マーベラスから2019年12月12日発売予定のプレイステーション4用ソフト『CONTROL(コントロール)』は、超能力を駆使したアクションとガンシューティングの両軸で敵を倒していくアクションアドベンチャーゲーム。

 フィールドに存在する椅子や机、がれきなどのオブジェクトを超能力で掴みあげ、ぶん投げて攻撃する斬新なアクションはもちろん、奥深いストーリーも本作の大きな魅力のひとつ。主人公のジェシーは自らの過去の秘密を暴くべく、連邦操作局のエージェントとなって操作局が所有する建物を探索していく。

 そんな本作をさっそくプレイさせていただいたので、その雰囲気や魅力をスクリーンショットとともにお届けしよう。なお、本作は現在マーベラスにより日本語ローカライズ中であり、テキストには仮の部分があることをご了承いただきたい。

初っ端から謎だらけ!? プレイを進めながら謎を紐解いていくミステリー的な側面も

 主人公のジェシーは17年前にとある事件に巻き込まれ、その時に弟を操作局に連れ去られたという。その調査のために、ついに連邦操作局の本部である“オールデスト・ハウス”へとやってきた。

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管理人のアーティ。ジェシーを迎え入れてくれるのだが……うん、なに言ってるか分からん。

 建物の探索中、指揮官室から物音がしたので行ってみると、トレンチ指揮官が頭から血を流して倒れている。そしてその傍らには銃が転がっている。

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この部屋に入る前、ムービーシーンでこんなシーンが。これは一見自殺にも見えるが……。
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ジェシーが銃を拾うと、先ほどのシーンと瓜二つの状況に。

 一瞬ヒヤッとしたが、すぐに異次元空間のような場所に飛ばされてガンアクションのチュートリアルが始まった。この銃の使い手として選ばれるかどうかのテストということのようだ。

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 無事にクリアーしてもとの世界に戻ってくると、建物に異変が。異次元の力“ヒス”に感染したエージェントたちが襲い掛かってくる。

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ジェシーが銃を拾うと、先ほどのシーンと瓜二つの状況に。

 さて、この辺で個人的な気付きを共有しておこうと思う。本作の楽しみかたは大きく分けてふたつある。ひとつは、ストーリーに登場するすべての謎を解き明かすべく奔走する“探偵タイプ”。もうひとつは、「よく分からんが、向かってくる奴はぶっ殺す」の精神でアクションを楽しむ“戦闘狂タイプ”だ。

 というのも、ただムービーシーンを眺めているだけでは分かりにくい謎も、フィールドを探索しているとヒントとなる資料が拾えることがあるのだ。これらを隅々まで調べてもいいし、調べなくてもいいというのが本作のいいところ。

 入念に調べれば謎を解く手がかりを見つけられるかもしれないが、もちろんそのぶん時間はかかる。その手間を惜しんだとしても、ゲームの進行にはまったく支障がないということ。後述するアクションやカスタマイズ要素が純粋に楽しいので、ついつい早く先へ行きたくなってしまうのだ。

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1度手に入れたアイテムは後から何度でも確認できる。
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テレビを調べると、子ども向け番組らしい導入から人形劇が始まった。バックライトといい人形の顔といいホラーでしかない……。
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ラストシーンで、すーっとこっちを向く人形と目が合ってしまった……。怖すぎる。

超能力とガンアクションが融合した斬新なバトルに夢中

 ジェシーは最初から超能力が使えるわけではなく、物語が進むにつれてその力を覚醒させていく。そのためはじめは銃のみで戦うことになるのだが、正直これだけでもかなり楽しめる。筆者はあまりシューティングゲームが得意ではないのだが、動き回りながらでも敵に照準を合わせやすく感じたし、しっかり狙えばヘッドショットも難しくなかった。

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 うっかり、「もしかして俺うまいのでは?」なんて錯覚に陥りそうになるのでシューティングが苦手な人もやってみてほしい。そして超能力を習得すると、より簡単に敵を狙えるようになる。

 シールドや浮遊など、段階を追って習得していく超能力だが、最初に習得するのはマップ上のオブジェクトを持ち上げてぶん投げる、サイコキネシスのような能力。これはオブジェクトを持ち上げた状態で敵を画面正面に捉えていれば自動でロックオンがかかるようになっている。しかもダメージはかなり大きく、投げるものによっては大爆発を引き起こして広範囲にダメージを与えることも可能だ。

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 「あれ、それもう銃要らなくない?」と思うだろうが、そんなこともない。超能力を使うとエネルギーが消費され、再度充填されるまで時間を空けなくてはならないのだ。だいたい2、3回連続で攻撃するとエネルギーが切れてしまう。

 ちなみに、銃も無制限に撃ち続けられるわけではなく適宜リロードを挟む必要がある(リロードは自動で行われ、弾数自体は無限)。そのため、銃と超能力の両方を交互に使い分けながら戦うのが基本戦術となるだろう。

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オレンジ色でリチャージ中と表示されているのが銃のゲージ(弓なりになっている方)。画面上部の白いゲージが超能力の使用に必要なエネルギー。

 先述のとおり、超能力は物語の進行とともに使える種類が増えていくが、使用するエネルギーは同一。使える種類が多くなるほど、リソース管理に気を配らなければならなくなる。

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○ボタンを押すことでダッシュ回避ができるようになる。空中で使うと空中ダッシュが可能。
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こちらはがれきを使ったシールド。使用中は攻撃できないが、強引に敵に近づいたり、逆に距離を離したりと使いどころは多い。

カスタマイズ要素も豊富!

 ある程度物語が進行すると、敵を倒した際にドロップする素材アイテムを使って武器の改造やステータスアップをしたり、さらには能力ポイントを使用してスキルツリーを開放したりとハック&スラッシュのような要素も追加される。さらに素材アイテムが手に入るサブクエストも追加され、どんどんとわき道にそれて楽しめるようになってしまった。

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 素材アイテムが入った箱がいたるところに設置されているので自然と探索にも力が入り、アクションに夢中で二の次にしていた資料もついでに収集できたりする。そして拾うと気になって読んでしまうという。よくできていらっしゃる……!

 今回プレイできたのは、まだ序盤を抜け出すか抜け出さないかくらいのところだったと思うのだが、すでにかなりボリューミーな印象だ。正直、プレイを始めた当初は一本道のストーリーに集中するタイプかなと思っていたので、ここまで幅広い楽しみかたができることに驚いた。

 ストーリー面で個人的に気になったのは、ジェシーのキャラクター設定だ。ふつう、秘密機関のエージェントが主人公と聞けば、百戦錬磨の凄腕エージェントを想像してしまいがちだが、ジェシーはかなり親しみやすい庶民派のキャラクターだ。

 トレンチの死体を発見した際に取り乱してしまったり、表面上は仲間である操作局のエージェントに自分の秘密をどこまで打ち明けようか悩むところなど、とても人間味があふれている。全体としては終始鬱屈とした雰囲気で物語が進行するので、こうしたジェシーの人間性がすごく輝いて見えるのだ。

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捜査局のエージェントは信用できないと言いつつも、仲間を助けてほしいと頼む女性エージェントを「いい人そう」と感じてしまうピュアさがいい。

 ストーリー、アクション、カスタマイズ要素と3軸の楽しみかたができる本作。どれかひとつでも琴線に触れたのならばぜひ手にとって見て欲しい。そのひとつだけでも十分に楽しめるし、触ってみると案外お目当ての要素とは別の部分にハマるかもしれない。