どこまでも広がる大地・レスタニアを舞台に、強大な魔物と覚者の戦いを描いた、カプコンのオンラインアクションRPG『ドラゴンズドグマ オンライン』(以下、『DDON』)。多彩な役割を持つジョブを駆使した戦略性の高いアクションや、5竜の理という壮大なテーマが魅力の濃厚なストーリーなどがプレイヤーに愛され、多くの覚者がレスタニアへと降り立った。

 そんな本作は2019年12月5日に惜しまれつつもサービスを終了。開発の苦労や喜びはどういった点にあったのか、ゲームを牽引してきたプロデューサーの松川美苗氏とディレクターの木下研人氏に、約4年の月日を振り返っていただきつつ、次代のゲーム開発に馳せる思いをうかがった。

“ありがとう! 『ドラゴンズドグマ オンライン』”松川P&木下D 特別インタビュー_01

松川美苗(まつかわみなえ)

『DDON』プロデューサー

木下研人(きのしたけんと)

『DDON』ディレクター

冒険の幕引き。感謝とくやしさ

――『DDON』のサービス開始から、これまでの約4年間を振り返ってみて、まずは率直な感想をお聞かせください。

松川遊んでくださった皆様と、いっしょに制作してきた仲間に、まずはありがとうございますとお伝えさせてください。とても大切な4年間だったと思います。一方で、『DDON』を継続できなかったという点は、申し訳なく思っています。誠に申し訳ございません。

木下サービス終了という結果のショックが大きいです。プレイヤーさんたちの交流の場としても少なくとも5年は続けて、つぎの体制に受け継いでいきたい気持ちがありました。それが叶わなかった悔しさ、プレイヤーさんへの申し訳なさがいまなお強いです。

松川サービス終了直前でも、とても多くの方がログインくださっていました。最後に駆け込みでプレイしてSS写真を撮ったりしてる方が多くいて、うれしさと驚きと申し訳ない気持ちがありました。サービス終了を発表した翌日にログイン数が上がって、皆さんが本当にこの世界を愛してくれていたんだなと感じました。12月に入ってからは『DDON』の思い出を語るハッシュタグ“#最後にDDONの思い出を語る”を読ませていただきながら、泣いていました。

――シーズン3.4で終了となりましたが、シーズン4の予定はあったのですか?

木下はい、計画していました。

松川シーズン3を作っている途中で終了を決定しましたが、しっかりストーリーを終わらせたいという思いがあり、なんとか3.4まで到達することができました。その一方で、シーズン4を予定していましたので、シナリオをどうするかを野島さん(野島一成氏)と話し合いを続けていました。いろいろな並行作業のなかでそういったことが起きました。

木下開発現場は、3.2に注力しているタイミングでした。ハイセプターや黒呪島など、ボリュームの増強と自分たちの手応えと。そのうえでつぎの計画であるシーズン4の内容を、ストーリー面では野島さんとも話を始めていました。

――5竜の物語は3.4で完結し、エンディングを迎えることになりました。その背景にはどのようなことがありましたか?

松川いくつか考えていたプロットの分岐があって、たとえば“レオ”をどうするかとか、世界の形をどうするかというのを何パターンか考え、どういった形で出すかを相談していたタイミングでした。そこで、物語で外せない“黒竜”との戦闘を絶対に描きたいと言葉を発してくれたので、一丸となって走りましたね。

木下ここまで遊んでくださったプレイヤーの皆様に物語の完結と、ゲームとしてのクライマックスを提供させてほしいと。黒竜なくして途中で終わるというのはどうしても嫌でした。

松川エンディングのないゲームを提供するというのは絶対やってはいけないという話をして、最後までがんばらせていただきました。

木下シーズン4では“沈みゆく大陸”と“水竜の存在”を構想していました。物語のほかにも、ゲームサイクルやコンテンツをリニューアルさせようと計画を練り始めていたので、話を受けたときはとてもショックでした。

――松川さんは、サービス終了が決まったときはどういったお気持ちでしたか?

