マーベラスから2019年9月13日に発売予定のNintendo Switch用メカアクション『DAEMON X MACHINA(デモンエクスマキナ)』(以下、『デモンエクスマキナ』)。発売がいよいよ迫ってきたということで、メカが大好きな本作の担当ライターが、動画とともに魅力をお伝えしよう。
なぜ傭兵として戦うのか!? すべては月の落下から始まった!
まずは『デモンエクスマキナ』の世界観をチェックしておこう。本作の舞台は、月の半分が地上に落下し、文明が半壊した世界。月の落下は後に“目覚めの日/THE FIRST DAY”と呼ばれるようになり、この災厄によって世界には3つの変化が生じた。
ひとつ目の変化は、落下した月の破片から、新たなエネルギー源“フェムト粒子”が発見されたこと。フェムト粒子は、強大なエネルギーを秘めており、人類はこれをめぐって争いを始めることとなる。
ふたつ目は、人類の制御下にあったAIが突如暴走し、通称“イモータル”化したこと。イモータルは大小さまざまなものがおり、人類を排除しようと日々増殖を続けている。
3つ目は、アウターの誕生。アウターとは、フェムトの影響で超能力に目覚めた人間のことで、その多くが外部装甲“アーセナル”を装着し、傭兵として戦っている。プレイヤーが操る主人公もそのひとりだ。
メインとなるストーリーモードでは、アウターである主人公を操作して、フェムト粒子の確保やイモータルの排除、敵対アーセナルの撃破といった任務(依頼)をこなしながら物語の真相に迫っていく。
アウターは、それぞれ“解放旅団”と呼ばれる傭兵集団に所属しており、個々で依頼を受けることもあれば、旅団のメンバーと複数人で依頼を遂行することも。そのため、戦場ではほかの旅団のメンバーと小隊を組んで動くことも多い。
思わずこだわりたくなるキャラクタークリエイト!
本作の世界観を軽く知ってもらったところで、さっそく本編を始めていこう! 最初は、プレイヤーの分身である主人公のキャラクタークリエイト(以下、キャラクリ)から。まず驚いたのが、いじれる部位の多さとエディットパーツの豊富さだ。
メカアクションゲームなのでキャラクリは簡単な感じかなと思っていたが、いい意味で裏切られた。性別、肌の色、髪、顔のパーツ、眉、目、傷・タトゥー、化粧、声帯(ボイス)、スーツといった項目が変更でき、各項目で選べるエディットパーツの種類も非常に多い。かなり自由度の高いキャラクリが楽しめる。
これだけ作りこめるとなると、どうしてもこだわらずにはいられない。ぶっちゃけこの原稿を書くまで時間があまりないので、早くゲームをプレイしたいところなのだが……進まない! キャラクリ画面から先に進まない(笑)。
エディットパーツと格闘すること数十分、ようやく完成! 非戦闘時はおっとりとした口調で穏やかな性格だが、戦闘になると口調が荒くなり、凶暴性が増す、そんな二面性があるキャラクターが完成(脳内設定)。パーツが多く自由度の高いキャラクリができるので、こうやって思い思いのアウターを作成できるのがありがたい。
ちなみに……キャラクターの名前以外は、後で自由に変更可能(なんだって!?) なので「キャラクリに妥協したくない。でも早く本編を遊びたい!」という人でも安心なのだ!
華麗に戦うか、泥臭く戦うか、そこはプレイヤー次第! これがアーセナルの力だ!
キャラクリという名の聖戦が終わったので、いよいよイモータルが跋扈する戦場へと出撃! 今回プレイしたのは、オファーオーダー(メインストーリー)で受注できるランクEのオーダー6種。ランクEのオーダーでは、アーセナルの基本操作を覚えつつ、世界観や各解放旅団の特徴などを知ることができる。
メカアクションゲーム=操作が難しい、そんなイメージを持つ人も多いかもしれないが、本作の操作は比較的シンプル。移動やジャンプ、上昇などの基本動作は直感的に行うことができる。素早く移動したい場合は、Rボタンでブーストを発動させよう。ブーストを使用するとスタミナゲージを消費するので使いすぎには注意。
攻撃も簡単で画面の中央に敵を捉えれば自動的に敵をロックオンしてくれるので、使いたい武器のボタンを押すだけで弾が発射される。つまり「目標をセンターに入れてスイッチ」を心掛ければいいのだ! この画面にところ狭しと表示されるHUDもメカ好きにはたまらない!(オプションで表示するHUDはオンオフ可能)
また、いちばん最初のオーダーをクリアーすると“グリムリーパーAT”というライフルが戦利品としてもらえる。このライフルは、敵をロックオンすると自動で弾が発射される優れもの! メカアクションゲームを遊んだことがない人は、この武器を装備しておけば、敵を捉えるだけで勝手に撃破してくれるので超オススメだ!
