アニメ放送直前に情報を総まとめ
“Music×Game”。ワーナーミュージック・ジャパンが贈る、音楽とゲームコンテンツのさらなる可能性。音楽で紡がれるファンタジー作品、それが『SHADOW OF LAFFANDOR ラファンドール国物語』だ。本作は、音楽とストーリーが融合する新しい形のエンターテインメントファンタジー作品。インターネット上で更新されているコンテンツで、物語は音楽と声優陣の熱演によって毎週紡がれていく。現在は“記憶の断片36『光の民と影の民』”までが公開されているほか、AbemaTV FRESH!で行われたデビューライブでは10万人視聴を超えて視聴者数ランキング1位を獲得。また、2017年7月12日より TOKYO MX及びSUN TVにてテレビ番組が放送されることが発表され、さらなる注目を浴びている。本稿では「ラファンドール物語って何?」という方に、登場キャラクターとストーリー、テレビアニメ番組情報を紹介しつつ、ストーリー原作・作詞・作曲を手掛けた矢内景子氏と、シナリオ・脚本を手掛ける野島一成氏のインタビューをお届けする。
登場キャラクター
シェルシュ(CV:福島亜美)
ガロン村でリエンが出会う、トレスタそっくりの謎の少女。なぜかリエンのことを知っているような口ぶりで話すことがある。
リエン・マキュール(CV:花江夏樹)
“王のご威光”を受け継いだラファンドール国の次代の王だと思われているが、自分ではまだ信じられないでいる。フェブル村で母ベネッタと妹トレスタと暮らしていたが、何よりも大切に思っていたトレスタがフォージュで倒れてしまい、彼女をもとに戻す方法を探しに旅立つ。ラファンドール国の古き歴史、そして自身の出生について知るにつれ、自信がなくなりながらも、大切な妹を助けるためにもがき、成長していく。
トレスタ・マキュール(CV:日岡なつみ)
リエンの妹。とても明るく快活な少女。リエンに絶対的な信頼を寄せており、自己主張をするようなことは少ない。フェブル村にいたころからたびたび具合が悪くなることがあったが、石の家にて口から黒い霧のようなものが吹き出し、ついに倒れてしまう。
アイソル・ナザド(CV:梅原裕一郎)
トレスタのことが好きな、リエンの幼なじみ。リエンと正反対の性格の持ち主。トレスタを好きでいること、そして守るということだけを遂行するため、リエンの命を狙う“赤い目の男”、ネブラエスの言うことすらも聞いてしまう。
ブライ・アル・カーラ(CV:浪川大輔)
ラファンドール軍とも違わない実力を持つと言われる、傭兵部隊アロンディアスの若き隊長。ひとクセもふたクセもある隊員たちから絶大な信頼を得るほどの実力を有している。冷静で決して明るい性格というわけではないが、仲間想いで信念の強い熱い青年。隊員であるジェンの情報で、王の命により捜索中の「王のご威光」を持つつぎの王であるリエンを、ラファンドール軍よりも早く見つけ出そうとフェブル村へ向かう。だが、次第にラファンドールの真の歴史やリエンの成長に動かされ、リエンについていくことを決意する。
ネブラエス・デュガン(CV:鈴木達央)
ラファンドール軍北方大隊隊長。幼いころ、何者かに母を殺されたことで、その犯人を探すべく「強さ」を求めるようになる。ラファンドール軍北方大隊隊長にまでなり、その勤めを果たしていたものの、あるとき“時空を越える力を持つ【闇の目】”の存在を知る。そして、その力を手に入れて母の敵を討つべく、影の王と取引をしてしまう。みずからの美しく青い目を差し出すことで未完成の闇の目を入手し、完成させるための「光の末裔の血を啜らなければいけない」という影の王の言葉を信じ、リエンの捜索をはじめる。
ラファンドール国物語 ストーリー
かつて光と影の戦いがありました。
光と影から成る世界で両者が憎しみあった結果
世界の様相はどう変わってしまうのか。
戦争のあとの世界を、誰も想像することなく戦いは続き