松川号泣して……終わるというよりはそれをどうやって回避しようかということをずっと考えていて、最低限これは……とか、サービスを続けることはできないかと、泣きながら言っていましたね。プレイヤーの皆さんやチームの気持ちを考えて、あがき続けていました。相談していくなかで、最後の3.4で多くことをチャレンジをさせていただいたと思っています。

木下その後も、自分が責任を持つからと、チームやいろいろな方に無茶をお願いしていました。いろいろ対応いただけたり、上司の方々にも理解いただけたことも、感謝しています。

松川本当に最後まであがいていましたね。

――サービス終了の告知の後に、ユーザーからはどんな声がありましたか?

木下非常に多くの反応をいただきました。

松川発表の日のTwitterでは「おつかれさまでした」とか「ありがとうございました」、「初期に遊んでいました」、「あれはどうなったの?」など、多くのコメントをいただけたことをうれしく思います。おつかれさまでしたといったお言葉をもらえるなんて思いもよらず……。もっと、お叱りを受けるのだろうと思っていましたので。

木下一部の方からは“DDON2”を作ってほしい、オフライン版で出してほしいといった声もいただけました。ありがたい言葉に、とても救われましたね。

“ありがとう! 『ドラゴンズドグマ オンライン』”松川P&木下D 特別インタビュー_02

『DDON』が生まれた経緯

――そもそも『DDON』はどのような経緯で生まれたのでしょうか?

松川ドラゴンズドグマ』の発売後に、このシステムをどう使っていこうかと、ふたつの方向性が出ていました。ひとつは、マルチの『ドラゴンズドグマ』を作れないか? もうひとつは、そのままの世界観でいろんなものを広げたもの。しかし、そのどちらかしかできないというのが、当時のチームの状況でした。前作の世界観をベースとしたものを作りたいメンバーが多かったので、それを優先しようという一方で、マルチの『ドラゴンズドグマ』も望まれていたので、どうしようと考えていたときに、小林(エグゼクティブプロデューサーの小林裕幸氏)とのあいだで「両方やったら?」という話になりました。

 先に『ダークアリズン』を完成させた後、『DDON』を先行して進めているメンバーと合流して『DDON』が誕生しました。当初の『DDON』は『ドラゴンズドグマ』からアクション部分を抽出してマルチプレイに特化したゲームだったのですが次第にサーバーを使った運営型のオンラインゲームにしていこうという流れができてくる中で、企画内容も変わっていったというのが経緯です。じつはいまの『DDON』は『ダークアリズン』の調整真っ最中のときに、木下が図書館で考えてきたものです。

木下図書館!(笑)。『ダークアリズン』がディレクターを担当する初めてのタイトルでした。ディレクターのたいへんさを思い知りながらもう1本、本格的なオンラインゲームを考えるという予想外のミッションが降りてきて……。2本同時進行だったので、静かな図書館で考えるという手段を選んだりしました(笑)。

松川2012年の年末なので、7年前ぐらいですね。『ドラゴンズドグマ』がリリースされた年の年末で、最高に忙しかったのを覚えています。

松川P&木下Dが振り返る『DDON』の軌跡

“ありがとう! 『ドラゴンズドグマ オンライン』”松川P&木下D 特別インタビュー_04

――シーズン1はどういったシーズンでしたか?

松川ログイン障害と、グリッテン砦の開催の延期をまず思い出します。「砦がもう落ちてるじゃないか!」と言われていましたね。サービス開始時は初動で2万人以上のログイン待ちを起こしてしまって……その状況を見ても、プロデューサーやディレクターができることは何ひとつなく、プログラマーが叩いてるキーボードの音を聞きながら、座ってログイン待ちの数字が減っていくのを見ていることしかできませんでした。

木下サービスインのときは開発フロアでみんなでカウントダウンして、オープンするとプレイヤーさんたちが白竜神殿にどんどん入ってきてくれて。僕は初代『モンスターハンター』の制作にも関わっていたので、オンラインゲームをリリースするときのあの特有のうれしさと興奮を再び味わえたことを、当時感慨深く思っていました。

松川目標としていた同時接続数が7~8万でした。コンシューマーゲームとしてはとても大きな目標数値でしたが、すぐにサーバーを増設しないといけないことになり、別の使用目的だった社内のサーバーを借りてきたりと。サービスイン時ならではの思い出ですね。同時接続数が10万を超えてうれしい思いと、パンクするのではという不安とが入り混じった初めての体験でした。