本作の醍醐味は何といっても武器やアーマーの現地調達! メカ好きにはうれしい要素で、武器を装備していない場合や、アーマー(胴体、脚部、腕など)が破壊状態のときは、選択した装備をその場で換装できるのだ! なので「ちくしょー! 右腕がいかれちまった。あんたの右腕いただいていくぜ!」みたいなメカアニメで見たことがあるワンシーンを実際に戦場で再現できちゃう。ミッション開始前とミッション終了後でアーセナルの装備が部分的に変わっている姿は、戦場を生き抜いた感があってたまらない!
しかも拾った装備は自分のものになるので、帰還してからアーセナルをカスタマイズすることも可能。さらに、装備の能力はそれぞれ異なるので、オーダーを周回して武器やアーマーを集めるというハックアンドスラッシュの要素もあるのだ。こういう周回を飽きさせない作りは個人的には大歓迎!
さらに、戦場に設置されている道路標識や車両、アーセナル用のVP(体力)回復タンクを武器として転用することも。「これでも食らえぇぇぇ!」と、叫びながら拾った車両を投げつけたり、道路標識で敵をぶった斬ったりする泥臭い戦闘も楽しめる。個人的には、体を回転させながら勢いをつけてタンクを放り投げるモーションが好き(笑)。
『デモンエクスマキナ』プレイ動画【対イモータル編】
アーセナルの周囲に展開されている“フェムト”を使った立ち回りも重要。攻撃力を高める“アサルトシフト”、機体の周囲にバリアを張り防御力を高める“シールドシフト”、移動速度を強化する“スピードシフト”、アーセナルの分身を複製する“ミラージュ”があり、これらを使いわけることで戦闘を優位に進められる。とくにミラージュは、分身も敵に攻撃を仕掛けてくれるので囮兼アタッカーとして活用でき、さまざまな場面でプレイヤーを助けてくれるのだ。
『デモンエクスマキナ』プレイ動画【対アーセナル編】
今回のプレイでは、最大4人で巨大ボスに挑む協力プレイモードも体験できた。とはいえ発売前なのでローカルプレイでNPCを連れての挑戦だったので、残念ながらクリアーにはいたらなかったが、自分よりも遥かに大きなイモータルとの戦闘は、興奮の連続だった。ひとりでもこれだけ楽しめるのだから、ほかのプレイヤーと協力して倒せたらもっと盛り上がるだろう。下の動画を見てもらえるとわかるが、とにかく敵がデカイ! ビームも桁違いのぶっとさ!
先ほど少し触れたが、協力プレイモードでは、ストーリーモードを進めると開放される僚機(NPC)を、パーティーメンバーに加えることができ、1~3人のプレイヤーでも協力プレイが可能。なので「マルチプレイは苦手……」という人でも問題なく楽しめる。協力プレイモードは、インターネットを介したオンラインプレイと、ニンテンドースイッチを持ち寄ってのローカルプレイに対応しているぞ。なお、オンラインプレイを遊ぶには、“Nintendo Switch Online”への加入が必要(有料)なので注意して欲しい。
『デモンエクスマキナ』プレイ動画【対大型イモータル編】
多彩なパーツとカラーリングで自分だけのアーセナルを作れ!
オファーオーダーでいくつか装備をゲットしてきたので、アーセナルのカスタマイズにも挑戦。アーセナルは、頭部、胴体、右腕、左腕、脚部の5つのアーマーとプロセッサー、右手、左手、右パイロン、左パイロン、ショルダー、オーグジュアリの6つの武器の計12の装備で構成されている。ここまで細かくカスタマイズできるメカアクションゲームはなかなかないので、こだわりが強い人は、キャラクリ以上に熱中してしまうだろう。
アーマーの場合は耐久値に加え、個々の部位に応じた専用ステータスが存在。たとえば、胴体は飛行ブースト速度、腕は連射性サポート、脚部は地上ブースト速度といった感じ。耐久値だけではなく、それらの細かいステータスの増減も加味しながらアーマーを選択していく必要がある。武器の場合は、有効射程やダメージ、弾薬数、連射性能といったステータスがあり、自分の戦闘スタイルにあったものを選んでいこう。ちなみに装備は、ハンガーのショップや装備開発で新たに獲得することもできる。今回はゲットできなかったが、“アタッチメント”を装備に装着すれば性能の強化や、特殊能力の付与が可能だ。
とりあえずゲットしてきた装備に換装したもののちょっと頭部が……。この頭部のアーマーがバッタに見えたので、あえて緑色をベースにしたバッタっぽいカラーリングに(笑)。テーマを決めてアーセナルをカスタマイズするのも本作の魅力のひとつと言える。それと、メカ好きにオススメしたいのが、プレビューモード。自分のアーセナルを眺めることができ、ポージングや背景の変更も可能! 戦闘中は背中ばかりなので、こうやって全方位から鑑賞できるのは超ありがたい!
