覚醒せよ、我が格闘の極意!

 PC向けMMORPG『黒い砂漠』のサービスを展開するゲームオンは、2017年7月19日に、格闘家向けの覚醒武器を実装する。これに先立ち、メディア向けの先行体験会を開催。“闘神甲(とうしんこう)”を装備することで可能となる、格闘家の新たな立ち回りをひと足先に体験できたので、その中身をご報告しよう。

『黒い砂漠』炎のドリルと化した拳が敵を貫く! 格闘家の覚醒武器“闘神甲”試し撃ちリポート_01
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▲爆炎とともに敵を殴る豪快な戦いかたがウリ。
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▲格闘家は2017年6月28日に実装されたばかり。この新規クラスに、早くも覚醒武器が実装される。
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▲56レベルまで到達したキャラクターに限り、闇の精霊から専用のクエストが受諾できる。これをクリアーできれば、報酬として覚醒武器が手に入るのだ。

 格闘家は、強力な徒手空拳や華麗な足技だけでなく、気孔術までをも操る近接攻撃系のクラス。多彩な連携技を状況に応じて使い分けるため操作難度は高めだが、そのぶん極め甲斐があるのが特徴だ。

 一方で、攻撃するたびにHPが回復する技をいくつか持つため、ある程度の“ガチャプレイ”も許容される。奥深さとシンプルさを兼ね備えた格闘家が覚醒武器を手にすることで、プレイスタイルの幅がさらに広がるのだ。

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 本稿では、覚醒武器を装備して実際に戦ってみた感想をリポートする。読んでおけば“闘神甲”を活用した戦いに慣れるための一助になるはずだ。なお、筆者は『黒い砂漠』のプレイ経験が浅いため、操作はやや不慣れ。それでも殴ったときの“気持ちよさ”が感じられた。

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▲殴った瞬間に少しだけ動きが止まるヒットストップの演出が、一撃の重さをプレイヤーに強く印象付ける。それでいて、従来のスピーディーさは少しも失われていない。

代表的な新規スキルの使いどころを調査

 格闘家が“闘神甲”を装備すると、派生技を含む全19のスキルが新たに使用可能となる。これらのうち、今回のテストプレイで実際に試せたいくつかの技を紹介していく。当日の体験プレイで用いられたバージョンは開発途上のものであるため、スキルの名称や個々の数値などが今後変更される場合があるとのこと。あらかじめご承知願いたい。

◆覚醒:闘神甲装備
キー入力:C/スキルスロットに登録して使用可能
おもな特性:手甲状態でShift+C時を押すと“闘神甲”状態に転換し、使用スキルが変化する

 覚醒武器を装備した状態に転換できるスキル。一部の技を発動することで手甲から闘神甲への自動チェンジも可能だ。

◆闘神甲修練
キー入力:左クリック
おもな特性:打撃を行うたびにスキルレベルに応じて闘志が回復

 左クリックを入力し続けているあいだ、休みなくパンチをくり出す。通常攻撃ともいうべきスタンダードなスキルだが、判定が見た目以上に広いので、使い勝手は悪くない。格下の相手であれば、この技だけでも十分に戦っていけるはず。

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▲消費した闘志を回復する目的で、弱めの敵をこの技で攻撃するという使いかたが考えられる。

◆螺旋弾
キー入力:Shift+左クリック/スキルスロットに登録して使用可能
おもな特性:前方ガード

 全身をドリルのように回転させながら敵に突っ込む技。前方ガードの特性を持つうえ、攻撃がヒットするたびにHPが回復する(回復量はスキルレベルによって異なる。レベル1で10、レベル3で20)。相手を貫通しながら長距離を移動するため、敵陣への突入手段として使えるだけでなく、緊急脱出を図りたい場面でも有効。あらゆる局面で活用できる技のように感じられた。
 この螺旋弾を使用した後、そのまま左クリックを押し続けると、続けて神狼牙が発動。着地後の隙をキャンセルしつつ打撃技がくり出せる。また螺旋弾のモーション中にスペースバーを押すと、コンボ:螺旋衝へと派生。後方へジャンプして戦線を離脱できる。

