2018年9月20日(木)から9月23日(日)まで、千葉・幕張メッセにて開催された東京ゲームショウ2018(20日・21日はビジネスデイ)。9月22日のセガゲームスブースでは、『チームソニックレーシング』のプロデューサー・飯塚 隆氏と、リードコンポーザーの瀬上 純氏によるトーク&ミニライブが行われた。

 この日は一般公開日初日とあって、両氏が登場するとステージ前を埋め尽くしたファンからは大きな拍手が。「久しぶりのメインテーマ作曲、久しぶりのTGSを楽しみたいと思います」と瀬上氏のコメントにて、サウンド関連のトークがくり広げられていった。

『チームソニックレーシング』のサウンドステージリポート。ミニライブはソニックも加わってノリノリに!【TGS2018】_01
右から『チームソニックレーシング』のプロデューサー・飯塚 隆氏と、リードコンポーザーの瀬上 純氏。「つねに『ソニック』関連のタイトルには何らかの形で参加はしていたのですが、ここまで大々的に楽曲を手掛けることはなかったので、いい機会だと思う」と語った瀬上氏は、大勢のファンを前に嬉しそうな笑顔。

 本作の楽曲を瀬上氏が手掛けることになった経緯として飯塚氏は、「やっぱりレーシングゲームって音楽がかっこよくないと盛り上がらない。そこで私から、ぜひ瀬上にやってくれないかとオファーをしました」と語れば、瀬上氏も「僕が手掛けているタイトルの大半は“スポーツ”か“レーシングゲーム”か“ソニック”。そのうちのふたつがあるからには、僕以外にいないよ」と、相思相愛だったことを明らかに。しかしゲーム制作を担当するSumo Digitalはイギリス、プロデューサーの飯塚氏はアメリカ在住ということもあって、日米英を股にかけてのやり取りがあったことを瀬上氏は語った。

 さらに、メインテーマをCrush.40(ギターの瀬上氏とシンガーのジョニー・ジョエリ氏によるハードロックバンド)が務めることになった点についても「私からぜひやってくれとお願いして」(飯塚氏)実現したそう。瀬上氏は「僕よりもジョニーが喜んでいましたね。毎年のように“今年はなにかないの?”、“つぎはいつやるの?”とメッセージを送ってきていて、ずっと待たせていた」というエピソードを披露。それだけに、E3で公開されたトレーラーには、海外からのファンを中心にものすごい反響があったという。

『チームソニックレーシング』のサウンドステージリポート。ミニライブはソニックも加わってノリノリに!【TGS2018】_02

 曲作りに関して瀬上氏が「基本的に任せれていたけど、隣のボスが首を立てに振らなければいけなかった」と語れば、飯塚氏は「曲単体はよくても、ゲームと合わせるともっとテンポがほしい」など、こだわりぶりがあったことを説明。両者のこだわりがぶつかることで、よりよい楽曲に磨かれていったのだろう。

 気になる楽曲数については、メニュー画面やコースごとに用意されている上、レースのファイナルラップでは別の曲が流れるとのこと。「最初に言われていた数とぜんぜん違う」(瀬上氏)と、苦笑い。さらにアルティメットブーストの曲については「当初は1曲だけだと思っていたけど、キャラクターごとにほしい」という追加注文があったことを説明。「たいへんだったけど、それで喜んでもらえるならやってよかった」(瀬上氏)とのことだ。

 また、こだわりのポイントとしては「キーワードであるチームを曲作りにも取り入れました。たとえば今回アイスマウンテンコースの曲を作ってくれたHyper Potions(ハイパー・ポーションズ)はゲーム中の曲を作るのは初めてだったのだけど、いっしょにやろうという話を持ちかけて作っていった」そうで、ほぼすべての楽曲を二人三脚で作っていったのだそう。その分二度手間になることもあったそうだが、「新しいタイトルですから新しいことをしたかった。『ソニック』の世界観を使ったゲームですから、耳なじみのフレーズも隠されているので、気づいてニヤリとしてほしい」と、気になるコメントもあった。

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フレーズの使いかたの一例として『ソニックカラーズ』の“Planet Wisp”のイントロを、イントロではない部分で使っていると瀬上氏。

 出来上がったサウンドについては「何度も作り直してもらって申し訳ないけど、すごくかっこいい。メインテーマはイントロだけでもゾワッとする」(飯塚氏)と、手応え十二分な模様。「シンプルにドライブするサウンドを目指した。楽曲も曲構成もシンプルに削ぎ落としてわかりやすくした」(瀬上氏)という楽曲を、ゲームで聴くことができる日が楽しみだ。

 そしてステージ後半では、瀬上氏によるミニライブが開催! “ウィスプサーキット”や“マーケットストリート”のステージBGM(後者は人気曲“Rooftop Run”のリミックス!)3曲をギターで奏でると、ステージ前を埋め尽くした来場者は手拍子しながらノリノリに。さらに、途中からソニックがステージに加わってパフォーマンスを披露すると、最高潮の盛り上がりとなったまま、ステージは幕を閉じた。

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