プロデューサーレターLIVEは、『ファイナルファンタジーXIV』(以下、『FFXIV』)の吉田直樹プロデューサー兼ディレクターが同作の現在と未来を語る、人気のインターネット生放送。その第54回が、東京ゲームショウ2019の会場で行われ、次期大型アップデートのパッチ5.1で実装される新要素の数々がお披露目された。
パッチ5.1は10月下旬公開予定!
まずはこの日に発表されたパッチ5.1に関する新情報を、項目別に振り返っていこう。箇条書きで示したコメントは、すべて吉田氏によるものだ。
【新たなメインクエスト】
- 第一世界にひとまず闇を取り戻せたものの、まだ問題が残されている。今回のパッチで、その解決に向けた第一歩が踏み出される
- ちょっとだけ静かな立ち上がりになるかなとも思うが、いろんな伏線を用意しているのでご注目いただきたい
【蛮族クエスト】
- つぎの蛮族クエストは、ピクシー族がテーマ
【新たなクロニクルクエスト】
- 次期アライアンスレイドのタイトルは、ヨルハ: ダークアポカリプス。詳細はこの後のコーナーでお伝えする
【インスタンスダンジョン】
- パッチ5.1で追加されるインスタンスダンジョンは、魔法宮殿 グラン・コスモス
- メインシナリオに関連して登場する
- フェイスに対応しているため、ソロでも攻略可能
【極蛮神討滅戦】
- まだメインシナリオを進めている方もいるので、具体的な名称はまだ秘密。とはいえ、登場するボスの正体は皆さん想像がつくのでは
【“絶”シリーズ第3弾】
- つぎの“絶”シリーズのタイトルもまだナイショ
- パッチ5.1公開から2週間後くらいをメドにリリース予定。開発の進行状況は、これから最終調整に入るところ
- けっこうグチャグチャな内容になっている
【ジョブ関連調整】
- 遊びかたやプレイフィールが変わるジョブは忍者、侍、召喚士
- 侍は照破の変更がいちばん大きい
- 忍者は印のシステムを大きく作りなおしている
- 召喚士に関しては、忙しさを軽減したい
- ジョブというよりも、DPSロール全体の火力バランスも再調整する。最近「近接が強すぎないか」という声が大きいので、“下げる”よりも“並べていく”方向で全体的な調整を行う予定。遠隔DPSの側を少し上げていこうかなと
- 学者と比較すると、占星術師のノクターナルセクトが使いづらく劣っているので、そのあたりを中心に調整するつもり
- それ以外のジョブに関しては、細かい調整が入るものもあれば、まったく触れられないものもある。皆さんのフィードバックを参考にしながら、全体的に調整を入れていく
- ジョブ調整の詳細は、今後もお伝えしていく予定
- 吟遊詩人に関しては、まだ悩んでいる。現在、いくつかの案を実装して試しているところ。パーティを支援したい方のご意見と、現状維持を望むプレイヤーの声を見比べつつ調整案を検討している
【青魔道士アップデート】
- レベルキャップを60に引き上げ
- いままでのお話の続きが楽しめる、新規ジョブクエストを公開
- 既存のマスクカーニバルに、レベル60向けのステージが追加される
- 青魔道士だけでパーティを組んで、指定されたコンテンツの攻略を目指す新規コンテンツ“青魔道士ログ”がお目見え
- “青魔道士ログ”では、「4人で行っておいで」や「8人で攻略を!」みたいな新しい遊びが楽しめる
- 週替わりで、一部コンテンツの報酬にボーナスが付与されたりする
- “青魔道士ログ”を通じて、同盟記章やアラガントームストーンなどがもらえる
【PvPアップデート】
- 各ジョブに対して大幅にPvPアクションが追加される
- 既存のPvPアクションに対しても、大規模な調整が入っている
- 新たなフロントラインのルールとして、オンサル・ハカイル(終節戦)が実装
- オンサル・ハカイル(終節戦)は、かつて“シールロック2”と呼ばれていた要素
【つよくてニューゲーム】
- “つよくてニューゲーム”という新しい仕組みが入る。一度クリアーしたクエストを、いまのキャラクターの強さを維持したまま再度遊べる機能
- 最新の装備で、“終節の合戦”をはじめとするメインクエストの名場面が再び体験できる
- まず、メインコマンドのコンテンツ情報を呼び出し、“つよくてニューゲーム”モードに切り替える。つぎに、チャプター選択画面で任意の項目を選ぶと、対応するクエストがすべて受注可能になる
- 冒険の過程で現れるインスタンスバトルには、レベルシンクが適用される
