2017年12月9日、アメリカのアナハイムにて、『ストリートファイターV』（以下、『ストV』）の世界大会“カプコンカップ2017”の最終予選が実施された。決勝大会出場の最後の席をかけて争われたトーナメント模様をリポートする。
カプコンカップ2017はCAPCOM U.S.A.が主催する『ストV』公式大会。2017年に世界各国で開催された予選大会にて好成績を残した上位プレイヤーたちがアメリカに集い、37万ドル以上の総額賞金と世界王者の座をかけて争う。
カプコンカップ本戦は日本時間12月10日に予定されており、9日にはその最後の出場選手を決める最終予選が実施。日本からはAlienware所属のネモ選手（ユリアン）、ストーム久保選手（アビゲイル）、MOV選手（春麗）をはじめとする強豪プレイヤーたちが出場。また国際的な『ストV』対戦シーンでは馴染み深い韓国のINFILTRATION選手（メナト）や中国のXiaohai選手（キャミィ）も参戦しており、翌日の決勝大会に繋がる注目のトーナメントとなっていた。
なお大会模様はストリーミングサイトtwitch.tvで生放送を実施。日本時間朝4時からの放送だったものの、日本からも多くのファンが予選の行方を見届けた。
予選会場となったのはアメリカの「Anaheim Hilton Hotel」。現地には数多くの『ストV』対戦台が設置され、大会の試合以外にもいたるところで野試合が楽しまれていたようだ。また一角には『ストV』新バージョンの“アーケードエディション”体験台が設置してあり、いちやはく新しい仕様が体験できる環境が提供。物販コーナーでは登場キャラがデザインされたTシャツやフィギュアなどが販売され、対戦以外にも見どころが豊富な充実のイベントとなっていた。
予選大会のトーナメントは敗者復活アリのダブルイリミネーション形式。各対戦組み合わせは2試合先取制で進行し、TOP8からは3試合先取制のルールで争われた。数々の激戦を勝ち上がりTOP3に進出したのは以下のメンバーだ。
・ウィナーズ
ネモ選手（ユリアン）
Brian F選手（バイソン）
・ルーザーズ
INFILTRATION選手（メナト、ジュリ）
ウィナーズファイナル ネモ vs. Brian F
危ない場面がありながらもウィナーズで勝ち上がってきたネモ選手に対するは、北米のバイソン使いBrian F選手。Brian選手が勝ち星を先行させ、試合カウント2-1で迎えた4試合目にはバイソンがユリアンを瀕死状態まで追い詰める。しかし画面端を背負ったネモ選手が勝負強さを発揮し、端から脱出する流れで大ダメージコンボをキメて逆転勝利。続く5試合目はユリアンがその流れを維持して押し切り、ネモ選手が勝利。
ルーザーズファイナル Brian F vs. INFILTRATION
積極的に歩いて距離をつめるバイソンをメナトが引き気味にあしらう構図に。突進力のあるバイソンは何度もメナトを画面端に追い込むものの、INFILTRATION選手は猛攻を的確に対処。メナトが立ち回りから優位を奪った際には中段攻撃を織り交ぜたテクニカルな攻めを見せてペースを維持し、INFILTRATION選手が試合カウント3-1で勝利。
グランドファイナル ネモ vs. INFILTRATION
ここまでメナトをメインに使い勝ち上がってきたINFILTRATION選手はユリアンを相手にジュリを起用。地上ダッシュでガンガン前進するユリアンに対し、ジュリは小技を刻むように置いて迎撃。近距離での有利状況を多く作り出して細かくダメージを奪う戦法が機能し、3試合を先取してリセットに成功する。
しかしリセット後にはユリアンが好調。ジュリの置き技を潰すように通常攻撃を合わせて体力リードする状況が増え、ジュリの決死の無敵技切り返しもことごとくガードして反撃。ネモ選手のジュリへの対応力が光り試合カウント3-1で決着。
以上の結果により、予選突破最後の枠はネモ選手が勝ち取った。ネモ選手は本戦の一回戦で優勝候補筆頭とも言えるアメリカのPUNK選手とぶつかることとなる。引き続き、明日は日本時間12月10日の朝4時からカプコンカップ2017本戦の生放送が予定されているのでこちらも是非チェックしてほしい。
生放送チャンネル capcomfighters
