スマホも加えて、いざアンコール!

 2019年12月5日にDMM GAMESでリリース予定の『ガールズシンフォニー:Ec ~新世界少女組曲~』(以下、ガルシンEc)。70万人を超える登録者数を誇りつつも長期メンテナンスに入っていたPCブラウザゲーム『ガールズシンフォニー』を、大幅に改修したタイトルだ。

 どのようなゲームとなってEc(アンコール)されるのか、実機プレイで判明した内容をお伝えする。

『ガールズシンフォニー:Ec ~新世界少女組曲~』クラシックが題材のPCゲームがパワーアップしてスマホ対応に。名曲とともに戦場を駆け抜けよう!_01

 本作の舞台となる世界“ハルモニア”では、音楽が魔法のような特別な力を持つ。その音楽の力を独占し、軍事兵器に転用して世界を支配しようとする組織“文明ギルド”により、世界から音楽が奪われつつあった。

 プレイヤーは“指揮者”として、文明ギルドから音楽を取り戻すべく徹底抗戦する“音楽解放戦線”の一員となる。ベートーヴェンやバッハといった、著名な音楽家と同じ名前を持つ“演奏者(パフォーマー)”や、楽器が人の姿を得た存在“音精(ニュムパ)”の女の子たちを集めて部隊を編成し、激しい戦線を戦い抜くのだ。

 女の子たちのかわいらしさと、戦争の中での多少ハードな要素も入るストーリーとのギャップもまた、本作の魅力。なお、演奏者と音精の女の子たちには、レアリティを問わず全員にアニメーションする立ち絵とボイスが用意されている。キャラクターに愛着が湧きやすく、世界観に没入しやすいのも特徴と言える。

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演奏者の女の子たちは実在した音楽家をモチーフにしている。キャラクター固有のストーリーやちょっとした小物にも要注目。
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音精は楽器がモチーフ。一般的なものだけでなく、世界に一点しかないような伝説的な名楽器がモチーフになっていることも。

 本作はPCブラウザとスマートフォンで同じゲームデータを共有してプレイできる。外ではスマホで気軽にプレイし、家に帰ったらPCの大画面でストーリーを堪能するなど、環境に応じて遊べるのも嬉しいところだ。

 取材時にはiPhoneで動くiOSブラウザ版も見せてもらった。アプリ版とまったく同じ画面構成のため、プレイ感覚が変わることはない。画面のカクつきなどはとくに感じず、快適に動作しているようだった。

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各画面のインターフェースは、スマホでもプレイしやすいように、わかりやすくまとまっていた。

わちゃわちゃ感が楽しいバトルシーンにも要注目!

 続いて、バトルについても触れていこう。本作のバトルは、編成画面で配置した戦闘要員の“コンバット”5名(フレンドの助っ人キャラクター1名を加えて全6名)と、後方支援役の“オーケストラ”6名によって展開する。

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 戦闘は基本的にオートで進行し、プレイヤーがキャラクターの配置などを操作する必要はない。キャラクターたちは編成画面で組んだ陣形に従いつつも、縦横無尽に動き回り、敵を積極的に攻撃してくれる。

 各キャラクターはバトル中に一定確率で“特殊攻撃”を発動する。キャラクターを強化すると発動率が向上。操作や事前の設定は不要だ。

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各キャラクターの武器種ごとに、動きや攻撃方法、射程などが異なる。混成部隊が迅速に戦う様は目まぐるしく、見ていて気持ちがいい。

 プレイヤーの操作が必要な要素も用意されている。各キャラクターの“音楽魔法ゲージ”が最大まで溜まったとき、画面下のキャラクターアイコンをタップ(クリック)することで、各キャラクター固有の必殺技“音楽魔法”を発動できる。

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 また、バトル中に一定時間内に敵を連続して倒すと、画面右上に表示されている“チェイン”のカウントが溜まっていく。蓄積によって全体の攻撃力が上がるほか、“ハーモニー”という、画面左に丸いアイコンで表示されているエネルギーの溜まる速度がアップする。

 オーケストラ部隊は、ハーモニーを消費することで“黄金の旋律”を発動可能(編成画面で3つまでセットできる)。味方全体や敵全体に効果が及ぶ非常に強力な技で、使いどころが肝心だ。