――1年経ってシーズン2が始まりました。

木下シーズン1の後半でユーザー数が下がり始めていたのですが、シーズン2をリリースしたときに思っている以上にプレイヤーの皆さんが戻ってきてくれたのが、とてもうれしかったです。僕自身もゲーム内でクランのリーダーをしていて、メンバーから「団長、新人覚者がたくさんいます! スカウトに行ってください!」と詰め寄られ、結果、白竜神殿の真ん中でシャウトしていましたね。(笑)。

松川オンラインゲームは、人が集まればそれがひとつのイベントですよね。年越しの瞬間など、みんなで集まってダンスパーティーをしたりシャウトしたりする様子を、自分が関わったゲームで経験させてもらえるのは、とてもうれしく幸せなことでした。

木下シーズン2では、本当は2.0の開幕でフィンダム大陸を実装したかったのですが、制作の都合上、2.2で入れることになりました。また、2.2まで離脱せずに遊んでいただきたいという思いから、スカージやエクストリームミッションなどで、これまでとは違う攻略が楽しめるボス敵を追加していました。

松川新コンテンツのときに帰ってくる方もいて、ずっと遊んでもらうのが大事なのか、その時々で遊んでもらうのが大切なのか、いちばん悩んでいたのがシーズン2ですね。もっと豊富にコンテンツを作れたら、いろんな方々のご要望に応えられたのだろうなと思っています。冒険世界とストーリーを縦に並べていたところをできるだけ変えようとなったのが、シーズン3ですね。

木下開発で作れるコンテンツやエネミーにはどうしても限りがあるので、運営メンバーと連携して定期的にできることを考えて、助けてもらいながら進めていました。シーズン2は、もうひと跳ねしたい葛藤の中で、開発も運営も足並みをそろえてサービスを続けていた印象がすごく強いですね。シーズン1は、とにかく作ったものをリリースして、それに対してご意見や不具合の声、全方位に対応していくとという状況が続きました。シーズン2に入ってからやっと落ち着き始めましたね。

“ありがとう! 『ドラゴンズドグマ オンライン』”松川P&木下D 特別インタビュー_05

――そして、シーズン3ですね。

木下起死回生を図って、皆様に楽しんでもらえるものを取り揃えようと意気込み高く、シーズン3はスタートしました。新大陸も最初から実装すること。アクションを楽しんで頂けるように、特徴的なエネミーを毎バージョン完備する。などの思想でイービルアイやイフリートなどを作りました。

 それまでは難しかった黒呪の迷宮といった新要素も拡充できて、足りないものはある中でも、皆さんに「このゲーム、やっと遊べるようになってきたな」と思っていただけるところには届いていたのではないかと個人的に思います。シーズン3の最後で悪しき竜と戦うところなど、サービスイン当時はできなかったであろう、いろんなチャレンジをチーム一丸となってやってみました。悪しき竜は、床が崩れるギミックなどを入れたりして、戦闘が楽しいと大きな反響がありましたね。シーズン2の途中から、シーズン3に関しては目玉になるような振り切ったコンテンツを作ろうという思想でした。

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アクションRPGとしての手ごたえ

――アップデートやコンテンツの中で、思い出深いものはどれでしたか?

木下盛り上がりという意味では、ハイセプターと黒呪の迷宮、ブリアビーチは自信を持って言えますし、うれしい反応もいただけました。

松川私はアルケミストとハイセプターですね。新ジョブが入るとゲームに変化が見られました。新ジョブのPVを公開して反応が返ってきたときは、皆さん楽しみに待ってくれているんだなと感じて、とてもうれしくなりました。

木下シーズン3から各ジョブのスキルをリニューアルしたのですが、現場と調整をしている時間が僕は好きでした。「この技をこう変えていこう」と、すごく楽しみながらやっていました。

松川アクション担当のリーダーが、ファイターのチャリオットムーブをどうにかしてあげたいと、つねづね言っていたのが印象的です。

木下チャリオットムーブは、ちょっと無理でしたね……(笑)。ジョブで言うと、アルケミストのリニューアルは、プレイヤーさんからかなりいい反応をいただくことができました。

――ユーザーは素直ですからね。ユーザーのプレイで想定外だった出来事はありますか?

