ついに発売された『ファイナルファンタジーVII リメイク』。現代の技術で作られた新しい『FFVII』は、グラフィックやバトルはもちろん、音楽も生まれ変わり、新規の楽曲も多数追加され、大幅にパワーアップ。そのオリジナルサウンドトラック『FINAL FANTASY VII REMAKE Original Soundtrack』は2020年5月27日に発売予定となっている。

 本稿では、その『FINAL FANTASY VII REMAKE Original Soundtrack』の発売を記念して、『FFVII リメイク』の音楽に携わった開発スタッフへのメールインタビューを実施。

 インタビューから伝わる細やかで多岐にわたるこだわりを通じて、開発スタッフの『FFVII リメイク』への並々ならぬ想いを感じたり、それらを知ることでゲーム体験がより深く、豊かなものになれば幸いだ。

 第3弾は『FFVII リメイク』ではサウンドディレクターを務める、伊勢誠氏。

※これまでに公開したインタビューはこちら

伊勢 誠(いせ まこと)

『ファイナルファンタジーVII リメイク』サウンドディレクター。代表作は『FFIX』、『FFXII』、『FFCC』シリーズ、『FF零式』、『パズドラバトルトーナメント』(AC)、『FFBE』、『FFBE幻影戦争』、『FFVII アドベントチルドレン』、『ケイオスリングス3』。

――オリジナル版『FFVII』発売当時は、どんな立場で、どういった思いで『FFVII』を見ていましたか?

伊勢当時はまだ入社しておらず、アニメーションの効果音制作の会社にいました。ファミリーコンピュータ、スーパーファミコンとこれまでの『FF』シリーズをプレイしていたので、発売前からとても楽しみにしていました。

 もちろん『トバルNO.1』も買って体験版をプレイしました。プレイステーションで初の『FF』ということもあり、当時、クオリティは相当なものですごく話題になっていました。自分のまわりもほとんどの人がプレイしてたので進み具合を毎日話していた記憶があります。

――オリジナルの『FFVII』と『FFVII リメイク』の進化の具合として、グラフィックや処理速度などはわかりやすいと思うのですが、サウンドの技術面での進化の度合い(オリジナル版とはここが違う、サウンドもこんなに進化している)を教えていただければ。

伊勢現状のハードに合わせ、クオリティや物量ももちろん進化していますが、全体的にオリジナルから進化した点の大きなひとつとしてはリアルタイムなサウンドの変化だと思います。

 これはBGMだけでなく効果音、ボイスすべてのサウンドに対してシナリオの進行具合、状況に合わせ臨場感や没入感の演出を表現しています。とくにBGMではメロディーを継続しつつ状況に合わせアレンジをリアルタイムに変化させている点など、オリジナルを意識した構成を保ちながらも、『FFVII リメイク』らしい進化を遂げられたと思っています。

『FF7 リメイク』サウンド面でオリジナルから進化した大きな点のひとつはリアルタイムな変化――音楽関連インタビューその3:伊勢誠氏_03

――最近では、『FFVII リメイク』もそうですが、世界同時発売のタイトルが増えてきました。ワールドワイドで発売を合わせることに関して、サウンド面での難しさはありますか?

伊勢やはりボイスにおける複数言語の平行作業は今回とくに苦労しました。今回は日本語、英語、ドイツ語、フランス語の4言語でしたが開発終盤は地獄でしたね。収録と編集と実装が同時に4言語分あったのでスタッフ一同てんやわんやでした。なりより、物量が本当に多くて、ここだけの話ですがスケジュールもギリギリでしたので、無事に終えることができてホッとしています。

『FF7 リメイク』サウンド面でオリジナルから進化した大きな点のひとつはリアルタイムな変化――音楽関連インタビューその3:伊勢誠氏_05

――『FFVII リメイク』のサウンドで苦労したところは?

