5pb. より、2019年1月31日発売予定のNintendo Switch、プレイステーション4用ソフト『ロボティクス・ノーツ DaSH』。同作のオープニングテーマ『Avant Story』を収録した、Zweiのニューシングルが2018年12月26日に発売される。

 同シングルには、『Avant Story』のほか、カップリング曲として、『ロボティクス・ノーツ』シリーズのヒロインである、瀬乃宮あき穂を演じる南條愛乃さんが作詞を担当した『Shall we ?』と、あき穂のモノローグ『Next Baton』を収録。

 そんな『ロボティクス・ノーツ』シリーズのファンのみならず、科学アドベンチャーシリーズのファン注目の同シングルについて、Zweiのおふたりに話を伺った。

『ロボティクス・ノーツ』を始めとする科学アドベンチャーシリーズのファンに喜んでもらうために――Zweiのニューシングル『Avant Story』インタビュー_03
2004年『Movie Star』でメジャーデビュー。2012年6月にゲーム版『ロボティクス・ノーツ』主題歌『拡張プレイス』をリリース以降、科学アドベンチャーシリーズの楽曲を数多く担当している。
写真左:Ayumuさん、写真右:Meguさん
『ロボティクス・ノーツ』を始めとする科学アドベンチャーシリーズのファンに喜んでもらうために――Zweiのニューシングル『Avant Story』インタビュー_05

――科学アドベンチャーシリーズに欠かせない存在になったおふたりですが、ゲーム版『ロボティクス・ノーツ』のオープニングを担当すると最初に聞いたときの心境はいかがでしたか?(※Zweiは、ゲーム版『ロボティクス・ノーツ』のオープニングテーマ『拡張プレイス』で、科学アドベンチャーシリーズに初参加)

Megu志倉さん(※MAGES.代表取締役会長・志倉千代丸氏。科学アドベンチャーシリーズの企画・原作を務めている)が掲げる大きなプロジェクトのひとつである、科学アドベンチャーシリーズに参加できることが、すごくうれしかったですね。

Ayumu私も同じような気持ちでした。あと、科学アドベンチャーシリーズには、『ロボティクス・ノーツ』以外の作品もありますが、ほかよりも比較的明るい雰囲気なので、暗いよりは、明るくスタートできてよかったという想いがありますね。

――では、『ロボティクス・ノーツ DaSH』の主題歌を担当すると聞いたときは、どういうお気持ちでしたか?

Megu「よし、来たな!」と思いました(笑)。

――『ロボティクス・ノーツ』の主題歌はすべて担当されていますからね。

Meguそうですね。来てほしかったという想いがあったので、お話を聞いたときは、よかったという気持ちと、ホッとしたというのが本音です。

Ayumuめちゃくちゃうれしかったです。じつは『ロボティクス・ノーツ』に関わったことをキッカケにロケットが好きになりまして。

――今回のアーティスト写真は、NASAで撮影したということを伺いましたが。

Ayumu4月にヒューストンにあるNASAに行って撮影してきました。『ロボティクス・ノーツ』では、種子島のJAXAが登場するので、すごく感慨深かったですね。

『ロボティクス・ノーツ』を始めとする科学アドベンチャーシリーズのファンに喜んでもらうために――Zweiのニューシングル『Avant Story』インタビュー_01

――じつは、かなり前から『Avant Story』の発売に向けて準備されていたんですよね?

Ayumuそうなんです! 私たちのことを生で観てもらえる機会を増やしたのと、『ロボティクス・ノーツ』をイメージしたツナギを衣装としてずっと着ていました。

――4月に行われた科学アドベンチャーライブなどでも着られていましたよね。

Ayumuアニメ『シュタインズ・ゲート ゼロ』前期エンディングテーマの『LAST GAME』のプロモーションを行っているころから着ていたのですが、それは『ロボティクス・ノーツ DaSH』に世界線を繋げるという想いで着ていました。

※“科学アドベンチャーライブ2018-SINGULARITY-”のリポート記事はこちら

――それだけ強い想いがあったんですね。『Avant Story』を初めて聴いたときの印象はいかがでしたか?