木下シーズン1のエルダードラゴンは、猛者が集まらないと倒せないような設定にしていたつもりだったのですが、初日にあっさりと倒されてしまいました……。

松川「攻略状況はどう?」と開発メンバーに聞いたら、「瞬殺です」と言われて(笑)。木下とふたりでしばらくヘコんでいました。

木下各大陸で最後に戦う竜は気合を入れて作っていたので、悪しき竜などはプレイヤーさんたちと開発との攻防のようなものを感じましたね。初挑戦時には倒してほしくなくて、どうやったら倒せるのかとつぎの思考に進んでほしくて。竜はそういったことを意識していました。

――ゴルゴランが強かったイメージがあります。

木下ゴルゴランもそういった意味では、皆さんがアタックしてくれた敵でしたが、いま思うと少し単調だったので、もう少しギミックや深みを入れた状態を目指せたらよかったです。

――毎回、調整はたいへんそうですね。

木下イフリートもすごく自信があったので、皆さんの反応が楽しみなエネミーでした。逆に、侵食エネミーは悔いが残ります。攻略の新要素として侵食の脅威を作り上げたかったのですが、近づくだけで侵食するリスクがあるなど、気持ちよく戦いづらい方向にいってしまったのは、申し訳なかったと思います。量産できる思想もボリュームを支えるうえでは大切ではあったのですが、そのためにゲーム全体が薄くなってしまったところは、反省すべき点です。また、ゲームサイクルの設計として、フィールドから帰ってきたら各人がログアウトしてしまうようなものだったので、白竜神殿をプレイヤーコミニティーの中心地として、強くするべきでした。

――MMO要素の強化という感じですか。

木下そうですね。シーズン2の終わりぐらいのころからやりたかった要素がありまして、フィールドにほかのプレイヤーを表示するテストを行っていました。ボタンひとつで実装完了の段取りまで進んでいまして、シーズン4ではそれを実現できたら……とも考えていました。

――がぜん、シーズン4がやりたくなってきました。

木下実装したかったものはほかにもありました。本当に申し訳ありません。

コストをやりくりしていた開発の舞台裏とは

――これまででいちばん辛かった、きびしかったと思うアップデートはありますか?

松川各シーズンの中間のアップデートでは内容が少なく、同じコンテンツの周回になってしまったり、お休みする方が多くなってしまったので、申し訳なかったと思っています。また、バージョンの最後のほうはどうしても人口が減ってしまうので、そこに楽しめるものを用意して、つぎのバージョンアップを迎えないとダメだったんだと反省しています。たとえば、ブリアビーチは皆さんに楽しんでいただけてて、「夏も冬もやってほしい!」という声もありました(笑)。バトルではないおもしろさに対して反応をもらえるのもうれしかったです。戦闘を楽しむ人、RPGを楽しむ人、第2の住まいとしてプレイする人、すべての方に喜んでもらえるようにしないといけなかったのだろうと思っています。

木下そのほかですと、バージョン2.1は個人の見解として辛かったですね。フィンダムまでをつなぐ期間で、コンテンツも潤沢ではなく、谷のバージョンになってしまっていました。モノを作るサイクルとして、2.2など偶数のバージョンに力を集中させていたので、その反面、奇数のバージョンはやりくりせざるを得なくて。むしろ、そこでやりくりするから、つぎのバージョンで思い切ったものができる、という制作事情でした。

――たしかに、バージョンx.2のときに新ジョブなどが追加されていましたね。

松川開発コストがもっとも高いのが新ジョブで、ついで竜系のモンスターです。

木下そのふたつをどう出すかとは悩みました。ディアマンテスはアルケミストっぽく演出させていますが、じつは内部で持たせているジョブとしてはソーサラーなんです。コスト調整でそうなっていた例はいくつかあります。

松川セシリーもスピリットランサーではなくファイターですし、内部事情によってジョブが違っていたキャラクターたちはいろいろといますね。キャラクターがストーリー設定に最適なジョブではないのがあったのことも、いまだから話せますね。

“ありがとう! 『ドラゴンズドグマ オンライン』”松川P&木下D 特別インタビュー_03

ユーザーと触れ合えるオンラインゲームのよさ

――オフラインイベントで印象に残っている出来事などはありますか?

