2020年3月16日に3周年を迎えたスマートフォン用リズムゲーム『バンドリ! ガールズバンドパーティ!』(以下、『ガルパ』)。それを記念して全6バンドのボーカルキャストにインタビューを実施! 第2弾はAfterglowのボーカルを務める佐倉綾音さん。3年間の思い出やこれからの意気込みを撮り下ろし写真とともにお届け!!

※掲載されているボーカルキャストインタビューは、2020年2月上旬に取材したものです。

佐倉綾音(さくらあやね)

1月29日生まれ。東京都出身。おもな出演作に『新幹線変形ロボ シンカリオン』(速杉ハヤト役)、『のんのんびより』(越谷夏海役)、『僕のヒーローアカデミア』(麗日お茶子役)、『五等分の花嫁』(中野四葉役)など。

仲間との絆をだれよりも大事にする女の子

『バンドリ ガルパ』Afterglow美竹蘭役佐倉綾音さんが語る“飾らない等身大の魅力”【3周年記念ボーカルキャストインタビュー第2弾】_01

――蘭を演じることが決まったときはどういったお気持ちでしたか?

佐倉私は、歌も音楽も別に得意としているわけでも、ずっとご縁があるわけでもなかったので、そんな人間がちゃんと入っていけるのかな、という不安が非常に大きかったです。でも蘭の資料を見たときに、あくまでガールズバンドで自分たちの好きなことを好きなように表現している子たちという設定を読んで、「きっと音楽に対しての膨大な知識や歌のうまさとか、そういうものが求められているわけではないんだな」と思ったときに、少し肩の荷が降りたような気がしました。

――たしかにAfterglowはほかのバンドと違った毛色を持っていますよね。

佐倉そうですね。ほかのバンドは、向上心やプロ意識のようなものを持ちながらストイックに活動しているのに対して、Afterglowは、大好きな幼なじみのメンバーたちといっしょに活動することに重きを置きつつ、バンドとしての能力や魅力を磨いているんです。そういった点では、ほかのバンドよりも幼なじみの仲間の存在が強いと思います。

――ほかのバンド以上にメンバーどうしの絆が濃い気がします。

佐倉蘭は、Afterglowの中でもとくに仲間の存在が必要で、すごい大事にしているんです。ちょっとした依存関係のような部分が個人的にはとても感情移入しやすいです。エピソードもちょっと喧嘩したり、みんなで遊びにいったり、学校での出来事だったりなど、身近に感じやすいものが多くて、飾らない等身大の雰囲気がAfterglowや蘭の魅力なんだと思います。

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――蘭とバンドメンバーとのつながりの深さが特徴的だということですが、ほかのメンバーを演じるキャストの方と役を演じるにあたって、お話することはあるのでしょうか?

佐倉ゲーム収録も、本編のアフレコも、全員別々に録っているので、現場でのコミュニケーションというのはいままで発生したことはありません。でもほかの現場で皆さんとお会いする機会が多く、その際、収録したエピソードの話や開催されるイベントの情報、生放送の内容など、『バンドリ!』に関する情報交換をすることがあります。

――なるほど。ストーリーを見ていて蘭のこういうところがいいな、と感じる部分はありますか?

佐倉ストーリーを読んでいて「こんな青春を送りたかった」とか、「仲間と協力しながら何かできたら」とか、そういった憧れを感じることはありますね。私自身も幼なじみがたくさんいて、いまだに仕事の合間を縫って、幼なじみたちと食事したり、地元に戻ったりしているので、蘭の生活を羨ましくも思いつつ、「もし誰かが私の人生を見たら、私が蘭を見ているような風に見えるのかも」と思うこともあったりします。

――憧れを感じることもあるとのことですが、蘭のストーリーでとくに印象に残っているものは?

佐倉巴と喧嘩して感情をぶつけ合う話がとても印象に残っていて。スタジオで収録していた際、日笠さん(宇田川巴役:日笠陽子さん)のお芝居を想像しながらやっていたら、胸が苦しくなるくらい気持ちが入った演技をしていて、いま振り返るととても感情を揺さぶられたエピソードだと思います。あと、「蘭はすごい先を行っていて、私たちが追いつけるかどうか不安だけど、それでもいっしょにいることを選択する」というモカのモノローグが入るエピソードも印象に残っていますね。蘭はそのモノローグのことをもちろん知らないけど、私が客観的に台本を読んでいたときに、「モカも苦しいけど、その不安や気持ちを直接誰かにぶつけないのはとても大人だな」という風に感じました。

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――佐倉さんがいま感じられたことを、ほかのキャストのかたとお話したことはあるのでしょうか?

