2018年11月21日から稼動開始予定のスクウェア・エニックスとサンライズが贈る新作アーケードゲーム『星と翼のパラドクス』。同作は、ゲームに合わせて可動するインパクト抜群の筺体はもちろんのこと、キャラクターデザインを貞本義行氏、脚本に加藤陽一氏が起用されるなど、豪華スタッフ陣が集結していることも話題を呼んでいる作品だ。
本記事では、キャストインタビュー第3弾として、プレイヤーのパートナーとして登場する"アズワン"と呼ばれるキャラクターの中から、シャーリー役の佐藤美由希さんと、イサドラ役の高橋未奈美さんのインタビューをお届け。キャラクターの中でも特に個性的なふたりを演じた両名に、役どころや作品の魅力などを訊いた。
なお、ファミ通.comでは、『星と翼のパラドクス』の特設サイトを公開中。すでに公開している、下記の小松未可子さん&諏訪彩花さん、白石涼子さん&花倉洸幸さんのインタビューを始め、最新情報やキャスト&スタッフインタビューなど、本作の魅力をたっぷりお届けします。
魅力たっぷりなキャラクター
――最初にキャラクターを見たときの印象を教えてください。
高橋イサドラの印象としては、キャラクターの中でもお姉さんみたいな雰囲気があったので、どういう立ち位置なのか気になりましたね。あと、セクシーさが滲み出ていたので、演じるときにどういう風にアプローチしていこうかと考えました。
佐藤シャーリーは、キャラクターの中でもひときわ華奢で小さいので「めっちゃかわいい!」と思ったのが最初の印象でした。あとは服装から「お嬢様なのかな?」と想像していましたね。
高橋私はシャーリーの目の下の模様を見て「雑技団とかの子なのかな?」と思っていました(笑)。シャーリーの見た目がいちばん好みだったので、シャーリーのオーディションも受けさせていただいたんです。
佐藤そうだったんですね! じつは、私もイサドラを受けていたんです(笑)。
高橋え!? そうだったんだ!
佐藤そうなんですよ。
――では、ふたりはどのようなキャラクターですか?
佐藤シャーリーは、元気が有り余っているようなキャラクターで、お嬢様のような格好ですが、じつは田舎の出身なんです。そのことをふだんは隠しているのですが、ふとした瞬間に訛りの強い喋りかたが出てしまうという、かわいさが魅力のキャラクターです。
高橋ポロッと訛りが出てしまうところが本当にかわいいですよね。
佐藤イサドラさんがすごくシャーリーの訛りを引き出すのがうまいんですよね。
高橋イサドラには、シャーリーのことをイジリがいがあってかわいいと思っているという設定があって、めちゃめちゃかわいがっています。イサドラは、シャーリーと絡むシーンも多くて、“ダベーヌちゃん”(※)と呼んでいるのですが、シャーリーはそのことを怒るんですよ。
※イサドラは、シャーリーの本名“シャルロッテ・ダヴェーヌ”をもじって、からかうように“ダベーヌ”と呼んでいる。
佐藤いい感じにコンプレックスを刺激してくるんです(笑)。
高橋(笑)。そんなイサドラは、いちばん年上ということもあって、面倒見もよく、客観的に戦場を見ているような、すごく頼りがいのあるキャラクターですね。一方で、シャーリーをからかったり、お茶目な部分も持ち合わせている理想的なお姉さんだと思いました。セクシーさが売りなので、セリフの中でも全面に押し出されています。
佐藤アニメPVのイサドラさんの動きがすごくセクシーなんですよ!
高橋ほかには、そういう感じのキャラクターがいないので、そこも個性なのかなと思います。
佐藤シャーリーは、イサドラさんのセクシーな部分にすごく憧れているのですが、その裏返しで、つっけんどんにしているところがあると思います(笑)。
――演じる際に意識したことなどがあれば教えてください。
高橋先ほどもお話したように、いちばん年上ということもあるので、軽くなり過ぎないように意識しました。私の声は軽く聞こえてしまうところがあると思っていて、イサドラは戦場でも仲間のことをイジッたりして、おもしろがっている部分もあるので、そういうところはイメージを崩さないように意識して演じましたね。
佐藤最初は、シャーリーの特徴のひとつである訛りの部分も軽めにやっていたのですが、スタッフさんと相談して最終的には訛りを強めにしました。あと、プレイヤーのことを“地球ヤロウ”と呼ぶのですが、少しキツく聞こえてしまいそうな言葉だったので、なるべく爽やかに言うように心掛けました。
――演じられたキャラクターとご自身に共通している部分はありましたか?