- クエストの報酬は受け取れない
- “つよくてニューゲーム”の進捗状況は自動的に保存される。ただし、セーブできるスペースがひとつしかないため、途中でチャプターを切り替えると、保存データが上書きされてしまうので注意が必要
- コンテンツファインダーに参加申請しながら、“つよくてニューゲーム”を楽しむこともできる。マッチングが成立したらモードをオフにして、各種コンテンツへと突入する流れ
【クラフター&ギャザラー大改修】
- パッチ5.1と5.2のふたつのアップデートを使って大改修を進める
- 『FFXIV』の採集と製作は、ほかのMMOよりもとてもおもしろいが、システムがわかりづらいために、新規の方の入り口が狭くなっている。そのあたりを調整するのが大きな目的
- アクション間のバランスを取るための(開発内での)数値的なシミュレーションができていない。これがもとで現在は、“座れればHQが完成”みたいな状態になっている
- 最新のギャザラーとクラフター装備をいち早く獲得し、禁断装着をすべて完了したとしても、あっという間に役に立たなくなってしまう。そうしたあたりを解消しつつ、より難しいレシピを作るためにも今回手を入れることにした
- UIの利便性を向上させると同時に、各種情報も追加する
- コア層向けの遊びも拡張していく予定
【パッチ5.1のクラフター向け調整】
- アクション数が整理されるので、消滅する技が出てくる。このため、マクロの組み直しが必要になる見込み
- アディショナルアクションもなくしてしまおうと思っている
- 読みかたはそのままに、蒐集品の名称が“収集品”に変更される
- 一部アイテムを“収集品”専用のレシピに変更。これによって、事前の切り替えをせずに製作してしまうミスが起きなくなる
- 簡易製作の成功率を調整。基本的に、より簡単に使っていけるようにする
- 分解システムを大幅に変える。余分なアイテムは基本的にどんどん分解してもらう方向へと舵を切りたい。かなり変わるので、詳細はつぎのプロデューサーレターLIVEでお伝えする
【パッチ5.1のギャザラー向け調整】
- 数値のシミュレーションがやりやすくなるよう、アクションの効果を調整する
- 未知の採集場を見つけ出すためのアクションが、自動で付与されるように
- 採集したことのないアイテムを狙う際に表示される“Unkwown”と“リーチゲージ”をどちらも廃止。今後は「どうして最初だけこんなに採りづらいんだ!」みたいなことがなくなるはず
- ステルスに代わる新アクションとして、スニークを追加。マウント騎乗中も使用可能なうえに、スニークの効果中も移動速度が低下しない
- 簡易採集モードを追加。レベルの低い採集場から、よりかんたんにアイテムが得られるように
- クラフターと同様、蒐集品の名称を“収集品”に変更
- 採集確率と獲得個数を見直す
- 触媒として用いるシャード系アイテムの入手量を増やす
- パッチ5.2でも、さらなるシステム調整が行われる。クラフターとギャザラーは、2回のアップデートで大きく変わっていくとご理解いただきたい
【イシュガルド復興】
- イシュガルド復興は、クラフター&ギャザラー向けのコンテンツ
- みんなで協力して、竜詩戦争終結後のイシュガルドの復興を目指す遊び
- アイテムを納品したり、復興共同作業という新しい遊びにみんなで挑戦したりすることで、少しずつ再建が始まっていく
- パッチ5.1からしばらくのあいだ、メジャーアップデートごとに連続で更新されていく
- 復興のスピードは、ワールドごとに異なる。がんばったワールドは早く復興していくが、のんびり進めているところはなかなか再建が進まない。とはいえ(復興が遅れているワールドも)どこかのタイミングで追いつけるようにはする
- クラフターとギャザラーの腕前に自信がある方は、所属ワールドのためにご協力いただきたい
- パッチ5.1は、まだスタート編の段階。パッチ5.2で大規模なシステムアップデートが予定されているため、今回は慣れてもらうための小手調べといったイメージ
- バトルコンテンツしかプレイしない方のための遊び要素も入っているので、(コンテンツの舞台となる)蒼天街に行くことになると思う
【フェローシップ】
- フェローシップは、フリーカンパニーやリンクシェルよりもライトなコミュニティーを形成するための仕組み。最大1000人まで所属可能で、僕(吉田氏)の肝煎りで開発した