伊勢BGMのコンセプトには大分考えさせられました。ずっと河盛と「リメイクのBGMはどうしようか?」ってふたりで悩んでました。「オリジナルはずっと鳴らしっぱなしだけど、いまそれどうなの?」とか、「いまっぽくリアルさ重視でフィールドのBGMは鳴らさない」とか、その場合「オリジナルで鳴ってたものが鳴らなくなるけどどうなんだ……?」など、いろいろ考えましたね。

 しかし、振り返ってみると『FFVII』におけるBGMの存在はやはりとても大きく、たくさん鳴らすことが『FFVII リメイク』らしさだと確信するようになりました。その後、演出を統括している鳥山とサウンドの河盛、伊勢でBGM設計をロケーションごとに行いました。

 BGM設計というのは、鳥山の演出方針をもとにBGMを鳴らす場所、タイミング、切り替えなど、実機を見ながらBGMの実装設計を事前に行うミーティングだったのですが、相当な時間が掛かりましたね。鳥山のイメージが明確な分、BGMのデータは膨大になっていきました。カットシーンなどもほぼ専用ですし、フィールドやバトルも状況で変化させる分用意することで、アレンジ違いのBGMが大量に増えていきました。

 自分は技術的な提案や実装部分での環境整備が主なので求められる表現をデータ的にどうするかの苦労でしたが、楽曲自体の制作を統括している河盛や楽曲制作に協力していただいたアーティストの皆さんには相当苦労を掛けたと思います。開発終盤にはデータの量を見て「これサントラの時どうしましょうかね?」って笑いました(苦笑)。確かに苦労も多かったですが、それに見合う物語と一体化したBGMやサウンド表現ができ、たいへん達成感のある作品に仕上がったと思います。

『FF7 リメイク』サウンド面でオリジナルから進化した大きな点のひとつはリアルタイムな変化――音楽関連インタビューその3:伊勢誠氏_02

――ウェイトモードになると、キャラの音声がエコーかかった感じになるなるど、ゲーム体験を遮断しないような、臨場感を感じさせる工夫をいろいろしている印象があります。目立たないけれど、ここに注目してほしい、といった部分は?

伊勢そうですね。ウェイトモードはリアルタイムにスローっぽさを表現しています。頻繁に切り替わるので目立つようにはしてませんが、BGMのボリュームを下げてプレイしてみるとけっこう面白いので機会があればやってみてください。

 あとは、フィールドなどでの屋内、外での響き具合もリアルタイムに可変させています。外でのバトルや屋内での移動や列車内など、その状況に合った空間を表現しているので、こちらのほうもプレイ時にいろいろ歩いてみて違いを感じてみてください。

『FF7 リメイク』サウンド面でオリジナルから進化した大きな点のひとつはリアルタイムな変化――音楽関連インタビューその3:伊勢誠氏_01

――『FFVII リメイク』をプレイしている、またはこれからプレイしようか迷っている人へのメッセージを。

伊勢グラフィックもさることながら、サウンド面からもインタラクティブに変化する音楽や効果音で『FFVII リメイク』の世界をより一層引き立てる作品に仕上がっています。この一体感あるサウンド体験をぜひプレイして感じてもらえればと思います。

『FF7 リメイク』サウンド面でオリジナルから進化した大きな点のひとつはリアルタイムな変化――音楽関連インタビューその3:伊勢誠氏_04

伊勢誠氏のサイン色紙を1名様にプレゼント

 『ファイナルファンタジーVII リメイク』ではサウンドディレクターを務める、伊勢誠氏のサイン色紙を1名様にプレゼントします。

『FF7 リメイク』サウンド面でオリジナルから進化した大きな点のひとつはリアルタイムな変化――音楽関連インタビューその3:伊勢誠氏_06

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応募締切

2020年5月3日(日)23時59分リツイート分まで

当選発表

 2020年5月4日(月)以降に、ファミ通.com公式アカウント(@famitsu)から、当選者へDM(ダイレクトメッセージ)を使って通知します。

※DMを送るため、発表まではファミ通.com公式アカウント(@famitsu)のフォローを解除しないでください。
※当選者にお送りするDM内に、賞品発送先の登録フォームのURLを記載しますので、2020年5月17日23時59分までに必ずご登録ください。期限までに登録が確認できなかった場合は、当選権利が取り消されます。

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