2018年4月15日、東京、秋葉原ベルサールにて行なわれた“セガフェス2018”にて、“ぷよぷよチャンピオンシップ in セガフェス2018”が行なわれた。ここではその模様をお届けする。
プロライセンスを持つトッププレイヤー15名が激突!
本大会は『ぷよぷよ』シリーズ初の公式賞金大会。ジャパン。事前にジャパン・eスポーツ・プロライセンスを付与されたトッププレイヤーと、前日に行なわれた“ぷよぷよカップ”で上位入賞を果たして同ライセンスを習得した選手4名がトーナメント戦で激突した。参加選手は以下の通り(敬称略)。
・MATTYAN
・へーょまは
・Tom
・えさし
・Kamestry
・meta
・マッキー
・めいせつ
・くまちょむ
・Tema
・もこう
・Kuroro
・live
・あめみやたいよう
・oka
トーナメントは解説陣(1試合ごとに参加選手が交代で担当)の見立てだと「試合数をこなしている“ぷよカップ組”が有利かも」とのことだったが、2台同時進行の1回戦、2回戦(準々決勝)が終わるころには、ぷよカップ参戦組を含めた若手プレイヤーは全滅。準決勝に進出したのは、長期に渡って結果を残し続けているうえ、大規模な大会(レッドブル5G、セガフェス2016で行なわれた公式大会など)での経験も豊富なTom選手、Kamestry選手、くまちょむ選手、live選手といった、“レジェンドプレイヤー”と呼んで差し障りのない4名。
準決勝1試合目、Tom選手対Kamestry選手は、これまで早めの仕掛けが功を奏していたTom選手の攻めを、最上段ギリギリまでぷよを積んだKamestry選手が返して逆転する見応えのある攻防でスタート。その後も「攻めのTom、守りのかめ(Kamestry)」という解説に回ったKuroro選手の評どおり、お互いの個性が色濃く出た試合が続くも、1試合目を2-1で取ったところで流れは一気にKamestry選手のものに。2試合目は1、2ラウンド目ともにKamestry選手がTom選手のぷよの積みを見つつ絶妙なところで小~中規模の連鎖をしかけ、攻撃を受ける前に2本連取して決勝進出を決めた。
もう一方の準決勝、くまちょむ選手対live選手の1本目は、2~3連鎖の打ちあい(live選手が勝利)、大連鎖を打ち合ったのちの追撃で決着(くまちょむ選手が勝利)、くまちょむ選手の速攻でスピード決着という毛色の違う攻め合いを1-2で制したくまちょむ選手が先取。Kここでlive選手には焦り、くまちょむ選手には余裕が生まれたのか、続く2本目は受けに回ったくまちょむ選手がlive選手の攻めをすべて捌き切るという守りの巧さを見せて勝利をつかんだ。
優勝賞金100万円がかかった決勝戦、Kamestry選手対くまちょむ選手の“宿命の対決”は、試合前にくまちょむ選手が「(過去の対戦成績は)五分五分ぐらい」とコメントしたのとは裏腹に、一方的な展開でスタート。1試合目はKamestry選手が対応できる前に大連鎖で封殺(1ラウンド目)、連鎖を返された直後のカウンター(2ラウンド目)でくまちょむ選手が1本先取。勢いに乗ったくまちょむ選手は続く2試合目1ラウンドも勝利して最短で優勝へ王手をかける。
後がなくなったKamestry選手だが、ここでついに逆襲。プレッシャーがかかる場面ながら自分から果敢に連鎖を仕掛けて試合を動かすと、反撃でやってきた致死量のおじゃまぷよも次弾の連鎖で防ぎ切り、逆にくまちょむ選手に攻撃することに成功。これが決め手になり、Kamestry選手がついに1本取り返した。しかしこの日のくまちょむ選手はまったく隙を見せない。続く3ラウンド目ではKamestry選手の積みを無効化する絶妙なタイミングに小規模な連鎖でおじゃまぷよを送り込み、Kamestry選手がリカバリーしようと必死なところに「悪質なタイミング」(kuroro選手)で追撃を入れ、Kamestry選手にトドメ。この瞬間、くまちょむ選手のぷよぷよチャンピオンシップ王者が確定した。
公式大会の継続実施、そして大きな野望(?)も明らかに
大会の表彰式が終わるとセガゲームスのeスポーツ実行委員長、宮崎浩幸氏から今後の『ぷよぷよ』シリーズの今後の展望も語られた。まず今回の“セガフェス2018”内で行なわれた“ぷよぷよチャンピオンシップ”ならび“ぷよぷよカップ”を、今後定期的に開催していくことを明言。今後は隔月ペースで開催され、6月の大会はすでに開催場所も決定していることが明かされた。
さらに宮崎氏はトーナメント制の大会開催だけではなく、年間の成績で総合的に競うランキング制度の導入も検討していることも発表された。ランキングに関連する大会に関してはセガが主催する公式大会だけではなく「将来的にはコミュニティー、スポンサー主催の大会にも付与したい」と語り、最後は「(今年の取り組みで)『ぷよぷよ』が盛り上がり、来年のスケジュール表には“世界”(大会)が書かれていることを期待します」という将来的な展望にも言及した。