佐藤シャーリーはメカ好きで、私もゲームという名のメカが大好きです。『星と翼のパラドクス』を事前に試遊させていただいたときにも、3時間も遊んじゃって、テクニカルモード(※)でもバッチリ操作ができるようになりました! あとは、素直じゃないところは似ているかもしれないです。すごくうれしいのに平静を装ってしまうことがあったりするので(笑)。
※『星と翼のパラドクス』では、スタンダードとテクニカルの2種類の操作方法から選択可能。テクニカルは、スタンダードよりも操作が複雑な分、より細かなアクションが行える。
高橋そう思うと、私はイサドラとは真逆ですね。イサドラは、振る舞いに余裕がある感じが出ているのですが、私はせっかちで余裕なく生きているので(苦笑)。逆に「こういう人になりたい!」と思えるようなキャラクターだったので、憧れているからこそわかる部分もあって、演じやすかったです。
佐藤イサドラさんは女子の憧れ! という感じですよね。
高橋スタイルも抜群だし、近づけたらいいなと思います。
――声優という仕事は、自分とは違うようなキャラクターを演じられるのも魅力だったりするのでしょうか?
高橋そうですね。「こういう人が、こういう考えを持っていたらさらにいいな」とか考えるのは楽しいので、今後、もう少しイサドラのことを掘り下げられるようなシーンがあるとうれしいですね。
佐藤それは、ぜひシャーリーもお願いしたいです!
――収録の中でいろいろなボイスを収録されたと思いますが、印象的なセリフなどはありましたか?
高橋イサドラのキャラクター紹介としても使用されている「油断していると襲われちゃうよ? 私に」というセリフは、「えっ! こっち!?」とビックリしました(笑)。そういう言葉選びのセンスが好きだなと思いましたね。戦場でも余裕がないと絶対に思いつかないような言葉で煽ったり、負けたとしても「頑張ったわね!」と褒めてくれたり、そういうお姉さんの余裕を感じるセリフもあるので、褒められたい人にはオススメです!
佐藤訛っているセリフもチャーミングなのですが。口癖の「いける!」という言葉は、収録の途中で生まれたので印象に残っています。収録が半分ほど進んだときに生まれて、それまでに収録したセリフも録り直しました。「いける、いける!」というセリフが、シャーリーのテンションとすごく合っていて、プレイヤーを褒めるときも「お前いける!」と言っていたりします。
高橋「いける!」って、流行りそうだよね。
佐藤流行るとうれしいので、私も積極的に使っていきます(笑)。
――かなりバリエーション豊かなボイスを収録されたということをスタッフの方から伺ったのですが、「こんなセリフも録るんだ」と驚いたセリフなどはありましたか?
高橋ゲームセンターで遊ぶゲームなので、「中国地方のみんな!」というように、地方ごとに呼びかけるセリフがあったのですが、そういうセリフはゲームのボイスとして収録することはあまりないので、印象的でした。
佐藤ふだん遊んでいるゲームセンターでプレイしたときにだけ流れるセリフもありましたね。
高橋そういうセリフがあると、よりキャラクターを身近に感じられますよね。
佐藤さんは涙を流しながら遊んでしまうほどゲームに熱中
――本作は、アニメーションPVも話題になっていますが、完成した映像を見た印象を教えてください。
高橋このままアニメや映画にしたいくらい完成度が高くて、惹きつけられるものがありました。キャラクターの個性もすごく出ていますし、筐体で遊んだときの印象がそのままアニメーションになっているような感じがしました。
佐藤ワクワクするような演出でしたよね!