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▲炎を身にまとい、スピンをしながら突進。前方の複数の敵を刺し貫けるのだ。
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▲神狼牙がヒットすると、闘志が30回復する。螺旋弾の後は、この派生技を積極的に使っていきたい。
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▲コンボ:螺旋衝は、衝撃波による一撃を加えてから後ろへ大きくジャンプするスキル。ヒットアンドアウェイの戦法で立ち回る際に有効だ。

◆暴虐轟沈
キー入力:W+右クリック
おもな特性:スーパーアーマー

 前方に跳躍した後、着地による衝撃で周囲の敵にダメージを与える。コマンドを入力後、Wキー+右クリック状態を維持し続けることで、いわゆる2段ジャンプが可能。遠くの敵との間合いを瞬時に詰められるため、移動技として重宝した。

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▲スーパーアーマーの特性を持つので、ジャンプ中に攻撃を受けても撃墜されない。敵から逃げるときにも重宝する。

◆奈落旋脚
キー入力:F/スキルスロットに登録して使用可能
おもな特性:スキル発動時に前方ガード、攻撃中はスーパーアーマー

 身をかがめた状態で回し蹴りを放つ。螺旋弾や暴虐轟沈で敵中に躍り出た後にこの技を使うと、効率的にダメージが与えられる。なお、奈落旋脚後にそのままFキーを押し続けることで、天地炎焦に派生。周囲の敵にさらにダメージを与えられた。

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▲使用すると闘神が現れ、ひるんだ敵に追い撃ちをかけてくれる。再使用待機時間中に使用した場合、闘神は出現しない。

◆闘獄神炎
キー入力:Shit+Q/スキルスロットに登録して使用可能
おもな特性:スーパーアーマー

 発動すると闘神が無数に出現し、周辺の敵をつぎつぎと殴り倒す。移動モーション時は無敵で、スキル発動中はスーパーアーマー。複数の相手に囲まれてピンチに陥ったときに使うのがよさそうだ。なお、闇の精霊の怒りゲージが100%以上のときは、ゲージを消費してスキル自体が強化される。

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▲HPゲージの横に表示されているのが、闇の精霊の怒りゲージ。
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▲200%状態で使うと格闘家が金色に輝き、このあいだはスーパーアーマー状態が持続する。

◆煉獄神拳
キー入力:Shift+右クリック/スキルスロットに登録して使用可能
おもな特性:打撃を行うたびにSLに応じてHP回復

 前方に大振りのパンチをくり出す。ポイントは、右クリック状態を維持することで闘神が最大で4体現れて、周囲の敵に一撃を加えていくこと。彼らの攻撃範囲は見た目以上に広いので、遠くにいる非交戦状態の相手まで巻き込んでしまう場面が何度かあった。HPを回復すべく煉獄神拳を発動したら、いつのまにか大勢の敵から反撃を受けていた……といったことがないよう、周囲の状況を確認してから使用するのが安全だろう。

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▲煉獄神拳をヒットさせると、このように闘神がつぎつぎと現れる。
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▲イメージ的には、格闘家の前面に巨大な円形の範囲攻撃を行うといった感じ。

◆炎斧崩脚
キー入力:Shift+F
おもな特性:スーパーアーマー

地面を踏み鳴らすと同時に、3本の火柱が立ち上る。自身の周囲を攻撃できるので、奈落旋脚と同様の使いかたができそう。なお、炎斧崩脚後もそのままFキーを押し続けることで、コンボ:業火連脚へと派生。スーパーアーマーの状態で攻勢を継続できる。

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▲この技も、闘神が手近の敵を殴りつけてくれる。

◆会心爆撃
キー入力:S+左クリック
おもな特性:1打撃目は前方ガード、再使用待機時間中は前方ガードが適用されない

 前に進みながら連続アッパーをくり出す。2打撃目がヒットした敵は上空に吹き飛ぶため、反撃をあまり気にせず立ち回ることができた。突進やジャンプで敵中に飛び込むのではなく、正面から堂々と攻め込む際に重宝する。

