2018年9月20日(木)~9月23日(日)まで、千葉県・幕張メッセにて開催中の“東京ゲームショウ 2018”(20日・21日はビジネスデイ)。
初日となる9月20日、日本esportsの盛り上がりを体感できるステージイベントが多数開催される“e-Sports X(クロス)”のRED STAGEで、2018年8月18日から開催された国際的なスポーツ大会“アジア競技大会”に出場し、好成績を収めた日本代表3選手の報告会が行なわれた。
2018年のアジア競技大会では、グローバルなアジアのスポーツ大会では初の試みとして、デモンストレーション競技としてesportsの競技部門が設けられた。
日本代表選手は『ウイニングイレブン』と『ハースストーン』で、本選へと進出。これだけでも記念となる大会での素晴らしい記録だが、『ウイニングイレブン』では金メダルを獲得するという、さらなる快挙を成し遂げた。
※関連記事
アジア大会初のesports『ウイニングイレブン 2018』大会で日本代表、SOFIA選手とLeva選手が決勝でイランを破り金メダルを獲得!
岡村会長いわく、次回のアジア競技大会では、esportsが正式種目として採用される可能性が高く、今回の選手たちの活躍はそれに向けての大きな一歩にもなったとのこと。今後はより多くの頻度で選手たちを大会へ送り出せるように努め、それが日本esportsの裾野を広げる、拡大・発展の一助になればと述べた。
3選手は壇上で、選手村といういままでのゲーム大会にはない環境で、シャワーのトラブルがあったり、食堂にものすごい人数の選手がいて驚かされたことなど、得難い経験について笑顔で語ってくれた。
試合については、タフなチームばかりでトリッキーなプレイをする選手も多く、拮抗した試合が続き、しんどかったと杉村選手は振り返る。『ウイニングイレブン』で本戦1戦目を落としたときについては、相原選手は「1戦目でまさか杉村選手が負けるとは考えていなかったですが、切り替えて新たな気持ちで臨めました」と語った。また赤坂選手によると、大きな大会ではあったために忙しく、交流に回せる時間はあまりなかったそうだ。
また、岡村会長からはアジア競技大会に続く大きなステップとして、日本とサウジアラビアの経済・技術協定の一環として、先日発表された“日本・サウジアラビアeスポーツマッチ”についても触れられた。
経済産業省の推奨もあるこちらの大舞台でも、今回の代表3選手を含め、多くの日本選手の活躍に期待が高まる。
ステージでは最後に、3選手への質疑応答が行なわれた。以下がその内容となる(選手名は敬称略)。
――杉村選手と相原選手はチームを組んでから3ヶ月でしたが、コンビネーションは取れていましたか?
杉村 チーム経験はありませんでしたが、2on2でもあえて決めごとなどはせず、お互いの得意とする個人技の高さをそれぞれ生かす形にできました。
相原 杉村選手は世界で活躍する先輩ですので、尊敬しつつ、互いの長所を出し合うことができてよかったと思います。
――フィジカル面、メンタル面を鍛えるために行なっているルーティンなどはありますか?
赤坂 海外の大会ではその空気に慣れていないと実力が出せませんので、日頃から出られるだけ出ています。フィジカル面では最近運動不足なので、エアロバイクの購入を考えているところです。
杉村 「自分がいちばん強い」という意識をしています。とくに『ウイニングイレブン』は頭を使うゲームなので、睡眠時間にも気を付けています。
――大きな快挙を成し遂げて、これから日本では背中を追われる立場となりますが、つぎに続こうとする皆さんへメッセージをお願いします。
杉村 ゲームに限らず、何か自分の好きなことをやり続けるのが大事だと思っています。自分の長所を、続けていく中で出していってほしいです。そんな中で、esportsの世界をその対象に選んで来てくれる人が増えればとてもうれしいですね。
相原 大会でしかわからないことがたくさんあります。今後もいろいろな大会が日本でもあると思いますので、ぜひ参加してみてください。自分のように、無名の状態から上へと上がっていくようなパターンも十分あり得ます!
赤坂 自分はいろいろな方法を試してみて、いちばん結果が出るものを選んでいっています。みなさんもいろいろなことや方法に、ぜひチャレンジしてみてほしいです。