パッチ4.05で行われるジョブ調整の一部が判明

 通算37回目となる今回の放送は、静岡県浜松市で催されたリアルイベント“FINAL FANTASY XIV: Full Active Time Event in HAMAMATSU”の一環として実施。6月にリリースされたばかりの拡張パッケージ『紅蓮のリベレータ―』にまつわる疑問にプロデューサー兼ディレクターの吉田直樹氏が答えたほか、間もなく公開される高難度レイド“時空の狭間オメガ零式:デルタ編”の報酬の中身も併せて発表された。

オメガ零式:デルタ編4層の武器獲得チャンスはかなり多め!『FFXIV』第37回プロデューサーレターLIVEまとめ_01

“FINAL FANTASY XIV: Full Active Time Event”の会場からプロデューサーレターLIVEが行われたのは、2016年5月22日に秋田で開催された第30回の放送以来、じつに約1年ぶり。本稿では、現地での取材も交えて、この日の模様をリポートしていく。

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▲会場は、遠鉄百貨店新館8階のえんてつホール。きびしい抽選を勝ち抜いて招待されたプレイヤーで、このように場内は大賑わい。
▲吉田氏は交流コーナーで、にこやかな表情でサインや記念撮影に応じていた。
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▲会場内では、スサノオ討滅戦の試遊やカーバンクルの折り紙など、いくつもの催しが開かれていた。
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▲プロデューサーレターLIVEはコミュニティーチームの室内俊夫氏が進行を担当。吉田氏との軽妙なトークを交えつつ番組が進んでいった。

パッチ4.05で学者にミアズラを追加(復活?)

 第37回プロデューサーレターLIVEは、プレイヤーから寄せられた質問に吉田氏が答える一問一答のコーナーからスタート。ここでは一連の質疑応答で明かされた、ジョブ調整や未公開情報をピックアップして振り返っていく。箇条書きで示したコメントは、とくに注釈のない限りすべて吉田氏によるものだ。

【タンク関連のジョブ調整】

◆タンク向けのアクセサリに最低限のSTRを付けることにしたので、今後IL270の装備を使わなくてもよくなる。これにより、レベルシンク時にタンクのジョブだけSTRがほかのロールよりも高い状態になるが、3.Xシリーズ時点のダメージまでは許容すると決めた。

◆今後のアップデートでアクセサリのILが上がっていくことになるが、VITと同じペースでSTRが伸びていくわけではない。

◆不屈のパラメータは万能なので、効果量は控えめにしてある。次元の狭間オメガ零式:デルタ編(以下、オメガ零式:デルタ編)が開幕したら、恩恵をわかってもらえるはず。皆さんで議論し、どのパラメータの有用性が高いのか悩んでいただければと。

※編注:不屈はTANKロールにのみ影響を与えるパラメータで、物理・魔法攻撃により与えるダメージ量、回復量、そして自身が受けるダメージ量が減少する。

◆戦士と暗黒騎士のアクションの威力を調整するなどして、ダメージの底上げを図っていきたい。

◆ナイトのホーリースピリットは、開発時のテストプレイでは詠唱が長く使いづらかったため、実際の公開版では詠唱時間が短くなっている。その結果強くなりすぎたので、詠唱ではなく威力をほんの少しだけ調整する。また、スタンス切り替えによる忠義ゲージの半減もなくす。

◆戦士のシェイクオフの効果を変える。効果案はすでに出ていて協議しているが、実装には時間を要するため、パッチ4.05の公開には間に合わない。

◆スタンス変更時のインナービーストの半減はパッチ4.05から撤廃。シュトルムヴィントのコンボ時の威力もアップする。また、アンチェインドと原初の解放に付与されている“インナービースト消費20”がなくなる。

◆暗黒騎士はパッチ4.05で、ソウルイーターのコンボ時およびダークアーツ併用時の威力の底上げを行う。また、クワイタスに追加効果が付与されるようにもなる。

【ヒーラー関連のジョブ調整】

◆ロールアクションのセット枠を増やす予定はいまのところない。プロテスの存在意義は、開発時に最後まで議論したところ。現状ではそのまま残してあるが、引き続きフィードバックを寄せてほしい。

◆学者×2や占星術師×2というパーティ構成でより連携が取れるよう、学者のエーテルフローと占星術師が引いたカードの種類をパーティリストに戻す対応を始めている。この作業は時間がかかるので、パッチ4.1で実施される見込み。

◆白魔道士×2というパーティ構成時の、インドゥルゲンティアがわからない点についても考えているところ。

◆学者専用のアクションとしてミアズラを追加。ほかにも、応急戦術のリキャストを10秒短縮、フェイユニオンの効果対象範囲を“対象が15メートル以内”に変更、不撓不屈の回復量アップ、深謀遠慮の策をいろいろ強化、といった調整をパッチ4.05で行う。

◆エーテルパクトは、エーテルフローを消費するアクションが効果を発揮しなかったときでも、フェイエーテルが増加するように。エーテルフローリキャストタイム短縮の特性も強化される。