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黄金の旋律は、実在するクラシックの名曲そのものとなっている。その効果はステータス強化や敵へのダメージ、コンバットメンバーの回復などさまざまだ。

 このように、通常のバトルは基本的な部分をオートに任せつつ、プレイヤーはタイミングを見計らって音楽魔法や黄金の旋律を使うという、わかりやすいシステムとなっている。単純明快ながら、目まぐるしく変化する戦場や、巨大なボスとのバトルなどでは、タイミングひとつが戦局を分けることもある。

 何戦か試したところ、スピーディーで爽快感があり、戦略性もしっかり楽しめる、気持ちいいバトルに仕上がっていると感じた。

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バトルの進行をオートに設定していると、音楽魔法と黄金の旋律が自動的に発動する。2倍速モードではカットインが省略され、さらにさくさくと進行できた。
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ボスバトルでは、強力な攻撃を音楽魔法で阻止するなど、よりタイミングが重要となる。

 バトルと密接に関わるポイントと言えば、キャラクターの強化。前作と同様に、こういったキャラクター収集系のソーシャルゲームとしてはオーソドックスな形だ。

 収集した素材でキャラクターのレベルを上げ、同一のキャラクターを重ねて“覚醒”。音楽魔法や特殊攻撃を強化しつつ、キャラクターのレアリティを上げていける。

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 覚醒が一定段階まで進むたびに、そのキャラクター独自の“シンフォニア装備”を入手できる。

 自分のシンフォニア装備は5つまで、ほかのキャラは武器種が同じならひとつだけ装備可能。育て上げる前のキャラの能力を底上げするなどの使いかたが想定される。

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シンフォニア装備の外見には各キャラクターの特徴が顕れている。

 ほかに、各キャラクターごとに用意された強化要素“シンフォニアツリー”がある。特定の素材を使用してツリー上の強化項目を解放していくというもの。そのキャラクターのどのパラメーターを優先して伸ばすか、プレイヤーの好みで決められるのだ。

 攻撃力や防御力といったパラメーターのほか、個性的な能力“アビリティ”も解放できる。選択するアビリティによって、キャラクターの役割が大きく変わりそうだ。

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 能力だけでなく見た目も大きく変わる“進化”も重要な要素だ。

 特定の素材を使って進化させることで、キャラクター独自のエピソードやシンフォニアツリーのマスなどが解放される。キャラクターによっては2段階目の進化“超進化”も用意されている模様。

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超進化は、リリース時には一部キャラクターにしか実装されていないが、以降続々と追加予定。進化以上に見た目が大幅に変化するので、お楽しみに!

クエストは大別して3タイプ

 遊びかたの根幹に関わるクエストの種類は、カテゴリ分けされてわかりやすくなっている。カテゴリは下記の3種類。

・メインストーリーを進めていく“ハルモニア”
・ハードモード的な位置づけとなる“ディソナンシア”
・強化素材などが手に入るデイリー&ウィークリークエスト“ヴィエンナ音楽院”

 中でもディソナンシアは独特だった。1日10回の入場制限があるハードモードであり、さらにただのハードモードに留まらないコンテンツとなっているようだ。禍々しい雰囲気の別世界での、独自の展開が待っている。

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滅びゆく世界ディソナンシアでは、光を失くした少女たちが敵として立ち塞がる。プレイ難度は高くコンティニュー不可だが、攻略していくと最高レアリティのキャラクターを入手できる。

 ヴィエンナ音楽院は、単なる素材集め周回の場に留まらないコンテンツだ。

 日替わりのクエストだけでなく、週替わりのランキング形式のクエストが開催される“運動場”が用意されており、さらに過去のイベントクエストにも挑戦できる。本編を進めるかたわら、気分転換に遊びに来られるわけだ。

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運動場はほかのプレイヤーと競い合うコンテンツ。こちらの“音速の徒競走”はいわゆるタイムアタックだ。

 また、取材時には確認できなかったが、8Fまである塔を全キャラクターを投入して攻略していくエンドコンテンツ“虹のレリクス”も実装予定とのこと。遊びかたに幅があるのは、嬉しい限りだ。