松川いちばん最初に『DDON』の体験会をやらせていただいて。参加された方々が即席パーティーを組んでクエストに挑戦するものだったのですが、その流れがそのまま『DDON』のクエスト開発につながりました。あと、ハイセプター体験会の前日に、木下がぎっくり腰になって参加できなかったこともありました(笑)。各テーブルを回らせていただいたときには、要望を直接伝えてくれる方が集まってくださって、励みになりましたね。木下の腰のことを心配していただいたりもして(笑)。終わった後にブログなどでレポートを書いてくださる方もいて、開発・運営メンバーたちの励みになりました。

木下実際にプレイヤーの方にお会いしたときに、暖かく迎えていただけるのかすごく不安で、最初はオフラインイベントに反対していました。自分が出ていって話をして、はたして喜んで帰っていただけるのだろうかと……。でも実際に行ってみると、皆さんに暖かく迎えていただけました。また、初対面の参加者どうしでクランを組んで、つぎの機会にそのメンバーと再び会場に遊びにきてくれた方もいて、オンラインゲームならではの楽しさを感じさせていただいて、最高にうれしかったですね。

――木下さんは身バレ的に、自分のクランでオフ会を開催することはできないですよね?(笑)

木下ええ、さすがに。一度、オフ会の話が出てしまい、それ以来はクランの紹介文に「オフ会しません」と付け足しておきました(笑)。

“ありがとう! 『ドラゴンズドグマ オンライン』”松川P&木下D 特別インタビュー_07
オフラインイベント“DDON3周年記念パーティー”では、多くの覚者が会場を訪れ、アニバーサリーを祝福した。

次代のゲーム開発に思うこと

――これまでオンラインゲームを開発してきて、その経験を今後どのように活かしたいですか?

松川『DDON』ではオンラインでもアクションゲームとして、おもしろいものが提供できたのではと思っています。チームのがんばりもありましたし、なによりプレイヤーさんの声があったからこそだと思います。プレイヤーさんとゲームをいっしょに作り上げていくという経験をこれからも活かしていけるよう、プロデューサーとしてがんばりたいと思います。

木下まだこれからの道が見えていないところなのですが……。時代の流れといったら大げさかもしれませんが、完全にオフラインのゲームを作ることは考えにくいと思っています。その中で、『DDON』を経験していたからと言えるようなことはしたいです。感謝の気持ちでいっぱいですが、それが完成したときに始めて、『DDON』を遊んでくださった皆さんに本当に「ありがとうございました」と言っていいのかなと思えます。

松川買い切り型のゲームはオンラインゲームのいいところを欲しいですし、その逆もまたしかりだと思います。これからいい作品を作るためには、それぞれのいいとこ取りをどれだけできるかを考えていく必要があるかもしれません。

――最後にこれまでの遊んできたユーザーの皆さんにコメントをお願いします。

松川約4年にわたって『DDON』を楽しんでいただき、本当にありがとうございました。もっと皆さんといっしょにゲームを作っていくことを続けたかったのですが、申し訳ありません。今回、思いがけずインタビューの機会をいただいて辛かったことなどを思い出しながら、同時に楽しかったことがずっと多かったとあらためて思い返しました。皆さまにとっても『DDON』が少しでも楽しかったよと言っていただけるゲームだったらいいなと思っております。本当にありがとうございました!

木下約4年間遊んでくださった皆様に、深くお礼を申し上げます。自分自身、人生最高に苦労しましたが、皆様からかけがえのないリターンもいただけました。「『DDON』を作ったおかげでいまがある」と言えるよう、この先もがんばっていきます。本当にありがとうございました。

“ありがとう! 『ドラゴンズドグマ オンライン』”松川P&木下D 特別インタビュー_08
「覚者の皆さん、ありがとうございました!」