◆占星術師の各アルカナとロイヤルロードのカードを、バフアイコンの選択ではなく、専用のアクションで破棄できるようにする。

◆白魔道士のケアル発動時に、ヒーリングリリーが付与される確率を調整。インドゥルゲンティアについても、かなり手を加える。

【DPS関連のジョブ調整】

◆『FFXIV』には“別のジョブに触れたときに別のゲーム体験が楽しめる”という絶対的コンセプトが存在する。そのため、ジョブのあいだで操作難度に差が出てしまうことがあるが、その部分は許容している。これまでは操作が難しいジョブについては高ダメージが出せる方向で調整してきた。今後、この部分の平坦化を目指していく。

◆(3.X時代のように単独でダメージが出せるよう竜騎士を調整してほしいという問いに)先ほどの全体バランスのコンセプトに従って、不足ぶんはアップさせる。たとえば、ミラージュダイブ実行後の硬直時間の短縮、ドラゴンサイトの射程が12メートルまで延長、ソニックスラストに“蒼の竜血の効果時間を10秒延長”の追加効果を付与、蒼の竜血の効果時間を20秒に変更、イルーシブジャンプのリキャストを30秒に短縮といった調整を行う。

◆モンクに疾風迅雷IVを追加することを開発時に検討したが、速くなりすぎることでほかのジョブとの格差が開いてしまう事態を懸念した。

◆紅蓮の極意でスロウがついているときの本当の立ち回りは、オメガ零式:デルタ編をプレイしてもらわないとわからないところなのかも。それでもなお調整してほしいということであれば考えなくもないが、モンクはすでにある程度完成されていると思うので、引き続きフィードバックを寄せてほしい。

◆機工士は、吟遊詩人と比較した際にコンテンツとの相性の関係で差がついている。これを解消するために、ヒートゲージ維持の操作難度をパッチ4.05でかなり調整したうえで、ダメージ全体の底上げを行う。具体的には、ホットショットの与物理ダメージ上昇効果を8%に引き上げ、ヒートの上昇量が現状では軒並み10だが、一部を5に軽減、クイックリロードのヒートを10減少させる効果を削除、オーバーロード・ルークの威力を800に引き上げ、オーバーロード・ビショップの威力を600に増加といった内容。

◆召喚士が呼び出すデミ・バハムートのサイズを、スラッシュから始まるテキストコマンドで変えられるようにする。処理が複雑なため、残念ながらこの機能はパッチ4.05の実装には間に合わなかった。

◆召喚士と学者からサステインを削除した理由は、ペットにはダメージ軽減の処理が存在するため、よほど敵の正面に置いて放置しない限りは問題ないと思っていた。ペットの移動操作は行ってほしかったし、アクションの数を減らしてスリム化を進めたかったこともあり、削除を決断した。サステインをかなり細かく使っていた方がいたことも承知しているので、開発内でもう少し議論させてほしい。

◆赤魔道士と侍の調整は今回は何もない。

◆黒魔道士のアクションローテーションを行っている際に、MPがゼロになる瞬間があるため、消費MPに調整を入れる。ファウルの消費MPをゼロに変更、三連魔のリキャストタイムを60秒に短縮、ファイジャとブリザジャのリキャストタイムを3秒から2.8秒に短縮する。

◆忍者の風断ちのコンボ時の威力が220から200に引き下げられる。理由は、開発チームが調整時に使用していたスキルローテーションよりも強い組み立てをプレイヤーの方が発見したため。

【そのほかのバトル関連】

◆(スプリントのリキャストが長いという指摘に対して)非戦闘時のスプリントの効果時間は長めにしたが、クエスト進行中はNPCのあいだを行き来して話を聞くことが多く、実際はあまり意味を成さない。調整を検討しているが、深いところに手を入れる必要があるため少し時間を要する。

◆PvPコンテンツに突入した際に経験値が加算される仕様は、パッチ4.01の調整案として開発内でも挙がっていた。経験値はあくまでも“経験”によって獲得できるポイントなので、そこまでやってしまっていいのか……という思いがある。もう少し落ち着いて精査すべきなので、継続審議となっている。

◆『紅蓮のリベレータ―』と比較して、レベルシンクが発生する低レベル帯のインスタンスダンジョン(ID)は、ストレスが溜まりやすい。これを解消すべく、今後ダンジョン全体の調整を行う。もっとサクサク進めるようにしたほうが、新規で始められた方もそのぶん早く先に進めるはず。敵のHPや硬さを調整して、IDのプレイ時間が短くなるようにしたい。

◆(上記コメントに関連して)天然要害 サスタシャ浸食洞窟から霧中行軍 オーラムヴェイルまでのプレイ感が、いちばんゆるくなる。『蒼天のイシュガルド』のIDは、それよりも少しだけ長いくらいの味付け。『紅蓮のリベレータ―』で追加されたものについては調整せずに据え置く。