高橋それぞれのキャラクターの葛藤も垣間見えたりしていて、より物語にも興味が沸く映像だと思います。
佐藤PVでキャラクターが動いているところを初めて見ていたので、「シャーリーはこうやって動いているんだ!」と改めて知れた部分があったり、「イサドラさんの色気はこんなにすごかったんだ」と感じたり(笑)。
高橋アニメならではの色気があったよね(笑)。
佐藤タイトルロゴも映像で初めて見たのですが、すごくスタイリッシュで、こんなにすごい作品に関わらせていただいただなと、うれしかったですね。
高橋私たちとキャラクターが同じ空間も生きているんじゃないかと錯覚するほどのアニメーションなんですよね。
佐藤本当にキャラクターと対面している感じですよね。
高橋そう! これが本当にすごいんです!!
――インタビューの冒頭で、佐藤さんはイサドラ、高橋さんはシャーリーのオーディションも受けていたというお話がありましたが、お互いの演技の印象はいかがでしたか?
高橋アニメーションPVはいっしょに収録をして、私が思っていた以上にナチュラルに演じられているなと感じました。私がシャーリーのオーディションを受けたときは、もっとキャラクターっぽく演じていたので、「なるほど、こっちか!」と(笑)。
佐藤イサドラさんの声を初めて聞いたときは、もう何度も言いますが「色気がハンパない!」と震えました(笑)。私も「なるほど、この色気が足りなかったのか」と思ってしまいました(苦笑)。
高橋いやいや、そうじゃなくて、シャーリーにピッタリだったからだよ!
――ゲームもプレイされたということですが、いかがでしたか?
高橋ゲームに合わせてシートも動くので、本当に機体に乗っている感じがしました。自分の視界いっぱいにモニターが広がっていて、作品の世界に入ったような感覚で大興奮でした。もっとプレイして、うまくなりたいです!
佐藤本当にパイロットになったような感覚が強くて、自分で動かせるアトラクションみたいだなと感じました。私は、ドライアイなのですが、瞬きを忘れて涙を流しながら遊んでしまうほど、夢中になっていました(笑)。あと、慣れてきたら、テクニカルモードにも挑戦してみてほしいですね。
高橋テクニカルモードだと何ができるようになるの?
佐藤機体の高さを自由に変えられたりするので、視界がより見渡しやすくなったり、より繊細に機体を動かすことができるんです。
高橋なるほど。あと、ロボットアニメでは、コックピットの中にタッチパネルがあったりしますが、それが再現されているのもうれしいですよね。
佐藤そうですね! じつは、ロボット系のゲームは今回初めてプレイしたのですが、いまやテクニカルモードで自由に操作できるようになったので、こういうタイプのゲームが初めての人にも遊んでいただきたいです。
高橋私は、レイカ役の諏訪彩花といっしょに遊ばせていただいたのですが、ゲームセンターにはあまり行くことがなかった私でも夢中になって遊んでしまいました。最初はまっすぐ進むことも難しかったのですが、最終的には自由自在に操作できるようになっていました。
――自身がプレイする際にそれぞれ演じられたキャラクター以外からパートナーを選ぶとしたら、誰にしますか?
高橋私はナギですね。テストプレイのときもナギで遊んでいて、ナギの儚さとかわいさを持ち合わせているようなところが魅力的で好きなんです。でも、どのキャラクターも魅力的なので、とりあえず一度は全員とパートナーになろうと思います。
佐藤すごく悩みますが、私はヒカリちゃんです。いっしょにいると元気をもらえるような底抜けに明るい感じが気持ちいいんですよね。
高橋プレイヤーとしていちばん気持ちよく出撃できるのはヒカリですかね? 出撃前のタッチのときも、ヒカリはパーですし。
佐藤イサドラさんは指二本で、シャーリーは指一本でタッチするんですよね。
――最後にファンの方にメッセージをお願いします。
佐藤お気に入りのキャラクターと、モニターが壊れない程度に思いっきりタッチして、気持ちよく出撃していただけたら、『星翼』の魅力は伝わると思います。皆さんに遊んでいただける日を私も楽しみにしています。
高橋ロボットアニメが好きな方はもちろんですが、いままでこういうタイプのゲームに触れてこなかった方も、ぜひ遊んでいただけるとうれしいです。遊んでみると、私たち“地球ヤロウ”と、キャラクターたちが繋がっている感覚がすごくして、キャラクターが生きている世界など、作品の魅力を感じていただけると思いますので、ぜひ一度プレイしてみてください。