- 同じデータセンターであれば、ワールドが異なるメンバーも所属できる
- 何かに参加するとかではなく、メンバーにお知らせを配るためのユルい要素。みんなでユーザーイベントを楽しむためのものだと思っていただければ
- 最大10個までコミュニティーを掛け持ちできる
- たとえば邸宅でバーを営んでいる人は、“お客者リスト”としても活用できる
- リーダーへの負担を考慮し、チャット機能はあえて入れていない。シンプルに、お知らせだけが送信できるようになっている
- メインコマンドのコミュニケーションから“フェローシップ一覧”を呼び出すと専用のウィンドーが開くので、ここで“グループポーズ友の会”などの活動方針を決定。それが済んだら、コメントを書き込んだうえで募集を開始する。これ以降、パーティ募集と同じ感覚で検索が可能になるので、活動方針に興味を持ったプレイヤーがどんどん加入してくれる
【ゴールドソーサー関連】
- ゴールドソーサーで楽しめる新たなG.A.T.E.として、“一閃! 斬魔・デ・三昧”がお目見え
- 高精細なモニターでプレイされている方から「ドマ式麻雀のUIが小さい!」というお声をいただいている。このご意見に応えるべく、ドマ式麻雀に高解像度用のレイアウトを追加
【楽器演奏機能関連】
- “合奏モード”を追加。事前にパーティを組んで合奏を行うことで、それぞれの演奏音をサーバー側で整理。一連の音色をまとめて再生することで、演奏がピッタリと合うようになっている
- 新たな音色として、“ラッパ系”が追加
- 楽器演奏が苦手という方のために、入門編ともいうべき演奏アシスト機能をご用意
【そのほかのアップデート】
- 新たなお得意様取引の相手として、カイ・シルが追加
- 呼び出し中のペットが、パーティーリストに表示されるようになる。これにより、ペットが召喚されているかどうかがひと目で確認可能になる
- レベル51~59/レベル61~69/レベル71~79向けのダンジョンで、参加時のジョブに対応した武器がクリアー時の確定報酬としてもらえるように
- 『漆黒のヴィランズ』地域のF.A.T.E.でもらえるバイカラージェムの所持数の上限が、500から1000に引き上げ。併せて、商品リストにも調整が加えられる
- グループポーズで写真を撮影する際に、明るさが調整が可能に。また、パーティー外のキャラクターの表示/非表示も切り替えられるようになる。撮影者本人の姿も消せるので、ミニオンだけを写真に収めることも可能
- 調度品の料理が座ったまま食べられるように
齊藤氏とヨコオ氏が“ヨルハ”のスゴさを語った
ここからは、『ニーア オートマタ』(以下、『ニーア』)シリーズを手掛けたことで知られる齊藤陽介氏とヨコオタロウ氏が登場。パッチ5.1でお目見えする、ヨルハ: ダークアポカリプスのゲストクリエイターでもあるおふたりを交えて、同コンテンツの特徴と魅力が語られていった。以降、コメントの発言者を文末に記載していく。
【ヨルハ: ダークアポカリプスの概要】
- 以前からお伝えしている通り、つぎの24人参加型レイドダンジョンのタイトルはヨルハ: ダークアポカリプス(吉田氏)
- 光の戦士は“複製サレタ工場廃墟”に向かっていただくことに。『FFXIV』では見たことのない字面だなと(苦笑)(吉田氏)
- ちょっといろいろあって、こういう設定の舞台にさせていただきました(ヨコオ氏)
- 漢字とカタカナの組み合わせが、すごく『ニーア』ぽいなと(齊藤氏)
- 『ニーア』の開発チームに命名してもらった(吉田氏)
- なぜこのような世界が『FFXIV』に存在するのかというつじつま合わせを、ヨコオさんと織田(織田万里氏。世界設定/メインシナリオライター)のふたりが一生懸命行っていた(吉田氏)
- アライアンスレイドに参加する人たちは戦いたくてウズウズしているので、「戦闘直前のムービーは極力短くしてほしい」という謎のオファーを受けた。それに対応すべく、2秒くらいで終わるようなシナリオを描いたら「さすがに短すぎだ」と言われた(笑)(ヨコオ氏)
- ヨルハ: ダークアポカリプスのために新曲を用意。途中から、『ニーア』のエンディングの歌や『FF』シリーズを象徴する『Prelude』のメロディーも混ざってくる(ヨコオ氏)
- 前回のリターン・トゥ・イヴァリースはアレンジ曲だったが、今回は丸ごと新曲になっている(吉田氏)
