2018年5月12日(土)、千葉県の幕張メッセイベントホールにて、声優ユニットWake Up, Girls!(吉岡茉祐さん、永野愛理さん、田中美海さん、青山吉能さん、山下七海さん、奥野香耶さん、高木美佑さん/以下、WUG)とRun Girls, Run!(林鼓子さん、森嶋優花さん、厚木那奈美さん/以下、RGR[ランガ])の初共演となるライブイベント“Green Leaves Fes”が開催された。本記事では、公式HPの一般投票によってセットリストが決定した昼の部と、公式ファンクラブ“わぐらぶ”会員投票によってセットリストが決定した夜の部をそれぞれリポートしていく。

WUGとRGRがライブで初共演した“Green Leaves Fes”をリポート――ファン投票によるセットリストに熱狂_06

昼の部新旧織り交ぜたセットリストで盛り上がる

 ライブ開演前に恒例となっている“お約束たいそう”。今回は『お約束たいそう2』を、なんとWUGメンバー7人全員で披露。会場からは笑いと歓声が沸き起こった。

 前述の通り、昼の部は一般投票によって決まったランキングをそのままセットリストにして、ライブがくり広げられる。今回は15位〜1位までを順番に歌っていく形式だ。ライブの開幕を飾ったのは、『HIGAWARI PRINCESS』。『7 Senses』の衣装で登場したWUGの7人に大きな歓声が送られると、これまでのライブでも人気の高かった同曲で会場を盛り上げる。同曲に欠かせない“素敵なステッキ”もGreen Leaves Fes仕様となっていたのも見逃せないポイントだ。続いて、テレビアニメ『Wake Up, Girls! 新章』のオープニングテーマ『7 Senses』。色とりどりのサイリュームに照らされながら披露した同曲は、アニメを経てさらに盛り上がりを増した印象。13位は山下さん演じる久海菜々美のキャラクターソング『オオカミとピアノ』。個人のキャラクターソングがランクインしたのは、同曲のみ。紫色に染まった会場で、山下さんは堂々としたステージを見せた。

 MCでは、RGRの3人も合流。WUGにはピンクのカラーがないため、RGRのメンバーが登場した瞬間に会場がピンク色に染まった光景を見たWUGメンバーから、「新鮮な光景」という声が漏れる。そんな中、さまざまな場面で森嶋さんのマネをしていた高木さんが、RGRメンバーに混ざってトークをするなど、まさにワグナー(『WUG』のファン)が見たかった光景が目の前でくり広げられ、会場のテンションもさらに上がる。また、WUGとRGRがライブイベントで初共演ということで、WUGのリーダーである青山さんと、RGRのリーダーである森嶋さんが握手を交わすという歴史的な瞬間も用意された。

 12位はRGRの『カケル×カケル』。幕張メッセイベントホールという大きな会場でのパフォーマンスは初というRGRの3人は、トーク中こそ緊張している様子を感じさせたものの、楽曲が始まると全力でステージを楽しむようなパフォーマンスを行い、会場を魅了。RGRの3人は『Wake Up, Girls! 新章』最終回で作中のRGRが着ていたものと同じ衣装で『カケル×カケル』を歌い上げた。さらに11位の『リトル・チャレンジャー』は、RGRの3人に吉岡さんを加えた4人で披露。RGRとのコラボで会場を盛り上げた。

 10位から8位までは一気に歌っていく。10位の『恋?で愛?で暴君です!』では、トロッコに乗った7人が会場中を縦横無尽に移動しながら、同曲を歌唱。しかも手には『恋?で愛?で暴君です!』のミュージックビデオで使用していたタンバリンや機関銃、ハリセンなどの小道具を持っているなど、ワグナーならニヤリとしてしまう演出も。9位の『プラチナ・サンライズ』は田中さんと青山さんのふたりで披露。トロッコに留まっていたふたりは、会場のど真ん中で会場中を見渡しながら同曲を歌い上げる。8位の『極上スマイル』はWUGとRGRのメンバー全員で歌う。同曲では、会場全体を使った演出で盛り上げる。トロッコで会場を移動するRGRのメンバーに、会場の外周を吉岡さん、永野さん、山下さん、奥野さん、高木さんの5人がそれぞれに移動するなど、まさに“目の前で”という言葉がピッタリの距離で各メンバーが踊り、歌うという演出で会場のボルテージも上がりっぱなし。大きな盛り上がりを作った昼の部は、ここから後半戦へ。その前に15位未満の楽曲が50位から順に紹介される映像がステージ上では上映された。

 7位の『7 Girls War』はWUGの7人が制服姿で歌う。同曲のミュージックビデオでも見られる制服姿を生で見られるという感激が、同曲の盛り上がりをさらに押し上げる。6位は『16歳のアガペー』。同曲はRGRの3人が披露。お披露目イベントや“踊ってみた”動画、ショーケースイベントなどでRGRの3人は同曲を披露してきているため、すでにおなじみといった感じだ。同曲を歌いながら、お披露目イベント当時のことを思い出したという3人。「こんな大きなステージで歌えるなんて」と喜びを噛み締めた。

