitedのオススメ作品を個人的チョイスで紹介します!

“Kindle Unlimited”の導入はこちら(Amazon.co.jp)

陽気なアンドロイドが繰り広げる遠未来アクション&リラックスSF!

『第三惑星用心棒』ゆるいタッチの中にも本格SF感が楽しめる。『ベントラーベントラー』の野村亮馬作【Kindle Unlimitedオススメ】_06

 素朴なタッチでどこかほのぼのした雰囲気ながら、“正統派SFマンガ”として評価の高い『第三惑星用心棒』。

 自主制作マンガレーベル「馬頭図書」の野村亮馬さんによる作品で、2018年に第1巻が発売されました。

“知る人ぞ知る名作”とも呼ぶべき同作。読者を魅了してやまない秘密は、どこに隠されているのでしょうか。

『第三惑星用心棒』1巻 Kindle Unlimited版(Amazon.co.jp)

 作者の野村亮馬氏はこれまでに、『月刊アフタヌーン』(講談社)で連載されたマンガ『ベントラーベントラー』や『キヌ六』といったSF作品を発表。独自の世界観で多くのファンを獲得しています。

『第三惑星用心棒』ゆるいタッチの中にも本格SF感が楽しめる。『ベントラーベントラー』の野村亮馬作【Kindle Unlimitedオススメ】_04
Amazonより

『第三惑星用心棒』は無政府・無国境状態となった西暦2882年の地球が舞台。主人公のエルシーは月面生まれの接客ロボットで、肩に乗せたオニオオハシ型の加工動物“タミー”が相棒です。

『第三惑星用心棒』ゆるいタッチの中にも本格SF感が楽しめる。『ベントラーベントラー』の野村亮馬作【Kindle Unlimitedオススメ】_01
『第三惑星用心棒』ゆるいタッチの中にも本格SF感が楽しめる。『ベントラーベントラー』の野村亮馬作【Kindle Unlimitedオススメ】_02
『第三惑星用心棒』ゆるいタッチの中にも本格SF感が楽しめる。『ベントラーベントラー』の野村亮馬作【Kindle Unlimitedオススメ】_03
(『第三惑星用心棒』1巻試し読みより抜粋)

 バウンサー(用心棒)でもあるエルシーは、堅苦しいイメージをまったく感じさせません。

 おしゃべり好きで、トラベルギターを片手に歌も披露。人が食べているものをじっと見つめ、おすそ分けをもらうと「頼んでないのに貰っちゃったぁ」と満面の笑み……。

 とはいえ任務ともなれば、特殊装置を身につけてなんとも凛々しい姿に。彼女が最初に対処するのは、“高等科学解放戦線”が使っていたロボット戦車でした。

 迷走兵器となったロボット戦車は、海中にいたのか表面はフジツボだらけ。そんなロボット戦車にエルシーが名づけたのは、“バーナクル(フジツボ)君”。

 見たままの命名でいかにもエルシーらしいと言えますが、じつは彼女なりの優しさが垣間見える瞬間でもあります。

 不発とはいえバーナクルはエルシーを砲撃。それでも彼女はバーナクルに攻撃を加えることなく対処を続け、プログラムの書き換えに成功すると「もう戦争やってる人は地球には居ないの だからさ 武装は取って人間の役に立とうよ」と語りかけました。

 ひと仕事終えたエルシーは、街で自転車のハンドルの上に乗る大道芸を披露。任務時の凛とした眼差しとは違う、おどけた表情がエルシー本来の姿のように思えます。

『第三惑星用心棒』2巻 Kindle Unlimited版(Amazon.co.jp)

 ゆるさの中にも“本格SF”の雰囲気をしっかりまとった作品だけに、ネット上では「エルシーが魅力的すぎてグイグイ引きこまれていく!」、「派手さはないけどSFガジェット好きにはたまらないと思う(笑)」、「設定が緻密なのに押しつけがましくないのがすごい」「アンリミテッドなのが申し訳ないほどの面白さ!」といった評価が寄せられていました。

 本格SFファンを唸らせる『第三惑星用心棒』。エルシーの奮闘ぶりを、ぜひチェックしてみてくださいね!