Megu意表を突かれましたね。『ロボティクス・ノーツ』の世界は夏や晴天、爽快というイメージで、「今回もそういうポップな感じでくるのかな?」と思っていたのですが、まったく別ジャンルのハードロックやメタルに近い楽曲がきたので驚きました。でも、ふと思うと、それは『LAST GAME』の流れで、少しダークを感じる楽曲だったのかなと。

――これまでの3曲は“爽やか”という言葉がピッタリな楽曲でしたからね。

Ayumu私も最初は驚きました。ただ、志倉さんが科学アドンベンチャーシリーズ全体のPVと、『ロボティクス・ノーツ DaSH』のPVを自作されていて、その中で『Avant Story』が使われているのですが、科学アドンベンチャーシリーズ全体のPVにも、楽曲がすごく合っているんですよね。だから、科学アドベンチャーシリーズ全体として聴くと、しっくりきました。

Ayumuただ、歌詞の中に希望があるところは、すごく『ロボティクス・ノーツ』っぽい感じがしました。『ロボティクス・ノーツ DaSH』は、科学アドベンチャーシリーズの集大成のような部分もあるので、歌詞の中にほかの作品を連想される言葉が散りばめられているんですよね。とくに、今回はダル(『シュタインズ・ゲート』の橋田至)が登場することも関係しているのか、『シュタインズ・ゲート』の要素がいっぱい入っているような印象を受けました。そのあたりが歌っていて楽しかったですね。

――とくに印象的だった歌詞はありますか?

Ayumu“執念”ですね。レコーディング前に志倉さんとお話することがあって、そのときに、この執念というのは、『シュタインズ・ゲート』での岡部倫太郎の執念をダルが引き継いで種子島に行くということを伺いまして。歌詞の中に “バトンを守る”という言葉が登場するのですが、このバトンを渡す相手が岡部なのか、(阿万音)鈴羽なのか、いまの私にはわかりませんが、そういうことを想像できる、おもしろい楽曲だと思いました。

――歌詞という部分では、おふたりが担当されていたゲーム版『シュタインズ・ゲート ゼロ』のエンディングテーマである『ライア』に『ロボティクス・ノーツ DaSH』に繋がる歌詞が含まれていたと志倉さんがツイートされていましたが、ご存知でしたか?

Ayumuえっ! そうなんですか!?

――“大いなる海渡って”からの部分はダルのことを表現していたそうです。

Ayumuあっ! 主人公という言葉がダルを指すとはわからなかったですが、“大いなる海渡って”というのは種子島だと当時から思っていました。なるほど、そういうことだったんですね。

――レコーディングで思い出に残っていることや苦労された点はありましたか?

Ayumu曲の始まりの歌詞のような、人が人を呼んで集まると「これだけのパワーになるんだ!」と感じる瞬間ってあるじゃないですか。それがすごく共感できて、その鳥肌ものの感覚のことを思い出しながら、自分を奮い立たせて歌いました。

――それだけ歌詞から訴えかけてくるものがあったんですね。

Ayumuそうですね。その後の“夢中で駆け抜けた”という歌詞も印象的でした。夢を諦めてしまっている人もいる中で、追いかけ続けることができるのは幸せなことだなと。私たちも夢を掴めるか、掴めないのかという状況だったりするので、気持ちをリンクさせながら歌わせてもらいましたね。

Megu私はベーシストとして、ひさしぶりに刻みをひたすら弾く楽曲だなと思いました。志倉さんの楽曲は、ベースが動くメロディアスなラインが多いというのもありますし、私も動くスタイルが多かったので、今回はひたすら刻みを弾くことを心掛けましたね。

――出来上がった楽曲を聴いたときの印象はいかがでしたか?

Megu先ほどもお話したように『ロボティクス・ノーツ』というと爽やかなイメージだったので、最初は「なんで、こんなダークな楽曲がきたんだろう?」と食わず嫌いな状況でした。でも、実際に弾いたり、詞や映像を見ることによって、「こういうことか!」というのが理解できて、自分のものとして取り入れられるようになりました。

Ayumu暑苦しくならなくてよかったなと思いましたね。人間味があるというか。これまでの3曲は「夢を追いかけています!」という爽やかな感じだったんですけど、実際にいまを生きている人たちが、どれだけやれるのかということをまじまじと感じられる楽曲になったかなと。

――がむしゃらという感じでしょうか?

Ayumuまさにそうですね。泥臭いというか、カッコをつけていない感じです。

MeguAyumuさんの歌声を聴いて感じたのが、感情を出すというより、神目線のような雰囲気で、何かお告げを言っている人というか、淡々と歌っていて、すごく新鮮でした。「今回はこういう歌いかたできたんだな」と思いましたし、説教ではないですが、何かを訴えかけているような声質になっていて、おもしろかったです。

Ayumuそうかもしれないね。

Meguだから『LAST GAME』とスタイルが似ているなと思いました。

――そういうところにも注目して聴いてもらいたいですね。カップリングの『Shall we ?』は、『ロボティクス・ノーツ』シリーズのヒロインである、瀬乃宮あき穂を演じる南條愛乃さんが作詞を担当されていますが、これはおふたりの希望だったりしたのでしょうか?