- 当初は、(『ニーア』のエンディングテーマの)『Weight of the World』をバトル曲ぽくしようという話になっていた。その後「せっかくのコラボなので『FF』らしさを入れたらどうか」という提案をいただいたので、メインテーマ(の『Prelude』)を入れてみたところ、取って付けた感がすごかった。そこからトライアンドエラーをくり返して、「いい感じに混ざっている」ところを目指した結果、今回の楽曲が完成した(岡部氏)
- 今回は、『Prelude』をリスペクトして作らせていただいた。植松さん(植松伸夫氏。『FF』ミュージックの生みの親)の音楽を使うことになるので、どれくらいイジっていいものなのか……とにかく、ものすごく緊張した(岡部氏)
【ゲストクリエイターの招請を受けた経緯】
- 齊藤さんやヨコオさんとどうしても仕事がしたいと思ったので、「『ニーア』で行けませんかね」と話したら(おふたりは)「いいよ」と言ってくれた(吉田氏)
- 新宿のステーキ屋で、「どうですか?」みたいな話を(吉田氏から)された。我々と少しもコラボしてくれないので、『ニーア』は『FFXIV』開発陣に嫌われているのだなと思っていた。ところが今回、ゲストクリエイターに招いていただいて、嫌われていなかったんだなと安堵した(ヨコオ氏)
- コスチュームを入れるだけであれば実現はかんたんだが、『ニーア』とコラボしてほしいという要望が世界中で高まっているなかで、そういう単純なことはしたくなかった。であれば最初からガッツリと入ってもらって、シナリオやキャラクターをしっかりと仕上げてもらったほうが、みんなに喜んでもらえるはず……そう考えたので、実現まで時間が掛かってしまった(吉田氏)
- 吉Pからその話を聞いたとき、ヨコオさんと僕は“二度見”した(齊藤氏)
- 『ニーア』の公式生放送に呼ばれたときに、僕は岡部さんと初めてお会いした。そこで企画に巻き込まれる形で制作に加わっていただくことになった。当時は、本当に描いてくれるのかなと(半信半疑だった)(吉田氏)
- 僕は名誉欲に弱いタイプなので、『FF』であれば何をおいても駆けつけねばという気持ちになった(岡部氏)
- ヨルハ: ダークアポカリプスのコーラスは、『ニーア』と違う方にお願いした。『ニーア』にはない、『FFXIV』らしいスケール感が出せたのでは(岡部氏)
【ゲーム開発へのコダワリ】
- 開発へのコダワリ自体はあまりない。今回のコラボに関していえば、『ニーア』と『FFXIV』の双方のファンに楽しんでいただけるよう考えながら作った。両方の作品をプレイしなければお話が楽しめないのではなく、むしろどちらも知らなくても何となく楽しめるような形にしたいと考えた(ヨコオ氏)
- ヨコオさんは「どちらの作品から入ったとしてもお話がわかるようにしたいし、どちらのファンからも嫌われる作りにすべきではないので丁寧に制作したい」と言って作ってくれた(吉田氏)
- ヨコオさんは、お話や作りたいものに対してものすごくコダワリのある方なのかなと当初思っていた。ところがいっしょにお仕事をさせていただいて、「これが作れなければイヤだ!」みたいな部分がないことがわかった。むしろどちらかというと、ブロックを組み合わせて形を作っていき、仕上がったものを真下や真上から見ることで、多くの制約がある中でプレイヤーにどう驚いてもらうのかを考えるタイプであることがわかった(吉田氏)
- ふだんアーティストとして活動されている方は、自己表現として音楽を作っていると思う。一方で僕たちは、ゲーム内の映像や世界観などのシチュエーションが前提としてあって、そこをより魅力的に感じてもらうための音楽を作っている。その決められた枠の中で、魅力あふれる音楽を突き詰めていくことによって、それぞれのシーンをより豊かにしていく……そういう概念のもとで作っている(岡部氏)
- 音楽を作っていると、(自己表現への欲求が先に立って)どうしても「こうしたい!」という部分が出てきてしまう。そうならないよう、「ゲームをより魅力的に感じてもらうためにやっているんだ」といったところはいつも意識している(岡部氏)
- 「今回の曲はすごくいい仕上がりになりそう」と感じたときほど、音楽として表現したいという欲求が頭をもたげてくる。そこを間違えないよう、バランス取りに気を付けている(岡部氏)
【開発中のエピソード】
