スクウェア・エニックスが海外で発売予定のTPS『Outriders』のゲームプレイを初公開。本誌も今月始めにロサンゼルスで行われたプレスイベントに参加し、プレイしてきたので、その内容をご紹介しよう。

 なお本作はプレイステーション5/プレイステーション4/Xbox Series X/Xbox One/PCに対応し、海外では2020年ホリデーシーズンに発売予定。日本での発売は現状では未定だが、オプション画面にはすでに日本語が用意されているのを確認した。

未来、地球を脱出した人類は新天地で《能力》を得る

 さて本作の舞台は、地球から遠く離れた惑星“エノック”。2159年、戦争による破壊と気候変動により危機に陥った人類は、最後の望みをかけて地球を脱出。エノックはそれから約80年の宇宙航海を経てたどり着いた新天地だ。

『Outriders』ガンアクションと超人スキルで暴れまくるTPS系RPGの新星が、いよいよゲームプレイ公開! 海外イベントからプレイリポートをお届け_05
「空気うまそうだし、あんまデンジャーな感じの動物もいないし、いける!」そんな人類さんサイドにうまい話が転がってるわけがないんだよなぁ……。

 しかし、プレイヤーキャラクターたちは移住のための先遣隊《アウトライダーズ》として拠点を確保しようとするも、偶然キャッチした信号を調査する過程で謎のエネルギー嵐《アノーマリー》に遭遇し、隊は壊滅。なんとか戻ってきた生存者も冷凍睡眠ポッドに封印されてしまう。ここまでがプロローグ部分だ。

 本編が始まるのはその30年後の世界。アノーマリーは止むことなく、人類を拒むかのように環境も激変。さらに残された人々も内紛を続けていた。だが、変わったのはエノックの環境だけではない。アノーマリーに接触して生き残ったアウトライダーズたちは、それぞれ超人的能力を身につけていたのだ……。

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起きてみたら……あーもうめちゃくちゃだよ。

ガンアクション+超人スキルが融合したRPGアクションシューター

 というわけで本作の戦闘は、TPS系のガンアクションに超人スキルが融合したスタイル。最大3人の協力プレイに対応するほかRPG的な強化要素もあり、ミッションを通じてレベルを上げたり装備を強化していき、うまく整ったら難度を上げてさらに強力なお宝を狙う……というのが基本的なプレイループとなる。

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 ここまでの説明を聞いて、『Destiny』や『ボーダーランズ』など、アクションシューティング系のRPGシリーズを連想する人も多いと思う。これらの作品のようなミニオープンワールド的な作りの部分がなく、ハブとなる街(商店などもある)からミッションエリアにワープするような作りなのでちょっと違う部分もあるが、ゲームの基本的な構造はそのイメージであまり違わないだろう。

 一方、本作の場合はスキルのクールダウンが短く、最大3種類のアクションスキルをセットできるので、スキル同士のコンボなども積極的に狙っていけるのが特色となる。

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変則FPS/TPSを得意とするスタジオの復帰作

 ちなみに開発するポーランドのPeople Can Flyは、『ペインキラー』や『バレットストーム』などのファンキーなギミックが特徴の変則FPSや、TPS『ギアーズ オブ ウォー:ジャッジメント』などの作品を手掛けたスタジオだ。

 本作はエピック・ゲームズへの吸収後の再独立を経た復帰第1作となり、厳密には先に挙げたようなタイトルのクリエイティブ陣は残っていないそうなのだが、TPSとしての土台はさすがにしっかりしており、『ギアーズ』風のカバーリングシステムがちゃんと用意されているし、ショットガンなども撃っていて気持ちいい。スキルを積極的に使いまくれるのも含め、「らしい」作りだと感じた。

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全4クラス中、まずは3クラスが公開

 ゲームをスタートすると、まずはキャラの外見(パーツ選択制で、リアルタイムカットシーンに反映される)を作った後、基本的な操作でチュートリアル的に戦闘をこなすとプロローグ部分が完了。「それから30年後……」の本編が始まって最初に行うのがクラス(職業)の選択だ。

 クラスは4つ登場する予定で、今回のデモではそのうち3クラスを遊ぶことができた。それぞれ8種類のスキルが用意されており(ただしスロットにセットできるのは3つ)、クラス固有のスキルツリーも存在。最終的にはクラスごとにさらに3系統に特化していけるようだ。

 カスタマイズ全体では装備アイテムも欠かせない。3種類の武器と5箇所の防具スロットがあり、レア装備の中には特定条件で発動する能力ブーストを持つものも。なおポーズ画面から難度を上げることでレジェンダリーアイテムなどのドロップ率を上げられる(順調にプレイすると自動で難度が上がっていくのだが、ボス戦がキツかったので一度下げたりもした)。

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防具は頭・上着・ズボン・グローブ・ブーツの5箇所。

時間と空間を歪めて敵の懐に飛び込む“トリックスター”

 “トリックスター”は、時間と空間を操るクラス。一定範囲にスロー効果をかけたり、ターゲットした敵の背中にワープするといったスキルを持つ。敵の集団に飛び込んでからのスローは特に強力で、仲間とタイミングを合わせて発動すれば、一気に大量の敵を倒せる。

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トリックスターのスキルツリー。移動系スキル使用後に防御ボーナスを得るという項目が。

炎を操る魔法使い系“パイロマンサー”

 パイロマンサーは、炎と爆発を使った中距離からの範囲攻撃が得意な魔法使い系のクラス。燃焼中に倒した敵を爆発させる初期スキルの爆発ダメージが意外に強力で、火力に乏しい序盤の助けになるだろう。

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パイロマンサーのスキルツリー。アノーマリーパワーに応じて火力を上げるという項目が。

突撃タンク系の“デバステーター”

 “デバステーター”は、タフネスを活かして前線で戦う、いわゆるタンク系のクラス。岩をまとって防御力を上げたり、高く飛び上がって急降下攻撃を決めたりと、重力操作系の能力を持っている。敵をふっ飛ばして無防備にしたらラッシュを仕掛けるチャンスだ。

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デバステーターのスキルツリー例。アサルトウェポンのダメージを20%強化するとともにアサルトウェポンのドロップ率を12%上げる。

クリーチャー系の敵は? エンドゲームコンテンツは? 次世代版の特色は?

 プレスイベントの会場ではグループ形式の質疑応答も行われ、アメリカ現地記者を中心にさまざまな質問が行われた。

 気になるのは、この手のゲームで重要なエンドゲームコンテンツやボリューム、そして次世代機ならではの機能があるのかといった辺りだが、今回は基本のゲームプレイの公開がメインということで明確な回答はなし。まだ発売まで少し時間があるので、それらは今後E3などの機会に明かされていくのだろう。

 また今回は最序盤でのプレイだったため、電撃系の技を使ってくるボス以外はベーシックな人間兵士系の敵が大半を占めていたが、こちらについてはもっとクリーチャー系の敵などのバリエーションも期待できそう。個人的にPeople Can Flyのゲームと言えば“やたらデカいボスとやたら大量の敵をギミックを駆使して倒す”というイメージなので、勢いありすぎて笑っちゃうようなバトルを期待したい。