Ayumu私がTwitterのDMでお願いしました(笑)。

――そうなんですね(笑)。

Ayumuお互いの相乗効果になればいいなと思ったんですよね。南條ちゃんはかわいらしい作詞をされる方なのに対して、私たちは激しい感じで。そういう方向性が違うふた組が『ロボティクス・ノーツ』という作品を通じて繋がることで、おもしろいものになるんじゃないかなと思ったんですよね。楽曲的にも南條ちゃんは、こういうダンスミュージックのような楽曲の作詞はしたことがないと思うので。

――ライブですごく盛り上がりそうな楽曲ですよね。みんなでクラップとかを入れたりして。

Meguそうなってほしいですね!

――同じような話では、『LAST GAME』のカップリング曲の『Don't cry!』も『シュタインズ・ゲート』シリーズのヒロインである、牧瀬紅莉栖役の今井麻美さんが作詞を担当されていましたが、こちらもおふたりの要望だったりしたのでしょうか?

Ayumuそうですね。

Meguアーティストと声優さんは同じ作品に関わっていても、なかなか接する機会というのがなかったりするです。でも、私たちはそういうのは寂しいと思っていて、同じ作品に関わっているからこそ、チームとしていっしょに何かやりたいという想いがあって。だから、今回、今井さんやナンジョルノ(※南條さんの愛称)とごいっしょできたことで、より一層、科学アドベンチャーシリーズが盛り上がるキッカケのひとつになれればいいなと思います。

Ayumuこんなお得なことはないですよ。ずっと、牧瀬紅莉栖を演じてきた今井さんと、瀬乃宮あき穂を演じてきた南條ちゃんに、それぞれのキャラクターの感情を書いてもらえるなんて。

Meguある意味、いちばんの理解者ですからね。

Ayumuそんな楽曲を歌えるなんて、こんなにうれしいことはないですよ。ファンの皆さんには申し訳ないですけど、これは私たちの特権なので(笑)。

一同 (笑)。

Ayumuもちろん、それを提供したいという想いがあるので、ぜひ作品のファンの方にも聴いてほしいですね。

――ファンの方もすごくうれしいと思いますよ。

Ayumuそうですかね?

Meguそう感じていただけているならうれしいですね。曲調的とすれば、『Don't cry!』は80年代のポップだったり、『Shall we ?』はダンスミュージックだったりするので、いわゆるアニソンとは違った感じの楽曲なんです。でも、私たちはミュージシャンなので、いろいろな楽曲を提供したいですし、いままであまり聞かなかった曲調の楽曲も好きになってほしいんですよね。だから、そう感じていただけているのなら、アーティストとしてすごくうれしいことですし、誇りに思います。

――贅沢な話をするならば、いつかご本人とコラボで披露していただけたらなと思ったりもします。

Meguそうですよね!

Ayumu私たちも今井さんの『Don't cry!』、南條ちゃんの『Shall we ?』をコラボしなくていいので、聴きたいです(笑)。

――いやいや(笑)。ぜひコラボで!

Meguそういう声が多ければ、いつか実現できると思うので、皆さん応援よろしくお願いします!

――話を戻しまして、南條さんの書かれた歌詞を見たときはいかがでしたか?

Meguかわいいと思いました。

Ayumu19歳くらいの女の子がクラブに行って「どうしよう?」とアタフタしつつも、「もう少しで大人だし」という大人ぶっているような雰囲気を感じました。でも、それは一般の方が見た目線で、『ロボティクス・ノーツ』のファンの方が、あき穂ちゃんの目線で見てみると、(八汐)海翔くんに対して、「もう、私たちはどういう関係なのよ。なんで来てくれないのよ!」というように見ることができたりして、おもしろいですね。あとは、“滾って”という言葉がめちゃくちゃうれしかったです。

Megu私も絶対に入れてほしいなとずっと思っていました。

――あき穂を代表するセリフですからね。

Ayumu(改めて歌詞を見ながら)やっぱり、ちょっと大人になったあき穂ちゃんという感じがしますね。アニメやゲームが好きな方はもちろん、そうでない人も、楽しんでもらえる楽曲になっていたらいいなと思います。

――ちなみにAyumuさんは、『Shall we ?』のMVをご自身で作られて、Twitterで公開されていましたよね。

Ayumuそうなんですよ。私が音楽だけではなく、映像もあったほうが、その楽曲に入り込みやすいタイプなんです。それで、スペインに行ったときにスマートフォンのアプリを使うと簡単に映像を作れるということだったので、挑戦してみました。撮影も編集も基本的には私が行っていて、Meguさんがゴミ箱にゴミを投げ入れるシーンは、Meguさんを「いいよ、いいよ!」と持ち上げて何度も撮り直しました(笑)。南條ちゃんも見てくれたみたいで、めちゃくちゃうれしかったです。ぜひ、皆さんもチェックしてみてください。