佐倉『バンドリ!』のイベントに登壇したときに印象に残っているエピソードの話になった際、日笠さんも私と同じように巴と蘭が喧嘩するエピソードを挙げていて、すごいふたりで盛り上がった記憶があります。三澤さん(青葉モカ役:三澤紗千香さん)もモカのエピソードのことをよく覚えているとおっしゃっていて、みんな私と向いている方向がいっしょでうれしかったです。

――そういったエピソードを経験していく中で、蘭の印象が変わった部分はありますか?

佐倉そうですね。最初は、Afterglowのメンバー以外の人と上手にコミュニケーションを取れなかった蘭が、次第に関係の輪を広げていき、おしゃべりやお出かけができるようになっていく、そういったところに人間的な成長を感じました。また物語を重ねていくたびにAfterglowの絆がさらに深くなっているなという印象も受けました。

――そんな成長していく蘭の姿を見て、佐倉さんご自身が学ぶところはありますか?

佐倉蘭って天邪鬼な発言をすることが多いんですが、最終的にはちゃんと「ありがとう」と「ごめんなさい」が言えるステキな子なんです。そういった姿勢は大事だし、自分もそうありたいと思います。

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レコーディングのときも芝居の延長として蘭を演じる!

――これまで多数の楽曲を収録していますが、Afterglowの曲の中で、いちばん好きな曲は何ですか?

佐倉いちばんは決められないんですけど……。いっしょのステージに立ち、ともに時間を過ごしているのが感じられる“COMIC PANIC!!!”や“Hey-day狂騒曲(カプリチオ) ”が好きですし、聞くとうれしい気持ちになります。

――たしかに、みんなの掛け合いがすごく印象的な曲ですよね。

佐倉そうですね。いい意味でキャラソンぽいというか、生の掛け合いができるとうれしいですね。蘭ひとりの歌をレコーディングしていると、やっぱり寂しくて、出来上がった曲を聴いたときに、やっとその孤独から解放される感じがするんです。でも先にみんながレコーディングしていて、私がいちばん最後だったりすると、寂しさをあまり感じず、心強い気持ちでレコーディングに臨めるんです。

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――なるほど。蘭として楽曲を収録するにあたって、蘭らしさを出すために、とくに心がけていることはあるのでしょうか?

佐倉私はテクニカルに歌う訓練を受けてないので、あくまでも、芝居の延長として、蘭が歌ったらどうなるのかというのをひたすら役者の頭で想像して歌うようにしています。

――そういったお話を知った上で聴くと蘭の歌がより楽しめそうです。佐倉さんご自身としては、2018年1月に行われた“ガルパライブ&ガルパーティ!in東京”にて、初めてファンの前で蘭の歌を披露されましたよね。改めて当時を振り返ってみての感想をお願いします。

佐倉前日にリハーサルをやったんですが、歌うのは当日の本番だけだったんですよ。でもあまりにもライブ慣れしていなさすぎて、本番の3分前になってから声出しというものを1ミリもしていないことに気がついたんです。

――3分前ですか!?(笑)

佐倉ステージに立つ人は、事前に声出しや歌の練習をしておくものなのかも……という思いが浮かばなかったんですよね。そういったこともあって、その日歌う第1声がステージに立ったときという、すごい素人っぽい状況になってしまって(笑)。そのときに初めて「あ、私じつはすごいテンパっているんだ」ていうことに気づいたのがかなり印象に残っています。でもそのステージに立ったことで、お客さんの『バンドリ!』というコンテンツへの愛情と応援の声を、目と耳と肌で感じることができました。

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――イベントでトークをするのとお客さんの前で歌うのとでは、心持ちというのはぜんぜん違うのでしょうか?