◆アライアンスレイドダンジョンルーレットを、パッチ4.1の公開に向けて作っている。また、リターン トゥ イヴァリースの公開に合わせて、クロスワールドパーティでアライアンスを組んで24人参加型レイドダンジョンに参加できるようにする。

◆クリスタルタワー:古代の民の迷宮はタンクふたりの構成だが、タンクひとりで進められるよう、コンテンツ側に調整を加える。スケジュールがギリギリの状況なので、もしかしたらこの部分のみパッチ4.1に間に合わないかもしれない。

◆オメガ零式:デルタ編に5層が存在するのではという噂が立っているが、そうではない。「4層を突破したプレイヤーだけが挑める超絶難度のコンテンツを奇数パッチ向けに作っている」という過去の発言は、5層ではなくまったく別のもの。コンテンツシリーズの名称として与えられている名前はすでにあるけれど、まだ言わない。須藤(須藤賢次氏。バトルコンテンツプランナー)が絶賛制作中で、コンテンツの内容がえらいことになっている。

◆オメガ零式:デルタ編の4層は機工城アレキサンダー零式:天動編4よりも間違いなく難しい。その代わり、4層にしかないフィーチャーを入れてあるので、ぜひ皆さんの目で確かめてほしい。

【クエスト/フィールド関連】

◆吹き矢の仕掛けについて、今後のバトルコンテンツに盛り込もうとは思っていない。

◆ナマズオのミニオンの実装予定はある。

◆アジムステップの部族の長であるマグナイとサドゥにまつわる何らかのエピソードが今後出るかもしれない。

◆メインクエストのクライマックスに登場した敵は、ラスボスにふさわしい強さにした。いまのところ難度を下げる予定はないが、あれ以上強いモンスターはメインクエストに登場する敵としては今後作らないようにする。

◆スクリーンショットを撮りたいという方々を中心に、ゼノスと最終決戦を演じたエリアを再度訪れたいという声を多くいただいているが、いずれ実現できる案件だと思う。皇都イシュガルドの教皇の間も含めて、イベント専用マップを観光できないものか検討を進めているところ。

◆『紅蓮のリベレータ―』リリース後の負荷状況を見たうえで、所持品やアーマリーチェストの2回目の拡張時期を決めるとお伝えしてきた。速報ベースのデータを見ると、信じられないほど負荷が重くなっているので、拡張の方法を変更しないとたくさん増やせそうにない。そこで方式を変えたうえで、一気に増やすことにした。パッチ4.1での実現は難しいが、そこまで遠いタイミングにはならないはず。アプリを使った荷物整理など、2回目の拡張と連動させているものもあるので、いましばらくお待ちいただきたい。

◆リテイナーの所持品の枠は、データの消失や複製などの不正行為防止の関係上、単純に枠を増やすことが難しい。プレイヤーごとのリテイナーの雇用人数の差が激しいので、どうすべきか悩んでいるところ。『紅蓮のリベレータ―』発売後のリテイナーの所持品データを見て、どういう方向で調整すべきかを考えたい。

◆マウントのエルブストは、「水中を潜ったり空を飛んだりできるようにしたほうがいい」と話をしている。

◆パッチ4.05公開後、フィールドのインスタンスを『紅蓮のリベレータ―』発売直後と同様の分割された状態に戻す。

【新規コンテンツ関連】

◆オメガ零式:デルタ編4層の武器取得のルールに、新しい仕組みを入れる。

オメガ零式:デルタ編4層の武器獲得チャンスはかなり多め!『FFXIV』第37回プロデューサーレターLIVEまとめ_07
▲機工城アレキサンダー零式と同様のこれらのルールは、次元の狭間オメガ零式:デルタ編にも引き継がれる。
オメガ零式:デルタ編4層の武器獲得チャンスはかなり多め!『FFXIV』第37回プロデューサーレターLIVEまとめ_08
▲4層をクリアーすると、武器の現物のほか、任意の武器を取得できる“武器櫃(ぶきひつ)”というアイテムもドロップする。

◆直接ドロップの武器を取得した場合、“武器櫃”にNEEDやGREEDができなくなる。

◆“武器櫃”だけでなく、これまでの交換用アイテムもあるので、従来よりもだいぶ武器を入手しやすくなる。

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▲オメガ零式:デルタ編で手に入る装備の数々。源太ではなく源氏装備とのこと。
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▲魔道書をよく見ると、墨で呪文のようなものが描かれているのがわかる。
▲こちらは“源氏”シリーズの装備ではないとのこと。シーズナルイベントの報酬だろうか。

◆宝物庫 アクアポリスに続くコンテンツとして、宝物庫 ウズネアカナルがパッチ4.05で実装される。このコンテンツは、パッチ4.1でアップデートが実施される予定。

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▲ウズネアカナルの内部の様子。吉田氏によると、サベネア地方の雰囲気をイメージしているとのこと。

◆ウズネアカナルは、レベル70版のアクアポリスという位置付け。ハイマテリジャが手に入ったりする。