――『Avant Story』のCDには、あき穂のモノローグ『Next Baton』も収録されますが、聴いたときの率直な感想を教えてください。

Megu私たちへのドッキリですかね(笑)。

Ayumuめちゃくちゃビックリしました。

――あれは驚きますよね。

Ayumu本当にうれし過ぎて、泣いちゃいそうでした。

Meguあと、夢を与えてくれますよね。

Ayumuこれを聴くと「今日も1日諦めないでがんばろう」と思えて元気が出てきました。モノローグの中にも『Avant Story』の歌詞が散りばめられていて、『Avant Story』の内容を噛み砕いてわかりやすく伝えてくれているので、聴き比べてほしいですね。

――CDのジャケットは、あき穂と行舟愛理の描き下ろしイラストですが、最初に見たときの印象はいかがでしたか?

Ayumuすごく素敵ですよね。

Meguでも、空の色がちょっと濁っていたり、ふたりの表情が寂しそうなんですよね。これまでの『ロボティクス・ノーツ』の雰囲気ではなく、『Avant Story』の曲の世界観に近づけたというか、少しアンニュイな感じなんですよね。あと、スコールのコレクターの私からすると、スコールをちゃんと持ってくれているのはうれしかったです。

Ayumu寂しげな雰囲気なのは、何かがあったからなのかなと。

Megu明らかに何かあった顔だよね。あと、なんでふたりが別の方向を見ているのも気になりますね。

『ロボティクス・ノーツ』を始めとする科学アドベンチャーシリーズのファンに喜んでもらうために――Zweiのニューシングル『Avant Story』インタビュー_04

――『ロボティクス・ノーツ』シリーズではオープニング、『シュタインズ・ゲート』シリーズではエンディングを担当されていますが、オープニングとエンディングで、心掛けていることに違いはありますか?

Ayumuやっぱり、オープニングは作品の始まりなので、気分を盛り上げるために、熱くとか、明るく歌うことを心掛けてしますね。逆にエンディングの場合は、感動していたり穏やかな気持ちになっていたりすると思うので、その感情に寄り添えるように意識しています。

Meguそれはすごく思いますね。私は映画が好きでよく観るのですが、感動的な物語の後にすごくポップな曲が流れる作品もあるんですよね。せっかく感動していたのに、いきなり明るい曲になってしまったら、テンションがわからなくなってしまうじゃないですか。

――もっと感動の余韻に浸っていたかったのにという感じですよね。

Meguそうですね。だから、いままで私たちが担当してきたエンディング曲は、その感動をそのままというか、期待を裏切らないというか、その世界に居続けられるような感じになっているような印象が私たちの中でもありますね。

――最後にファンの方にメッセージをお願いします。

Megu1枚で2度も3度も4度もおいしい、いろいろなものがギッシリ詰まったCDになっているので、年末にかけて聴いてもらって、新年を楽しく迎えていただければと思います。

Ayumu『Avant Story』は、『ロボティクス・ノーツ DaSH』の発売に向けて、いいスタートになれると思います。CDからゲームの発売までは約1ヵ月あるので、じっくりと聴き込んで作品のことを妄想しながら楽しんでもらいつつ、ゲームの発売への期待感を高めてもらえるとうれしいです。

『ロボティクス・ノーツ』を始めとする科学アドベンチャーシリーズのファンに喜んでもらうために――Zweiのニューシングル『Avant Story』インタビュー_02

イベントも開催決定!

“FM GIFU公開録音 Break in MASA 2018 × マーチャレRoad”に出演!
日時:11月24日(土)10:00~15:00 ※Zweiの出演は11:00~予定
場所:MASA21 南館1F マーサスクエア (岐阜県岐阜市正木中1-2-1)
観覧無料

Zwei『ロボティクス・ノーツ DaSH』OPシングル『Avant Story』発売記念ライブ&トーク&サイン会
日時:2018年12月29日(土)【開場】18:30【開演】19:00
会場:AKIHABARAゲーマーズ本店
出演:Zwei、松原達也P
司会:ジョイまっくすポコ
観覧フリー
https://www.gamers.co.jp/shop/event/106402/

“あきばぽっぷかるちゃーフェス”
日時:2018年12月30日(日)【いとうかなこ&Zweiステージ】13:30~
会場:ベルサール秋葉原1F
観覧フリー
http://www.akikaru.jp/akibapop/