2018年5月19日から20日にかけて大阪・ラウンドワンスタジアム 千日前店にて、『Fate/Grand Order Arcade』(以下、『FGO Arcade』)のロケテストが開催された。
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2018年5月20日には、同施設のロケテストスペースで『FGO Arcade』開発陣を交えた“『Fate/Grand Order Arcade』ファンミーティング in 大阪”も開催。セガ・インタラクティブ藤木氏の進行のもと、本作ディレクターの伊神公博氏……こと、ゲームセンター伊神氏。そして、FGO PROJECT クリエイティブプロデューサーの塩川洋介氏、『Fate/Grand Order』マーケティングディレクターのクイック石倉氏の3名が登場し、参加したユーザーを楽しませた。
ファンミーティングは、そもそも『FGO Arcade』ってどんなゲーム? という話題からスタート。会場内に設置されたモニターに、さまざまなスライドや動画が映し出され、基本的な操作方法やゲームモード(対戦とひとり用)などについて解説された。
続いては、“アンケート紹介”のコーナーへ。これまでのロケテスト参加者から集まったアンケート結果が紹介された。この結果を見つつ、伊神氏は「ロケテストや体験会をくり返す中で、いただいたご意見をフィードバック(反映)し、非常にいい結果をいただくことができました」とコメント。
そしてお待ちかねの“『FGO Arcade』最新情報”のコーナーへ。稼動初期に実装されるサーヴァントは20騎と明言されており、これまでに16騎が公開されていた。今回のファンミーティングでは、新たにライダーのゲオルギウスと、セイバーのガイウス・ユリウス・カエサルが参戦することが明らかに! これで、残る未発表の初期実装サーヴァントは、アサシンとバーサーカークラスの2騎となった。
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ファンミーティングの後半は、ロケテスト参加者に加えて、公式サイトで『FGO Arcade』開発陣に聞いてみたいことを事前に書いてもらい、いくつかの質問に答えるという“質問コーナー”。以下の4つの質問が飛び出した。
伊神氏 『FGO Arcade』のBGMはすべて新規のものです。宝具中の専用BGMも『FGO Arcade』向けにアレンジしています。
塩川氏 補足すると、本作で使っている楽曲は、『FGO』の曲をよりアーケードらしい形に新規アレンジした曲です。プレイ中はちょっと聞こえにくいかもしれないですが、じっくりと聴いてみると、「あ、あの曲のアレンジだ」とわかるかと思います。
石倉氏 主題歌も坂本真綾さんの新曲ですしね。
伊神氏 エミヤの宝具では、武器がたくさん出てくるところや固有結界の空間を3D化する際に、これまでのイメージを損ねないようにこだわりました。なかでも、通常空間から固有結界に変わる瞬間の切り換わりかたにはとくに力を入れました。
伊神氏 360度、どこからでもサーヴァントは見れるように作成していますので、見えちゃうこともあるんじゃないかな、と(笑)。
塩川氏 ゲオルギウスのスカートの中も?(笑)
石倉氏 作ってるんですか!?
伊神氏 もちろん。ヘラクレスの腰布の中もこれまで明らかになっていなかったので、「この中は、どうなっているんですか?」とTYPE-MOONさんに聞きました(笑)。
伊神氏 今回は縦の移動はあえて外しています。というのも、本作を遊ぼうと考えてくださっている方は、スマートフォンのゲームをメインに遊ばれている方が多いんじゃないかなと思っているんです。初めてのゲームセンターで、アクションゲームで対戦というハードルを考えると、ゲームの内容をわかりやすく、シンプルにして遊びやすくしたいな、と。ですので、今回は横の移動に絞って遊びやすくしています。
塩川氏 “ジャンプ”という要素を入れると、途端にゲームが難しくなるんですよね。移動やアクションのスピードも遊びやすくするという理由で、“どこまで下げられるかというところを、かなりせめぎ合って決めました。
伊神氏 プロトタイプのバージョンでは、壁を登ってみたり、飛び越えたり、もっとスゴいスピードで動いてみたりと、いろいろ試しました。
塩川氏 スピード感を上げると、一見カッコよく見えるんですが、遊べない人が増えてしまうんですよね。何が起こっているのかがわからなくなってしまうので。そういった事情から、現在のゲームスピードに落ち着いています。
伊神氏 そうですねぇ。
石倉氏 こっち見ながらはっきり言って!(笑)
伊神氏 『FGO』にある要素は、順を追って実装していきたいなと考えています。霊衣開放も、もちろん視野には入れています。ただ、いきなり実装されるというわけではなく、そこは順を追って……。
石倉氏 ってことは、(いつかは)入れるってことですよね?