やがて光の勝利で終わりました。
しかし同時に、それまでは存在しなかった〝闇〟が生まれました。
闇の中に逃げ込み、息を潜める影に、光は触れることもできません。
光の王が治める世は、明るく活気に満ちた世界でした。
しかし、常に闇をおそれ、影におびえることが王の宿命になりました。
【現在】
ラファンドールの最北にある、フェブルと呼ばれる霧深い小さな村で、
リエンとその妹トレスタは慎ましくも幸せに暮らしていた。
しかしある日突如として村が襲われ、すべてが燃え尽くされてしまう。
逃げ込んだ森の中でふたりは生活をはじめるが、
ラファンドールに蔓延する“フォージュ”と呼ばれる祟りが
トレスタを襲い、リエンは大切な妹の体が目の前で仰け反り、
口から黒い影のような霧が吹き出していくという惨劇に直面し、愕然とする。
瀕死のトレスタを助けたい一心のリエンは、森を抜け出し、その方法を探す旅に出る。
リエンを次代の「光の王」だと言って護衛をかって出るブライ率いる傭兵部隊アロンディアス。
「闇の目」を完成させるためにリエンの血を啜ろうと襲う、赤い目の男ネブラエス。
トレスタを想い、リエンから引き離そうとする親友アイソル。
光の王の影響力が弱まっている隙に国を乗っ取ろうと企む影の王。
そしてリエンの目の前に突如として現れる、トレスタにそっくりの謎の少女シェルシュ。
ラファンドールを取り巻く光と影の古き歴史とみずからの出生の秘密を知った
リエンはそれぞれの思惑と真実の狭間で揺れ動く。
果たしてリエンは、トレスタをフォージュから救えるのだろうか……。
アニメ『SHADOW OF LAFFANDOR ラファンドール国物語~FANTASY PICTURE STORY~』概要
【放送概要】
TOKYO MX 7月12日(水)~ 毎週水曜22:50~23:00 (1クール全12話)
SUN TV 7月12日(水)~ 毎週水曜24:20~24:30 (1クール全12話)
矢内景子氏、野島一成氏インタビュー
――『SHADOW OF LAFFANDOR ラファンドール国物語』は、音楽とストーリーの融合という、新しい形のエンターテインメントですが、物語の見どころについてお聞かせください。
矢内景子氏(以下、矢内) “光と影”の二面性を表現しています。光と影という2種族が統治していた世界があり、ひとつになることで人になるということを選んだ、というのがラファンドール国の成り立ちです。それが言い伝えとしておとぎ話のように後世に伝わっています。主人公のリエンは村で妹のトレスタと母親と住んでいたのですが、村が何者かに襲われ、逃げ込んだ先で妹のトレスタが“フォージュ”という病にかかってしまいます。彼女を助けるべく、解決方法を探す旅に出るというのが物語の大筋ですね。旅の中で、リエンはラファンドールの歴史や秘密、そして自己、光と影と向き合う、というのが物語の核となります。
野島一成氏(以下、野島) 矢内さんからは「光と影に象徴される二面性の対立」というテーマを最初からいただいていたので、それが色濃く出るようなシナリオにしています。基本的にはリエンが出ずっぱりです。登場するシチュエーションで違いはありますが、多彩なキャラクターが満遍なく登場します。
――確かに、さまざまなキャラクターが登場することも印象深いです。
野島 そうですね。ただ、ゲームだったら明るい雰囲気のキャラクターが登場するのがセオリーだと思いますが、本作ではひとつの方向に集めています。キャラクターの方向性としては暗いキャラクターが多いですね。とはいえ、動き始めると個性が出ます。
矢内 人には好きな面や嫌いな面、「自分だったら絶対にこういう行動はしない」といった面がありますよね。隠している自分自身とどう向き合うのかという部分に重きを置いているため、若干暗くなるのかな、と思います。
――(笑)。