アーセナルもアウターも強くなるけど、リスクがともなう人体改造!
本作はアーセナルで戦うメカアクションゲームだが、戦闘中にアーセナルから降りて生身で戦うことも可能! しかし、初期状態では、敵をロックオンすることすらできないため、生身で積極的に戦いたいプレイヤーは、人体改造をしたほうがいい。というわけでヤバそうな匂いがプンプンする人体改造へ。
人体改造は、ハンガー内にある注射の看板とサインポールが目印のラボで行える。お金を払うことで、頭部、上半身、下半身の3部位を強化でき、強化項目は下記のようなLV9までのスキルツリーになっている。習得する能力によって、アウターまたはアーセナルの性能が強化される。強化の方向性をアーセナル寄りにするか、アウター寄りにするかはプレイヤーの自由!
しかし!(ここが重要) 人体改造で強化できる能力のなかには、習得時に身体への影響が発生し、アウターの容姿が変化してしまうものも。とはいえ人体改造は攻略に必須というわけではなく、攻略を優位に進められる要素のひとつに過ぎないので、無理に改造する必要はない。
でもせっかくなので、人体改造してみることに。頭のLV1を習得したらさっそく瞳に変化が……。なんか怖くなってる!(汗)。さらにLV3まで強化したら顔に不気味な模様がぁぁぁ!! これは……アウターの容姿にこだわる人にとっては辛い仕様かも。でも人体をいじくるんだからこれぐらいのリスクがあって当然か……。
今回のプレイでは、LV3までしか強化できなかったが、強化していくとどんな変貌を遂げるのか、早く見てみたいと思う自分がいた。なお、習得した能力とそれによって発生した容姿への影響は、お金を払えばリセットできるので安心して欲しい。
『デモンエクスマキナ』プレイ動画【アウター編】
アウターでの戦闘はこんな感じ。生身と言っても拳ではなく、ビーム兵器を使って戦う。ダッシュ速度が速く、さすが特殊能力を持つアウターといったところだ。人体改造すればアーセナルなしで任務を完遂することもできるのだろうか?
装備の換装と収集、そして、アーセナルと人体のカスタマイズ! これぞ我々が待ち望んでいたメカアクションゲームだ!
メカアクションゲームって、ちょっとマニアックなジャンル故に「メカが好きじゃないと遊べない」みたいに思われがちだけど、本作はそういったものを感じさせない作りになっているのがスゴイ。アーセナルの操作のしやすさも去ることながら、親しみやすいグラフィックと、個性豊かな傭兵たちが織り成す人間ドラマはさながらアニメを見ているようで「早くつぎの展開が見たい」と思わずオファーオーダーを進めたくなるほどだ。そういった点では、メカが苦手な人でも遊びやすくて、とっつきやすい作品に仕上がっていると感じた。
でもそれ以上に本作は、メカ好きの人にプレイしてもらいたい作品でもある。戦場での駆け引きをリアルに感じられる装備の換装と収集は、本作の醍醐味であり、どんな性能の装備が入手できるのかというドキドキ感と、カスタマイズの幅が広がっていくワクワク感の両方を同時に楽しめる。さらに、アーセナルやアウターの性能を引き出すための人体改造によって、主人公が人ならざる者へと変貌していく過程も強化人間ぽくてたまらない!
ほかにも手強いアーセナルとの戦闘や小型兵器をつぎつぎと射出する巨大メカとの死闘、独特のグラフィック表現を極限まで活かした攻撃エフェクトなど、メカ好きであれば反応せざるを得ない要素がふんだんに盛り込まれている。
また個人的にうれしいのが、このクオリティのメカアクションゲームを、持ち運んで好きな場所でプレイできることだ。移動中など、暇な時間を使ってコツコツと装備を集めながらストーリーを進められるのはありがたい! ローカルでの協力プレイにも対応しているので、友達と持ち寄って遊ぶこともできるし、ネット環境があればオンラインでも共闘が可能! ほかのプレイヤーと力を合わせて、巨大なイモータルに挑む協力プレイモードは、ローカル・オンラインに関係なく、盛り上がること間違いなし! このようにニンテンドースイッチの機能を最大限に活かした遊びが多数用意されているので、メカアクションゲームのプレイ経験を問わず、ぜひ遊んでもらいたい!