あふれる『ソニック』シリーズLOVE
2017年11月9日に発売されたセガゲームスの『ソニックフォース』。ひさびさの王道『ソニック』ということで期待が高まる本作だが、ゲーム中で女性アバターのボイスを務めている人気声優・悠木碧(ゆうきあおい)さんがゲーム好きで、とくに『ソニック』シリーズの大ファンであることをご存じだろうか。これまでも、雑誌やWeb記事、そしてセガの公式配信番組などでそのことを公言してだけに、ファンなら知っていて当然かもしれない。
そんな悠木さんが、東京ゲームショウ2017のセガゲームスブースで行われた『ソニックフォース』のステージ出演するというので、本誌はインタビューを緊急オファー。あふれる『ソニック』LOVEぶりを、余すところなく語ってもらった!
【プロフィール】
1992年生まれ。幼少時代から芸能界で活躍し、2003年に声優デビュー。それからは『魔法少女まどか☆マギカ』鹿目まどか役、『戦姫絶唱シンフォギア』の立花響役など人気作の主演を多数務める。声優・竹達彩奈さんとのユニット、プチミレディではアーティストとしても活動中。小さいころから大のゲーム好きとしても知られ、中でも『ソニック』シリーズには深い愛情を注いでいる。
ソニックとシャドウは初恋の人!?
――『ソニックフォース』のステージに出演されて、どんなお気持ちですか?
悠木 わー、もうすっごい楽しかったです!
――共演したソニックとのとのやり取りはもちろん、DLC『シャドウストーリー』が発表になったときの目の輝きぶりがハンパなかったです。
悠木 もー、メッチャかっこよかったです!
――ステージではアバターとソニックのふたりが同時に活躍する“タッグステージ”をプレイしていましたが、どんな感想でしたか?
悠木 とにかく気持ちよかったです。ライトニングのウィスポンを使ってのプレイでしたが、連なったリングを「タララララッ」と進んでいく感覚が、とくに気持ちよくて。『ソニックアドベンチャー2』のライトダッシュを思い出して気持ちよかったです。
――ほとんどノーミスでクリアーしていましたが、まさか初見だったとか?
悠木 用意していただいたお弁当を食べ損ねるくらい、出番前に楽屋で必死に練習しました。ヘタなプレイで『ソニック』に恥をかかせるわけにはいかないので!
――愛ですねー! そんな大好きな『ソニック』と悠木さんの出会いというのは?
悠木 子どものころにいちばん最初に遊んだのが『ソニックアドベンチャー』だったんですよ。それに、私が生まれて初めて親からもらったぬいぐるみがソニックだったので、私の中では「ゲームといえば『ソニック』!」みたいになってました。
――ご家族の皆さんがゲームを遊ばれる?
悠木 そうなんです。もう、祖母までゲームを遊ぶゲーム一家で(笑)。最初は父がプレイするのを見て「速くてカッコイイ!」と満足していたんですけど、小学生になって自分でプレイしたくなったところで、ドリームキャストの『ソニックアドベンチャー2』と出会ったんです。ストーリーがとてもシリアスで、とくにシャドウの虜になってしまって……。もうそこからはずっとシリーズのファンですね。
――『ソニックアドベンチャー2』ってけっこう難しいゲームじゃありませんでした?
悠木 ですよね、最後のほうで宇宙に行ってからが超難しくて! でも、小学生って時間があるので無限に遊んでクリアーしました(笑)。シャドウが初登場するラジカルハイウェイだけはSランクが取れましたよ。それに、オプションでメニュー画面がシャドウの声にできることに気づいてからは、もうずっとそのままにしていました。
――ではソニックやシャドウは、ある意味初恋の人みたいな?
悠木 そうですね。いろんなところで「彼氏にするならソニック以上の存在はいない!」と言ってます。
――そこまで理想的ですか!
悠木 そうなんですよ。でもソニックにはエミーちゃんがいますからね……。ステージ上では愛想を振ってもらいましたけど。
――悠木さんが常々、“最愛のキャラクター”だと公言しているシャドウの魅力をひとことで表すと?