- グラフィックスの仕上がりをチェックするために『FFXIV』開発チームを訪れた際、ものすごい人数のスタッフに囲まれながら確認作業を行った。そのときにいろんなブースを巡ったのだが、皆さんを引き連れて歩くその光景が、映画『白い巨塔』みたいだった(笑)(ヨコオ氏)
- 『旧FFXIV』時代から続く伝統みたいになっていて、回診と呼ばれることもある。「一度のチェックでできるだけ多くの要素を確認してほしい」という(当時の)リクエストを受け、各部門のスタッフが全員集まってディレクション担当者のコメントを聞くようになったらしい(吉田氏)
- 僕も9年くらい(回診を)やっているが、いまでも気恥ずかしさを感じる(吉田氏)
【次期アライアンスレイドをより楽しむには】
- 『ニーア』を知らなくてもまったく問題ないが、事前に遊んでいただいたほうが、世界観みたいなところがより深く楽しめるはず(齊藤氏)
- いずれ、みんなでいっしょにヨルハ: ダークアポカリプスをプレイしたりする生放送をやりたい(吉田氏)
- アレンジ曲が登場したりするので、事前に『ニーア』をプレイしておけば、ヨルハ: ダークアポカリプスの楽曲の理解も変わってくると思う。祖堅さん(祖堅正慶氏。サウンドディレクター)が手掛けてきたあまたの曲の中に、僕が作った楽曲がスッと挟まっているのは、なかなかレアな状況かなと思う。そうした楽しみかたもしていただければ(岡部氏)
- ヨルハ: ダークアポカリプスで、ほかにも『ニーア』の曲が流れる。それが『ニーア』で鳴り響いたときのシーンを事前に知っておくと、『FFXIV』でその曲を聴いた際の印象が大きく変わるはず(吉田氏)
- 『FFXIV』のキャラクターモデリングは本当によくできている。顔の造形などの落としどころがじょうずだなと。『ニーア』を作る際に、「こんな感じで」みたいな参考資料として使わせてもらったりする。背景に関しても、ギラギラしていない感じがすごく好きなのでマネさせていただいている(ヨコオ氏)
- さまざまなデータを(先方から)いただいて作っているとはいえ、『FFXIV』の描画エンジンを使っているため、影の入りかたなどが微妙に(原作と)異なってくる。加えて実機上で動かすためには、骨(キャラクターを立体的に表現するための骨組み)をすべて入れなおすことも必要に。そうすると、いただいたデータを活用したうえで、顔を似せるための微調整も必要になる。僕はギリギリのタイミングまでデザイナーの横に張り付いて、まぶたの厚さを指示したり、まだ発表できないあのキャラクターの“無表情さ”を出すための相談をした(吉田氏)
- 『ニーア』のモデルをそのまま『FFXIV』の画面に出すと、プロポーションなどに違和感が出てしまう。これを避けるために「(ほかのキャラクターと)並んでも違和感が出ないよう、世界観の中に溶け込むようアレンジしてほしい」と、すごくお願いさせてもらった(ヨコオ氏)
- 開発チームはノリノリで制作している(吉田氏)
- 僕ひとりでシナリオを書くと、量的にも限界があるし、味わいも同じものになってしまう。これを避けるべく、今回はシナリオ班の若手スタッフさんといっしょに制作した。今後も、味わいを変えるためのチャレンジをしていきたいと思っている(ヨコオ氏)
本作のコンサートが間もなく開演!
齊藤氏、ヨコオ氏、岡部氏を交えたトークセッションの後は恒例のお知らせコーナーが開幕。今回はふたつのトピックが発表されている。
この日に発表された新情報は以上の通り。最後に登壇者がひとりずつコメントを述べて、第54回プロデューサーレターLIVEでは終了となった。
齊藤氏 ヨルハ: ダークアポカリプスがこれから本格的に始まりますので、ぜひお楽しみいただければと思います。
岡部氏 『FFXIV』プレイヤーの皆さんに楽しんでいただけるよう、がんばって作りました。ぜひ楽しみにお待ちください!
ヨコオ氏 パッチがいくつか続いていく中で、(ヨルハ: ダークアポカリプスは)長いお話になります。ぜひ、長い目でやさしく見ていただければなと思います。本日はありがとうございました。
吉田氏 これまでと同様に、つぎのメジャーアップデートにも本当にたくさんのコンテンツが入ります。併せて、細かいアップデートも実施して、利便性のさらなる向上にも努めていきます。さらに、つぎの拡張パッケージのリリースに向けて走っていきますので、プレイヤーの皆さんといっしょに『FFXIV』を盛り上げていきたいと思います。これからも、どうぞよろしくお願いします!