2018年2月10日~11日、千葉・幕張メッセにて開催された、ゲームファンとゲーム大会の祭典“闘会議2018”。開催2日目、2月11日のグリーンステージでは、KONAMIの『ウイニングイレブン 2018』(以下、『ウイイレ 2018』)の3 on 3によるCO-OPトーナメントが開催されるはずだったのだが、深刻な機材トラブルによりCO-OPモードでの大会開催は中止。ここでは出場チームによって急遽行なわれた、スペシャルエキシビションの模様をリポートする。

 なお、この日に行われる予定だったCO-OPトーナメントは、同じ出場者、同じルールで後日開催される。その際に決勝まで進出した2チームの選手にはJeSU認定のプロライセンスが発行され、優勝チームはCO-OPモードの日本代表として、今年3月に韓国で開催される、”NISSAN CUP PES 2018 Road To KIEV”に招待される予定だ。

“エキシビション”であっても選手は”ガチ”! 魅せる試合が続いた3+1試合

 3対3のCO-OPでの対戦に加え『ウイイレ 2018』から導入された、選手の個性を残しつつチームの総合能力は均一化する、“大会モード”とでもいうべき機能も使えなくなった今回は、オフラインでの2対2(後半開始時にひとり選手が入れ替わる)、試合時間も短縮された形で行われた。

日韓の『ウイイレ』プレイヤーが激突! 『ウイニングイレブン 2018』スペシャルエキシビションマッチが開催【闘会議2018】 _01
急遽エキシビションマッチに臨むことになった4チームの選手たち。左から”日本代表”、”Genkiチーム”、”MMQリガルース”、"ユウSHOあーる"。

エキシビションマッチ参加チームの選手は以下の通り(敬称略)

・日本代表(パリ・サンジェルマンを使用)
まやげか、からあげ、SOFIA
・genkiチーム(アトレティコ・マドリーを使用)
Genkiモリタ、genkiハシモト、genkiユーヤ
・MMQリガルース(リヴァプールを使用)
マーサン、マサチュウ、キュー
・ユウSHOあーる(ボルシア ドルトムントを使用)
あーる、ユウタム、SHO

 予想外のアクシデントに襲われ、プレイに集中することが難しいと思われた本イベントだったが、そこは日本屈指の実力を備えた『ウイイレ』プレイヤーたち。試合そのものはいずれも白熱した。
 1試合目の日本代表対Genkiチームは、“対世界”で実績を残している(チーム全員が今年1月に行なわれたPESリーグアジアラウンドに進出した選手)、日本代表が前半20分過ぎにパスカットからのカウンターで先制するも、後半開始早々にGenkiチームが中央から崩して同点とし、その後は一進一退の攻防をくり広げてPK戦へと突入。PK戦も両チームのゴールキーパーが複数本のシュートを止める緊張感の高い“長期戦”になり、キッカーが1周するのでは? と思われた10人目のキックを日本代表が外して勝負あり。Genkiチームがジャイアントキリングを達成した。

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キッカーが1周するのでは? とも思われた白熱のPK戦。

 続く2試合目のMMQリガルース対ユウSHOあーるは、現実のサッカー界でもその快足&破壊力で欧州を席巻している、リヴァプールの攻撃陣が爆発。まずはキックオフと同時に縦への速い仕掛けからMMQリガルース操るリヴァプールが先制すると、そのままペースを握って前半はユウSHOあーるにシュートを1本も打たせず、試合を折り返すことに成功。後半はある程度ユウSHOあーるもMMQリガルースのゴール前にボールを運ぶも、決定的なチャンスを作るには至らず。スコアは前半と変わらず、1-0でMMQリガルースの勝利となった。

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リヴァプールの持ち味である縦への速い仕掛けを活かし切ったMMQリガルース。

 エキシビションマッチ決勝、Genkiチーム対MMQリガルースの試合、アトレティコ・マドリー対リヴァプールは、両チームともに鋭いカウンターという一瞬でゴールを決める武器を持つクラブどうしの戦いに。しかし先制点を生んだのは、カウンターではなくセットプレー。約30メートルという直接狙うにはややきびしいかと思われた距離のフリーキックを見事に決めて、前半25分にMMQリガルースが先制した。しかしGenkiチームはすぐさま反撃。リスタート後の最初の攻めでMMQリガルースの中央を突破し、すぐさま1点を取り返す。その後は得点が入らない膠着状態が続いたが、後半80分過ぎにGenkiチームの(一般的なレベルの『ウイイレ』の試合だと)“安パイ”と思われるゴールキーパーへのパスが試合を分ける分水嶺に。バックパスが出された瞬間、その動きを読み切っていたかのような動きでMMQリガルースがDFとキーパーのあいだにサネを猛然と走らせボールをカット、そのボールを押し込み、MMQリガルースは2点目を取ることに成功。PK戦が濃厚と思われた試合を、対戦ゲームならではの読みの深さでモノにした。

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協力プレイ時に生まれる一瞬の隙を見事に突いた決勝点。

 優勝したMMQリガルースは、そのままCO-OPトーナメント王者と戦うために来日していた韓国チームと対決。こちらも3対3での試合は不可能だったため、これまでのエキシビションマッチと同様2対2での対戦が行なわれた(時間は5分勝負から10分に延長)。

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MMQリガルースと韓国チーム。韓国チームは日本代表チームの面々と同じくPESリーグアジアラウンドに出場したオールドボーイと、韓国国内のチーム戦の大会で優勝したハンター、ウルフという陣容。

 先制したのはパリ・サンジェルマンを操る韓国チーム。前半10分過ぎにネイマールのいる左サイドからボールを運び、バイタルエリアに入る前に早めに上げたロングパスに近いアーリークロスを放り込む。するとそれをオールドボーイが操るカバー二が見事に収め、そのままシュート。能力均一化モードではなかなかお目にかかれない、豪快な攻めから得点が生まれ、試合は動き始めた。韓国チームに1点が入ってからは互いがカウンターを仕掛けるも決定的なチャンスは生まれないという展開が続いたが、前半40分過ぎにMMQリガルースがゴール前までボールを運ぶと、そこから(ゲーム内時間で)数分間に渡る波状攻撃が続き、前半アディショナルタイムについにゴール。1-1で後半へ折り返した。

 後半は始まってしばらくは韓国チームのペースだったが、先に点を取ったのはMMQリガルース。後半60分ごろにフリーキックのチャンスを得ると、Genkiチーム戦で見せたリプレイかのようなキックをまたもやゴール左隅に決め、スコアを2-1に。しかし韓国チームはリスタートから数分も経たないうちにゴールキーパーから中盤、前線のカバーニ&ネイマールに繋ぐという素早いパス回しからのゴールで反撃。すぐさま同点に戻す。その後は両チームが前半より鋭さの増したカウンターでシュートを打ちあう展開に。

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エキシビションマッチであっても両チームのテンションは最高潮。韓国チームはゴールを決めるたびに(おもにオールドボーイ選手が)喜びのダンス(?)を披露し、日本チームは力の入ったガッツポーズで対抗(!?)。

 決着が着いたのは後半88分過ぎ。2-2になったころからディフェンスラインを押し上げていたMMQリガルースが敵陣バイタルエリア近くという高い位置でボールをサラーで奪い、落ち着いてフリーのダニー・イングスへパス。その値千金のパスを冷静に押し込んだシュートが決勝点になり、エキシビションマッチ日韓戦は日本サイド、MMQリガルースの勝利となった。

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