クラシックの名曲に乗せてゲームをプレイ

 活き活きとしたキャラクターたちの魅力やバトルの爽快感とわかりやすさなどを紹介してきたが、本作の魅力はまだまだある。

 筆者がとくに気になったのが、クラシックの名曲の数々を用いたコンテンツだ。

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黄金の旋律の一覧にクラシックの曲名がずらりと並ぶ。なんと試聴機能も搭載。

 これらの名曲は、戦闘中に黄金の旋律として奏でられるだけでなく、“演奏会”でも活躍する。一定時間ごとに溜まるポイントを使用して、オーケストラメンバーで黄金の旋律を演奏し、観衆からおひねり(素材など)をもらえるというものだ。

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 演奏会には、一般市民のほかに、王様や司祭といった特別な客層が訪れる可能性がある。客層によっておひねりの種類や好みの楽曲が異なる。

 狙う報酬によって演奏する曲を変えるという戦略的な面に加え、演奏中に1回だけ使える“フォルテボタン”による観客の盛り上げも、リアルタイムで入れ替わっていく観客の数や客層を見極めて投入すると非常に楽しい。

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演奏会は1回につき20秒程度なので、気軽にさくさく遊べるのもいい。なお、筆者は新たな黄金の旋律の入手を狙って王様の来場を待ちすぎて、フォルテボタンを使うタイミングを何度も逃してしまった。

 こうしてクラシック曲を聞くことで、改めて『子犬のワルツ』は名曲だったんだなぁ、などと、クラシック曲のよさを再確認できる、本作のユニークなところ。

 キャラクターも個性やかわいさだけでなく、モチーフになった音楽家や楽器の要素をしっかりと持っており、ゲーム全体でクラシック音楽の世界のよさが自然と伝わってくる。

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黄金の旋律もコレクションして試聴機能や演奏会を堪能してほしい。関連キャラクターへの愛着も深まるはず。
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“贈り物”で好感度を上げると、そのキャラクター独自のエピソードが解放される。こちらも併せて楽しんでほしい。

待望のアンコールは「待った甲斐あり」!

 前作からの魅力を引き継ぎつつ、新要素で“音楽”というテーマをさらに掘り下げ、楽しみが増している本作。

 実際にプレイした感想としては、長期メンテナンスで待ち続けた甲斐はある! と、お伝えしたい。快適なインターフェースはもちろん、いまどきのソーシャルゲームが持つべき機能は当然のごとく搭載。以前のバージョンより遊びやすく感じた。

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キャラクターを派遣する放置型コンテンツ“遠征”に出しているキャラクターも、クエストのバトルに出撃できる。

 難解さは極力排除され、ハードルを低く感じる仕様もうれしい。たとえば、コミュニティー機能“ユニオン”はユーザー間の交流が主軸。ゲームバランス的に参加が必須ということではない。

 オートバトルにカットイン省略機能があったり、自動編成機能もコンバットとオーケストラを一画面で一度に編成できたりといった、時間の短縮ができる仕様も揃っている。

 手軽に遊べるぶん、アニメーションとボイスで彩られたキャラクターを愛でたり、クラシックの名曲で優雅なひとときを楽しんだりなど、ゲームの世界により深く没入できるように感じた。これらが前作からの何よりの進化点かもしれない。

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キャラクターの属性相性は四つ巴と単純明快。キャラクターの武器種によって攻撃範囲は異なるが、そこまで意識しなくても編成できた。自動編成も指針が指定できるため、使いやすい。
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何から始めればいいの? というユーザー向けに、パネルミッションも複数パターンが用意されている。

 個人的には、個性的なキャラクターたちが、活き活きとした姿を見せてくれる点も推したい。なお、今作では前作のキャラクターが全員登場するのはもちろん、新キャラクターもどんどん追加されるそうだ。

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 2019年12月5日に、改良と進化を経て、待望のアンコールを迎える『ガルシンEc』。前作からのファンのみならず、今作から『ガルシン』を知る人にもわかりやすく作られているので、事前登録ガチャなど回しつつ、リリースをあともう少しだけ、楽しみに待っていただきたい。

※記事内のゲーム画面はすべて開発中のものです。リリース時には、仕様が変更となる可能性があります。