 5位の『セブンティーン・クライシス』は、テレビアニメ『Wake Up, Girls! 新章』のライブシーンなどでおなじみの衣装に着替えた、吉岡さん、永野さん、山下さん、奥野さん、高木さんの5人で披露。続けざまに4位『Beyond the Bottom』へ。真っ白に染まった会場で同曲を歌い上げると、いよいよTOP3。『タチアガレ!』では、再び外周を使う。青山さん、田中さんに加え、林さん、森嶋さん、厚木さんというRGRの3人が今度は外周を移動して、ファンのもとへ。続く2位は、WUGメンバーが作詞をした楽曲『Polaris』。ステージでフルで踊ったのは今回が初めてという同曲。ワグナーとの絆を感じさせる歌詞に会場からは自然と拍手が沸き起こった。

 残すところ1曲というところで、お知らせコーナーへ。ここで、Run Girls, Run!の1st LIVE TOURが発表(詳細はコチラの記事)。なんとこの発表はRGRの3人には知らされていなかったサプライズ情報で、発表されたスライドを見て3人が驚き、涙する姿に会場も感動していた。また、もうひとつのサプライズということで、5月15日が誕生日という青山さんと林さんのふたりをケーキでお祝い。そして出演者からの挨拶を終え、一般投票1位の曲へ。一般投票で1位となったのは、『少女交響曲』。新旧織り交ぜたセットリストとなった昼の部の最後を飾った同曲で会場を盛り上げたWUGの7人。最後はRGRの3人も再びステージに立ち、ファンに感謝を伝え、昼の部を終えた。

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夜の部コアなファンならではのセットリストに

 夜の部も『お約束たいそう2』の映像が上映され、ライブのマナーを復習した会場。真顔にサングラスという出で立ちで謎のダンスを踊る6人と、それに抗おうとする奥野さんという構図で会場の笑いを誘う。夜の部は、昼の部と異なり、WUGのファンクラブ“わぐらぶ”会員による投票で決定したランキングが、そのままセットリストに。昼の部よりもさらに濃い意見によって決まったランキングがどのようなものになっているのか、注目が集まった。

 夜の部の開幕を飾ったのは、15位にランクインした『outlander rhapsody』。開幕1発目の曲を吉岡さん、青山さん、山下さん、奥野さんの4人で歌うという、ランキング形式のライブならではのセットリストに会場に集まったファンも驚愕。また、1曲目から昼の部とは異なる楽曲となり、会場も盛り上がる。続いて14位の『リトル・チャレンジャー』をWUGの7人で歌うと、今度はRGRの3人に永野さんを加えた4人で13位の『地下鉄ラビリンス』! 同曲の振り付けを担当した永野さんと後輩ユニットRGRとのコラボに会場のコールもさらに熱が入った。

 MCではWUGのリーダーの青山さん、RGRのリーダーの森嶋さんによる腕相撲大会……ならぬ、固い握手が交わされる。さらに『地下鉄ラビリンス』の振り付けは、振り付けを担当した永野さんが、4人バージョンにわざわざ作り変えたものであると厚木さんから語られるなど、裏話も多数聞くことができた。

 12位の『極上スマイル』では、永野さん、田中さん、山下さん、奥野さん、高木さんが外周を移動しながら、吉岡さん、青山さん、林さん、森嶋さん、厚木さんがステージ上で同曲を歌う。続く11位は、ランクインしていること自体が驚愕の劇中歌『あぁ光塚歌劇団』。光塚歌劇団の夜桜音音(吉岡さん)と朝日ひかる(青山さん)のふたりが熱唱すると、音音がひかるの手の甲にキスをして歓声を浴びる。さらにステージ上にて、ふたりと久海菜々美(山下さん)との寸劇が行われ、会場を盛り上げた。続いては『オオカミとピアノ』を山下さんと厚木さんという、ダブル“ななみ”コンビで披露。昼の部にあった曲でも、歌うメンバーが異なるというサプライズもあり、どの曲が来るのか、誰が歌うのか、というドキドキ感のあるライブとなった。

 9位は舞台『Wake Up, Girls! 青葉の記録』でI-1clubが披露した楽曲『Knock out』を、永野さん、田中さん、奥野さん、高木さん、林さん、森嶋さん、厚木さんで歌う。昼の部では15位以内にランクインしておらず、さらに舞台の楽曲というコアな楽曲のランクインは、ファンクラブ会員ならではの投票結果と言えるだろう。続く『TUNAGO』ではWUGとRGRの全員がトロッコに乗り込む。連なったトロッコが会場中をゆっくりとまわる中で同曲を披露し、会場に集まったワグナーとのつながりを、より固いものとしていた。前半戦のラストは、WUGの7人で『Beyond the Bottom』を歌い上げた。ここまででも、昼の部とは大きく異なる構成となった夜の部。同じ楽曲でも異なる演出で楽しませてくれる構成となっていた。