悠木 ……胸毛?
一同 (笑)
悠木 ソニックはツルツル派ですけど、『ソニックアドベンチャー2』以降に出て来るハリネズミはみんな毛がもふもふしていますよね。ソニックとシャドウには、“クールぶってるけれど、じつは熱いやつ”という共通点があると思うんですけど、シャドウはソニックとは違ったダークヒーロー感が出てるのが好きです。でも、いまになって思うのですが、聞いてもないのに「僕の名はシャドウ」と名乗ってきたりして、すっごく中二病的ですよね。それが最高にかわいくて、もう大好き! シャドウに関しては結婚したいというより、もう「養いたいッ!」って気持ちなんです(笑)。
――(笑)。たしかにシャドウはちょっと突っ張ってるところがありますよね。
悠木 (聞かずに)しかもシリーズが出るたびに毎度のごとく記憶を失ってますからね。究極生命体のはずなのに、誰かなんとかしてやれよって(笑)。しかも周りもだんだん慣れてきて、ソニックにすら「また記憶を失ったのか」とか言われる始末がめっちゃおもしろくて、そんな彼が愛おしくてたまらないです。
――では『ソニックアドベンチャー2』のラストで生死不明となったときはどう思いました?
悠木 エンディングで、みんなで救った地球に覆いかぶさるようにシャドウの姿が写るんですけど、「このゲームって『ソニック』だったよね」と冷静に思ってました。
一同 (爆笑)
悠木 子ども心に「そこはソニックじゃないのかい!」とツッコミを入れてました。でも、スーパー化して戻ってこられるソニックと、戻ってこられないシャドウの対比がすごく印象的で、「ああ、これが造られたモノの運命(さだめ)……」と胸が熱くなって、プレイするたびに泣いちゃいますね。エミーちゃんに説得されたシャドウが奮起して味方になって――そこからの流れは、もうホントに切なくて、よかったねという気持ちになります。
ソニックを「おかえり!」の気持ちで迎えてほしい
――『ソニックトゥーン』のスティックス役に続いてのシリーズ出演となりますが、いまのお気持ちは?
悠木 自分が大好きな『ソニックアドベンチャー』の流れを汲むタイトルに出られるのは、本当に光栄の限りです。『ソニックトゥーン』はわりとおちゃらけたシーンが多かったのですが、今回は軽妙でありつつも正統派な『ソニック』なので、しかも、アバターはソニックのパートナーにして自分の分身ですから、とてもありがたいことだと思っています。
――女性のアバターの声を3パターン収録されたとのことですが、どのような演じ分けをされたのでしょう?
悠木 ちっちゃくてカワイイ系、正統派のおねえさん系、ボーイッシュな元気系の3パターンです。3番目は男の子ではないんですけど、少年声っぽく演じています。
――悠木さんのオススメは?
悠木 ムービーシーン中で使う用に、頷いたり叫んだりといったリアクションの声も収録したんです。それを踏まえた上で、キュートな感じなら1番目が、シリアスがお好きなら2番目と、いろいろ試してもらえたらと思います。
――発売を楽しみにしている皆さんに向けてのメッセージをお願いします。
悠木 『ソニック』がゲームとして誕生したのは1991年で、私と同学年。26周年を迎えてもまだ進化し続けています。当時もかっこよかったのに、さらに進化して遊べるのがスゴイと思います。ついに爽快でカッコイイ、ヒーローとしてのソニックが帰ってきたという気持ちでいっぱいなので、皆さんも「おかえり!」という気持ちで遊んでもらえたらうれしいです。ぜひ女性アバターも使ってください!
悠木さんのあふれるソニックLOVE、お楽しみいただけただろうか。最後に特別に、悠木さんの写真を大量掲載。Tシャツやギターピックを改造したイヤリング(なんと自作!)など、ソニックグッズに身を包んだキュートな姿をご堪能あれ!