佐倉そうですね。ひとりで歌うのも、生バンドも初めてでしたし、自分のホームじゃないジャンルのパフォーマンスをするときってどうしても緊張しますね。場数もほかのひとに比べたら全然踏んでいないですし……。

――とにかく経験を積むことが大事である、と。

佐倉はい。トークに関しては、有無を言わさずステージに立たされてるという状況を潜り抜けて苦手意識を少しずつ減らしてきたという経験があります。でも歌となるといまだに身構えちゃう部分が強いですね。

――そういった意味では、ライブ前やライブ後に、同じステージに立たれたキャストの方から、感想をいただくということもあるのでしょうか?

佐倉そのときのライブが終わった直後にあいあい(湊友希那役:相羽あいなさん)が私のところにサッとやってきて、「相羽あいなです。ライブすごいよかったです。泣きそうになりました」と、真っ先に言ってくださって。あいあいと直接会うのはそのときが初めてだったんですが、すごいうれしかったです。それがきっかけで仲よくなって、いまではふたりで食事に行くこともあります。あと、そのステージでTHE THIRD(仮)としてバンド演奏をしてくださった、現RASのメンバーからも「またいっしょにステージに立ちたいです」と、言っていただけたのもすごいうれしかったです。

――THE THIRD(仮)をバックバンドに迎えてのステージはいかがでしたか?

佐倉ライブ中に目があったらニコッと笑ってくれたり、ライブ後に喜びをわかち合ったりといったバンドならではの経験をしたことがなかったので、「これがきっとバンドの楽しさで、蘭たちがいつもステージで感じている絆なんだな」と思ったら、すごい感動しました。

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――そういった経験をすると、改めてAfterglowのメンバーとともにステージに立ちたいという気持ちが芽生えるのでは?

佐倉じつは、今度のイベント(2020年2月2日開催「Afterglowスペシャルイベント いつも通りの放課後デイズ」)で5人が揃うんですよ! しかもちょっと歌う機会もあるみたいなので非常に楽しみと思う反面、リアルバンドのような演奏はないのでどうなるんだろうというちょっとしたドキドキがあります(笑)。

――メンバー全員が揃う瞬間を早く見てみたいです! 佐倉さんご自身は、ほかのバンドのライブを見る機会はあるのでしょうか?

佐倉“ガルパライブ”のときに裏で見ていたのと、NHKでやっていた、“Animelo Summer Live”の特集でPoppin’Partyが出ていたのを見ました。

――とくに見てみたいバンドのライブはあるのでしょうか?

佐倉プライベートで仲のいいあいあいが、Roseliaのライブで友希那になったときにどういった変貌を遂げるのか、ぜひ一度、見ておきたいと思っています。

――5月のメットライフドームで“BanG Dream! Special☆LIVE Girls Band Party! 2020”にご出演されますが、どういったライブにしていきたいでしょうか?

佐倉とにかく、蘭というキャラクターを全面に出して、彼女が伝えたいこと、パフォーマンスしたいこと、歌いたいことを目一杯考えながらステージに立ちたいです。

――それは、これまで蘭というキャラクターをステージ上で演じるにあたって佐倉さんご自身が注力されている方向性は変わらず、演じられるということですか?

佐倉そうですね。とにかく蘭のイメージを壊さないようにするというのが念頭にあって、ガルパーティ!のときも、蘭のTシャツと赤いエクステを用意してもらって、それを身に着けて臨んだんです。5月のイベントでも、蘭のイメージを壊さないようにすることは私にとって最重要事項だと思います。

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――5月のイベントが楽しみです! 今後の『バンドリ!』のプロジェクトを通じて、挑戦してみたいことはありますか?

佐倉『バンドリ!』はスタッフの皆さんがすごい丹精を込めて育てているコンテンツで、私はとにかくそれに目一杯しがみついていくという感覚が強いです。ですので、私が挑戦してみたいことというよりも、『バンドリ!』と蘭が挑戦したいことに、私も挑戦していきたいと思っています。

――ありがとうございます! では最後に、今後の『バンドリ!』での活動における、意気込みをお願いします。

佐倉すでに『バンドリ!』のファンという方にはさらにコンテンツやキャラクターを好きになってもらえるように、そして、まだ『バンドリ!』を知らないという人にはコンテンツそのものを好きになってもらえるように精一杯、がんばっていきたいと思います。

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