野島 『SHADOW OF LAFFANDOR ラファンドール国物語』は、“ファンタジー”と聞いたときに思い浮かぶ世界観となっています。長い戦争の後の話ですね。なぜ戦争をしていたのかも思い出せないくらい昔に戦争があり、戦争が終わった状態が当たり前になっている。そのような中で「ちょっとずつ様子がおかしくなってきたぞ」という世界で生きている、少年と少女の話です。
――なるほど。物語はフルボイスで展開されていますが……。
矢内 はい。声優さんはオーディションではなく、キャスティングを経てお声掛けさせていただきました。「この声優さんでお願いしたい!」とチョイスさせていただいています。
――楽曲も毎週書き下ろされたものとなっていますね。
矢内 野島さんが出してくれた情景がとても美しく、正しく表現するために全方位的に取り組もうと考えました。音楽も、声優さんの演技も。さまざまな形で物語の魅力を伝えられればと思います。
――歌付きの楽曲がとても印象的です。
矢内 通常の楽曲は毎週更新となりますが、歌付きの曲は1ヵ月に1回となっています。歌は、象徴的なシーンにおけるキャラクターの心情にもなっています。歌詞や歌は「こういうとき、人はどう思うのか」という内容です。たとえば、リエンの歌ですと、彼に心を重ねられるような歌になっていると思います。
――ゲームとして展開しても、違和感なく楽しめる内容となっていますね。
野島 ゲームにしても大丈夫だと思います。リエンが強くないことが問題になりそうですが(笑)。
矢内 (笑)。リエンには強くなってもらわないといけませんね。
野島 リエンは腕っぷしが強くないし、気持ちもそれほど強くないので「本当にこの子は」という感じで困るんですよね(笑)。
矢内 リエンの強さについて、「ゲームだったら絶対にできなかったことができた」と野島さんがおっしゃってくださったのが印象深いです。『SHADOW OF LAFFANDOR ラファンドール国物語』は音楽プロジェクトですので、リエンが弱いことも許容してシナリオを書いていただいて。
野島 シナリオは毎回たいへんでしたね。敵のほうが圧倒的に強いので「どうやってリエンが勝つのだろう」と。
矢内 でも人生ってそんなものですよね? 勝てない敵には勝てない。リアルでいいな、と思っています。
――公開からの反響はいかがですか?
矢内 そもそもの話となりますが、“音楽を連載する”ということ自体、すごくわかりづらいですよね。「『ラファンドール国物語』って何なんだろう?」と、発表の段階では疑問に思われた方もいらっしゃったのではないかと。公開されてからは「音楽がいい、野島さんの話がもっと知りたい」といった反響をいただきました。自分自身、新しい取り組みだと考えていますし、わからない部分もたくさんあるかと思いますが、野島さんのお話は間違いなくおもしろいですし、体験いただいた方が想いを重ねられる作品となっています。興味を持ってくださった方々に、より『SHADOW OF LAFFANDOR ラファンドール国物語』を理解していただくため、これからも真摯に続けていくことを考えています。ワーナーミュージックならではの取り組みもありますので、いろいろな角度で楽しんでいただければうれしいですね。
野島 最近はスマートフォンが主流の時代で、皆さんスマホでゲームを遊ばれていますよね。そういった時代で仕事をしていると、「イラストと設定があれば」と感じることもあって。『SHADOW OF LAFFANDOR ラファンドール国物語』のイラストやキャラクター、設定に興味を持っていただいた方は、ぜひ触れてみてほしいと思います。ゲームと比較して非常に入りやすいコンテンツですので、物語に触れていただければと。短い時間ですぐに観たり聴いたりできる作品となっていますので、ぜひ体験していただいて、物語を堪能してもらえればと思います。
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