伊神氏 入ったらいいなぁって。
石倉氏 しますか?
伊神氏 したいなぁ……。
石倉氏 回答が変わってますよ(笑)。
ファンミーティングの最後には、プレゼント抽選会が実施された。また、抽選会に参加したユーザーには、“GOバッジ”や“クイックシール”のプレゼントもあり、参加者は最後までファンミーティングを楽しんでいたように見受けられた。
最後に、塩川氏と伊神氏に今日のファンミーティングについての簡単な感想を伺った。
――今回のロケテスト、およびファンミーティングの感想をお聞かせください。
塩川氏 『FGO Arcade』の筐体をお披露目した秋葉原のイベントから始まり、“JAEPO 2018”への出展、小倉でのロケテスト、“マチ★アソビ”への出展……と、ユーザーさんが本作を触れる機会は5回目となりました。ちょっとずつ、“『FGO Arcade』”というものを知っていただけているのかなと、回を重ねるごとに感じます。ユーザーさんの反響や反応は、我々がゲーム制作を行う際の方針にすごく影響を与えているので、直接ユーザーさんの反応が感じれるロケテストのような場は、積極的に実施していきたいですし、やってきてよかったなとも思います。
――伊神さんは、今回のファンミーティングから“ゲームセンター伊神”となっての登場ですが(笑)。
一同 (笑)
伊神氏 ユーザーさんが“ゲームセンター”という言葉自体を目にする機会を作りたいと思いまして(笑)。そんな私の今日の感想ですが、回を重ねるごとに、『FGO Arcade』の認知度が上がっていると言いますか、いままで知らなかった方に触っていただけているのかなと。
塩川氏 体験会やロケテストを実施した土地の方が、初めて『FGO Arcade』をプレイしてくださって、その感想やご意見をアンケートという形で書いてもらっています。だんだんアンケート結果がよくなっているので、“皆さんに遊んでいただいて、いただいた意見を参考にしつつ作品をブラッシュアップする”というサイクルが、うまく回ってきているのかなと思います。
――アンケート結果を受けて、具体的にどのように作品にフィードバックいているのでしょうか?
伊神氏 ひとつはアンケートをすべて読んで、ユーザーさんが何を求めているのかを分析することですね。もうひとつは、実際にゲーム内でどのサーヴァントがよく使われているのかなど、さまざまなデータも抽出しています。主観(アンケート)と客観(ゲーム内で蓄積されたデータ)の両方を見ながら、作品をブラッシュアップしていきました。
塩川氏 ロケテストは、プレイが終わった後のユーザーさんのリアルなリアクションを目の当たりにできるのもいいところです。これまでの5回の機会に、『FGO Arcade』の開発メンバーも現地のスタッフとしてユーザーさんのアテンドをしながら、皆さんの反応を見ていました。『FGO Arcade』をプレイして、満足そうにプレイされている方もいれば、そうでない方もいる。じゃあ、満足できなかった方やプレイで詰まっている方は、どこで引っかかっているのか? を、現地で目の当たりにできるのは、生の感覚を養うためにも非常に重要です。そういった意味でも、積極的にこういったイベントを開いてきたことには意義があると思いますね。
――2018年7月下旬の本稼動も迫っています。最後に稼動に向けての意気込みをお聞かせください。
伊神氏 実装サーヴァントも徐々に明らかになっていまして、発表のたびにそのサーヴァントのファンの方からリアクションをいただけています。初期の実装サーヴァント20騎が出揃ったときに、いろいろな面白さが実感していただけると思うんですね。ぜひゲームセンターで『FGO』の対戦というものを楽しんでいただきたいです。ご期待ください。
塩川氏 くり返しになってしまうのですが、『FGO』を遊んでいるすべてのマスターの皆さんが楽しめる作品……というものを目指しているなかで、スマートフォンではなかなか実現できない演出や、『FGO Arcade』オリジナルのボイスなどもふんだんに盛り込んでいます。ゲームが苦手な方でも楽しめる作品になっていますので、ご期待いただければと思います。