 6位の『16歳のアガペー』は、昼の部と異なり今度はWUGの7人が制服姿で歌唱。2番以降はRGRの3人も加わって10人でのパフォーマンスとなる。実際に現在女子高生であり、5月15日に16歳になる林さんといっしょに、制服姿で同曲を披露したことに動揺を隠せないWUGメンバー。奥野さんと永野さんは、「どうしよう……」と思いながら踊っていたと、ステージ上で抱いた感情を吐露していた。

 WUGの定番曲『タチアガレ!』は5位。代表曲の登場に会場がさらに高まったところで、田中さんと青山さんによる『プラチナ・サンライズ』が。ふたりの熱唱が会場をアツくさせると、3位の『少女交響曲』、2位の『セブンティーン・クライシス』が続けざまに披露される。夜の部はさらにコールがアツくなり、Green Leaves Fesへのワグナーの熱量の高さが感じられた。

 最後の挨拶では、今回のライブに向けた準備からライブ本番までを通して、WUGとRGRの絆が深まったこと、そしてワグナーとともに素敵なライブが作り上げられたことで、みんなが家族のように感じられたと青山さんは語る。そんな青山さんの「ワグナー、お前らもみんな家族だーーー!」という叫びに、会場からは大きな歓声が沸いた。“わぐらぶ”会員投票ランキング1位は、WUGメンバーが作詞をした楽曲『Polaris』。トロッコに乗ったWUGとRGRのメンバーたちが会場中をめぐりながら、ひとつひとつの歌詞を紡いでいく。トロッコに乗っているものの『Wake Up, Girls! 新章』最終回のように、ファンのあいだをめぐりながら歌う姿は、『WUG』というコンテンツならではの演出として、大きな一体感を作り上げた。

 そして、ステージから出演者が去った後、会場のスクリーンにはWUGの5回目のライブツアー“Wake Up, Girls! LIVE TOUR 2018→2019”の告知映像が上映され(詳細記事はこちら)、会場のファンの大歓声が湧き起こる中、Green Leaves Fesは幕を閉じた。

 WUGとRGRのライブ初共演となったGreen Leaves Fes。昼の部と夜の部でランキングに大きな違いがあるのがおもしろく、たとえば夜の部のセットリストには、『WUG』の代名詞と言えるような楽曲である『7 Girls War』や、『新章』のオープニングテーマ『7 Senses』といった楽曲が15位以内にランクインしていないなど、コアなファンならではのランキングになっていたのが印象的だった。また、今回のライブでWUGもRGRもツアーが発表。WUGのリーダーである青山さんから「みんな家族」という言葉が飛び出すほどの一体感が感じられるライブに、ぜひ注目してほしい。

昼の部セットリスト

01(15位). HIGAWARI PRINCESS/Wake Up, Girls!
02(14位). 7 Senses/Wake Up, Girls!
03(13位). オオカミとピアノ/山下七海
04(12位). カケル×カケル/Run Girls, Run!
05(11位). リトル・チャレンジャー/吉岡茉祐・Run Girls, Run!
06(10位). 恋?で愛?で暴君です!/Wake Up, Girls!
07(9位). プラチナ・サンライズ/田中美海・青山吉能
08(8位). 極上スマイル/Wake Up, Girls!&Run Girls, Run!
09(7位). 7 Girls War/Wake Up, Girls!
10(6位). 16歳のアガペー/Run Girls, Run!
11(5位). セブンティーン・クライシス/吉岡茉祐・永野愛理・奥野香耶・山下七海・高木美佑
12(4位). Beyond the Bottom/Wake Up, Girls!
13(3位). タチアガレ!/Wake Up, Girls!&Run Girls, Run!
14(2位). Polaris/Wake Up, Girls!
15(1位). 少女交響曲/Wake Up, Girls!

夜の部セットリスト

01(15位). outlander rhapsody/吉岡茉祐・青山吉能・山下七海・奥野香耶
02(14位). リトル・チャレンジャー/Wake Up, Girls!
03(13位). 地下鉄ラビリンス/永野愛理・Run Girls, Run!
04(12位). 極上スマイル/Wake Up, Girls!&Run Girls, Run!
05(11位). あぁ光塚歌劇団/吉岡茉祐・青山吉能
06(10位). オオカミとピアノ/山下七海・厚木那奈美
07(9位). Knock out/永野愛理・田中美海・奥野香耶・高木美佑&Run Girls, Run!
08(8位). TUNAGO/Wake Up, Girls!&Run Girls, Run!
09(7位). Beyond the Bottom/Wake Up, Girls!
10(6位). 16歳のアガペー/Wake Up, Girls!&Run Girls, Run!
11(5位). タチアガレ!/Wake Up, Girls!
12(4位). プラチナ・サンライズ/田中美海・青山吉能
13(3位). 少女交響曲/Wake Up, Girls!
14(2位). セブンティーン・クライシス/吉岡茉祐・永野愛理・奥野香耶・山下七海・高木美佑
15(1位). Polaris/Wake Up, Girls!&Run Girls, Run!