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▲通常攻撃ともいうべき闘神甲修練をパワーアップさせたような技。闘神が加勢してくれる点も心強い。

◆崩落撃
キー入力:E/スキルスロットに登録して使用可能
おもな特性:スーパーアーマー

 対象を掴み上げて、その場に投げ捨てる。地面に叩き付けられた敵を中心に攻撃判定が発生するため、周囲の相手にもダメージを与えられた。

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▲掴めるのは小型の相手のみで、大柄な相手を掴み上げることはできない。

攻めと回復を両立させる立ち回りが重要に

 突進系のスキルが優秀なため、一気に敵陣に侵入し、そこから範囲技でダメージを与えていく立ち回りが便利だった格闘家・覚醒。

 一例を示すと、暴虐轟沈による2段ジャンプで敵集団の中央に着地したら、奈落旋脚を発動。そこから派生技の天地炎焦に繋げて、眼前の敵をまとめて一掃する……といった感じだ。

 また、スキル解説のコーナーでは触れなかったが、前方への“瞬動”中、もしくは“躍動”使用後にW+Shiftを入力すると、“瞬動・極”が発動し、よりスピーディーに移動できる。この技を用いて敵中に躍り出てからの奈落旋脚も有効に思えた。

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▲暴虐轟沈は技の出が早いうえに着地後の硬直も短い。攻撃技というよりも、移動技のつもりで利用するといいのかも。

 個人的に目を引いたのは、螺旋弾の使い勝手のよさ。前述の通り、敵陣に突入するときやHPを回復したいときなど、あらゆる局面で気軽に使っていけるのだ。あまりのローリスクハイリターンぶりに、取材陣から「困ったときの螺旋弾」という声が上がったほど。

 螺旋弾は攻撃の軸として活用できるのだが、やはり弱点も存在する。それは、6~7体くらいの敵に螺旋弾でダメージを与えると、そこで突進が終了すること。予想地点よりも手前で着地してしまうと、攻撃が届かなかった前面の相手から攻撃を受けることがあるのだ。そんなときは、螺旋弾の代わりに暴虐轟沈を使い、目的地まで確実に移動してから範囲技を決めるのが正解だろう。

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▲万能技の螺旋弾は、覚醒後の格闘家を代表するスキルになりそう。

 闘神が加勢してくれるタイプのスキルはどれも強力だが、見た目以上に攻撃範囲が広く、ややクセがある印象。今回の体験プレイでも、遠くの相手にまで闘神の攻撃がヒットしてしまい、予期せぬ戦線拡大を招いてしまうことがあった。

 くり返し格闘家をプレイして個々の範囲を把握すれば問題ないのだろうが、狭いダンジョンなどでこれらの技を発動する際は、物陰に潜む敵を巻き込まないよう、細心の注意が必要になりそう。

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▲闘神の攻撃範囲をあらかじめ予測したうえで技を放つ……これがなかなか難しい!

 闘志やHPを集中的に回復したい場合は、通常武器に持ち替えるのがベスト。覚醒武器でひとしきり大暴れした後、手甲にチェンジ。そこから格下の相手に戦いを挑み、闘志やHPが回復するスキルで攻め立てる。双方のゲージが十分に溜まったら、“闘神甲”に持ち替えて再度攻勢に出る……これが手堅い戦法だろう。

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▲双方の武器の使い分けが明確なので、切り替えのタイミングに悩むことが少ない。この点も、操作上のメリットといえる。

【まとめ】

 今回の体験プレイを通じて、一連の回復スキルを織り交ぜて、いかに長く攻勢を維持できるのかどうかが腕の見せどころになると感じた。スーパーガード系のスキルを軸に戦ったとしても、ゴリ押しで攻め続けているだけではすぐにHPが底を突いてしまう。

 格闘家の真骨頂である“攻めと回復の両立”を実現できる連携のバリエーションをたくさん考え、それを状況に応じて使い分けていくことが、いままで以上に求められることになりそうだ。