祝10周年!

 2010年(平成22年)6月10日は、Wii用ソフトの『ゼノブレイド』が発売された日。本日でちょうど10周年を迎えた。

 『ゼノブレイド』は、任天堂から発売されたSF・ファンタジーRPG。ゲームの舞台となるのは、かつて凄絶な戦いの末に刺し違えたまま眠りについた“巨神(きょしん)”と“機神(きしん)”と呼ばれる二柱の神の骸の上にある大地。プレイヤーは主人公シュルクを始めとする、さまざまな種族の仲間たちと力を合わせながら、故郷を襲撃した機神兵を倒す旅に出る。

『ゼノブレイド』が発売された日。神の骸の上に広がる絶景フィールドに感動させられたWiiを代表する名作RPG【今日は何の日?】

 本作最大の特徴は、やはり神の骸の上に作られた大地。あまりにも巨大な骸であるがゆえに、冒険するフィールドマップがとにかく広大。流れた月日の長さがそうさせたのか、骸の上とは思えないほどの絶景が広がっており、その美しさに目を奪われたプレイヤーも多かったはず。野生動物が駆け回る平原や高温多湿な密林地帯といった大自然が広がっているかと思えば古代文明の遺構があるなど、変化に富んだフィールドは歩き回るだけで楽しく、世界の端から端まで探索したくなるほど。

 昼夜の概念や天候の変化が存在するのはもちろん、高低差があるフィールドもポイントのひとつで、眺望絶佳な高所から不意に足元を覗いてすくんでしまった経験もあるのではないだろうか。当然、その後にダイブするまでがお約束。筆者はエルト海の夜の景色と音楽がお気に入りで、初めて星(エーテル?)が降り注ぐのを目の当たりにしたときは、綺麗なあまり嘆声をもらしてしまうほどだった。

 音楽に関してもユーザーの評価が非常に高く、下村陽子氏、清田愛未氏、ACE+、光田康典氏らが楽曲制作に携わっている。

『ゼノブレイド』が発売された日。神の骸の上に広がる絶景フィールドに感動させられたWiiを代表する名作RPG【今日は何の日?】

 シームレスに始まるリアルタイム形式のバトルは仲間との連携が鍵。特定のアーツを順番に使うことで敵の体勢を崩し、続いて転倒させられるなど、息を合わせた戦いが重要となる。ヘイト(憎まれ具合)を管理し、敵の攻撃を引き付けてヒーラーの負担を減らすといったMMORPGのような戦略性の高いバトルもおもしろい。

 もっともユニークな点は時折シュルクが視る未来視(ビジョン)の存在。文字通り数秒先の未来を視て危険を予知できる能力になっており、これから起きることを仲間に教えてあげたり防御系のアーツで対策したりすることで、“敵の特殊攻撃で大ダメージを食らう未来”を回避するといった芸当が可能。要するに、攻撃の予兆の見せかたのバリエーションのひとつではあるのだが、「こんな見せかたがあったのか」と当時の筆者は感心しきりだった記憶がある。未来視はアイテム入手時にも発動し、クエストの受注前であるにも関わらず重要アイテムであることを示してくれることもあった。

『ゼノブレイド』が発売された日。神の骸の上に広がる絶景フィールドに感動させられたWiiを代表する名作RPG【今日は何の日?】

 『ゼノブレイド』は、その後Newニンテンドー3DS専用ソフトとして2015年4月2日に移植版が発売されたほか、Wii UでWii版のダウンロード販売もされた。2020年5月29日には、主要キャラクターのモデリングが一新されたり、HD画質に進化した『ゼノブレイド ディフィニティブ エディション』が発売されたばかり。本編のエンディングから1年後の世界を描く追加ストーリーなど、さまざまな新コンテンツを収録しているので、Wii版などで遊んだプレイヤーにもおすすめだ。

『ゼノブレイド』が発売された日。神の骸の上に広がる絶景フィールドに感動させられたWiiを代表する名作RPG【今日は何の日?】
画像は『ゼノブレイド ディフィニティブ エディション』。
これまでの今日は何の日?