コーエーテクモウェーブが手掛ける新型VRマシン、“VR センス”。2017年2月の発表後、何度かのロケテストを経て、いよいよ2017年12月21日(木)より稼動を開始する(なお、12月21日は先行稼動という形で、本格稼動は12月22日とのこと)。
これに合わせ、2017年12月19日、コーエーテクモウェーブが“VR センス プレイ開始発表会”を開催。改めて、筐体の特徴や、タイトルの説明を行うとともに、今後の展開を発表した。
まずは、コーエーテクモウェーブ 代表取締役社長 阪口一芳氏が登壇し、VR センスの特徴である、五感を刺激するギミックを紹介。VR センスには、アクションを体感させる多機能3Dシートのほか、香り機能、ミスト機能、風機能といった、多彩な8つの機能が用意されている。これにより、他のVRタイトルにはないプレイ体験が生み出されるというわけだ。
また、VR センスの筐体は“スパークリングシルバー”と“スパークリングブルー”の2種類があり、それぞれ収録タイトルが異なる。
・スパークリングシルバー収録タイトル
『超 真・三國無双』
『G I JOCKEY SENSE』
『DEAD OR ALIVE Xtreme SENSE』
・スパークリングブルー収録タイトル
『3 Majesty × X.I.P. DREAM☆LIVE』
『ホラーSENSE ~だるまさんがころんだ~』
『超 戦国コースター』
VR センスの導入店舗は下記の画像の通り。詳細は、VR センスの公式サイトでチェックしてほしい。
続いて、コーエーテクモウェーブ ゼネラルプロデューサー 襟川恵子氏が登壇。VR センスがついに稼動を迎える喜びを語り、“12月22日”を“VR センスの日”と定め、キャンペーンを行っていくと発表。キャラクターチャームをプレゼントするという施策を公開した。
さらに、今後展開するVR センス用タイトルとして、『進撃の巨人』と『戦国無双』を発表。加えて、『超 真・三國無双』に続く、『三國無双』の新作も検討しているという。なお、新タイトルの供給時期については、「だいたい、稼動して1年くらい」とのこと。
また襟川氏は、ゆくゆくはPlayStation Storeでもタイトルを配信する予定で、家でプレイしたユーザーが、「このタイトルを五感で味わってみたい」とゲームセンターに来てくれるようにしたい、と展望を語った。また、ゲームセンターに行く意欲を促進するための工夫も考えているとのことだ。
最後に登壇したのは、コーエーテクモゲームス ゼネラルプロデューサー シブサワ・コウ氏。シブサワ氏は、コーエーテクモグループの精神である“創造と貢献”に言及し、その精神を襟川恵子氏が表した形がVR センスである、とコメント。“新しいおもしろさが実現されている”とアピールした。
また、コーエーテクモグループの経営方針である“IPと創造と展開”にも触れ、「この“展開”先のひとつとしてVR センスがある」と考え、積極的に対応していきたい、とコメントした。コーエーテクモが持つIPが、どのような形でVR センス向けに最適化されるのか、今後の発表に期待したい。
『3 Majesty × X.I.P. DREAM☆LIVE』と『超 戦国コースター』をプレイ!
発表会会場では、稼動開始に先駆けて、『3 Majesty × X.I.P. DREAM☆LIVE』と『超 戦国コースター』を体験することができた。ここからは、そのプレイインプレッションをお届けしよう。
最初にプレイしたのは、『3 Majesty × X.I.P. DREAM☆LIVE』。同作は、女性向けコンテンツ『ときめきレストラン☆☆☆』に登場するアイドルたちのライブを、VRならではの視点で楽しめるタイトルだ。
プレイヤーの立ち位置は、ステージ左側、中央、右側の3種類から選択でき、プレイ中は固定となる。また、ライブ開始前にはペンライトの色も選ぶことになり、この色によって、どのアイドルを応援するかが決まる。
ライブで最初に登場するのは、ユニット“3 Majesty”。曲が始まると、座席がいい感じで振動を始め、ライブのグルーヴ感を演出する。
多機能3Dシートに揺られつつ、うまくリズムに乗ってペンライトを振る(コントローラのアナログスティックを動かす)と、ご褒美として、アイドルを至近距離で見られる“ドリームモード”に突入。3 Majestyのメンバーが目の前に来るわけだが……ここで、男性がつけていそうな、シトラス系の香水の匂いがするのでびっくりする! 以前、『DEAD OR ALIVE Xtreme SENSE』を体験したときは、女の子っぽい香りがしたのだが、それとはちゃんと違う香りになっているのがさすが。また、スモーク演出に合わせて、風が感じられるのも、VR センスならでは。
アイドルを至近距離で見ていると、ステージ前から見ていたときとは、ぜんぜん違うところに目がいってしまう。不思議なことに。何が気になるって、腰チラ。辻魁斗くんの上着的なものが揺れるたび、衣装の隙間から腰がチラチラ見えるのが気になってしかたない。私だけ?
もうひとつのユニット“X.I.P.”の歌に切り換わると、今度は炎の演出に合わせて、暖機能が熱さを感じさせてくる。こちらも、うまくペンライトを振ればアイドルの近くに行くことができ、やはり爽やかな香りがする。そしてやっぱり腰が気になる。神崎透くんなんか、腰チラどころか全部見えるんですが、明らかに私より細いんですけど……。私、そんなに腰フェチだった? と、自分の趣味嗜好について新たに発見させてくれるとは、VR センス、恐るべし。
そして、ふたつのライブでうまくペンライトを振ってハイスコアをゲットすると、最後に、推しのアイドル(ペンライトに対応するアイドル)とふたりきりになれるファンサービスタイムが楽しめる。記者は音羽慎之介くんを選んだが、リポートするのもちょっと恥ずかしいくらい甘い内容だった。ファンの人は、VR センスの中から出たくなくなるんじゃないだろうか。
2曲のライブを楽しみ、さらにファンサービスタイムまであるため、満足感が高い『3 Majesty × X.I.P. DREAM☆LIVE』。3種類の視点と、6人のアイドルをどう組み合わせるかはプレイヤー次第で、遊ぶたびに新たな発見があるのではないだろうか。
さて、ライブの興奮冷めやらぬ中、続いて『超 戦国コースター』をプレイ。“昼”、“夜”、“?”の3種類のステージがあり、“?”は、一度『超 戦国コースター』を最後までプレイした後に選べるようになるらしい。
以前、VR センスのデモ版で昼のシチュエーションは楽しんでいたので、今回は夜を選択。続いて、いっしょにコースターに乗る武将を、石田三成、真田幸村、井伊直虎、茶々の中から選べるというので、攻撃タイプの幸村を指名した。
プレイが始まると、なんといきなり、幸村が耳元で「姫をお守りします!」などと言ってくれる。「あれ、まだ『ときレス』の続きだった?」と勘違いしかけた。幸村ファンは、VR センスの中から出たくなくなるんじゃないだろうか(その後、コースターが落下すると「うぉぉぉぉ」という叫び声も聞かせてくれる)。
デモ版のプレイ時も思ったが、やはりVR センスとコースターの相性は抜群で、多機能3Dシートと風機能が、絶妙な臨場感を生み出している。また、今回の製品版では、ボタンを押して襲い来る敵を倒すという要素も追加されていて、それが適度なアクセントになっていた。ちなみにバトルのコツは、むやみやたらとボタンを押すのではなく、敵がある程度近づいてきてからボタンを押すこと。
なお、三成と幸村を選んだ場合、彼らはプレイヤーを女性だと認識して「姫」と語りかけてくる。一方、直虎と茶々は、プレイヤーを男性と認識して話すとのこと。今後、別バージョンのボイスを導入するか、また、新たな武将を登場させるかなどは検討していくそうなので、推し武将とコースターに乗りたい人は、ぜひコーエーテクモウェーブに熱い声援を送ってほしい。