実力派クリエイターによる作り込まれたVRタイトル

 アメリカ・ロサンゼルスにて、2017年6月12日(現地時間)に行われた“PlayStation E3 MEDIA SHOWCASE”にて発表された『Moss』。本作は『Halo』などを手掛けた実力派クリエイターが設立した、スタジオPolyarcが手掛けるPS VR用タイトル。E3会場にて、本作の試遊を出来たので、プレイリポートをお届けする。

かわいいネズミ×本格VR謎解きアクション『Moss』プレイリポート【E3 2017】_02

アクションも謎解きもVRで楽しめる!

 本作の発表をカンファレンスで見た際、「かわいいネズミの話なのかな?」だなんて思っていたのですが……、プレイしてみると、想像をはるかに超えるゲーム体験と感動がありました! これまで個人的に、VRの技術はすばらしいけれど、まだ活かしきれているタイトルが少ないのではと感じていました。しかし、本作のデモ版を遊び、VRのよさを活かした“ゲームらしいゲーム”が遊べたと感じました!

かわいいネズミ×本格VR謎解きアクション『Moss』プレイリポート【E3 2017】_06
▲ブースには今年のE3で得た賞のステッカーもありました。これだけたくさん受賞しているのも頷けます。
かわいいネズミ×本格VR謎解きアクション『Moss』プレイリポート【E3 2017】_01

 まず、世界観はファンタジーで、グラフィックも世界に没頭できるよう丁寧に作られています。教会のような場所で、キラキラした本をめくることでゲームがスタート! 森の中にネズミが登場し、「かわいい~!」とついつい顔を近づけて見てしまいます。ネズミの動きに合わせて、ふと下を見ると水に写り込んだ自分の姿が。妖精(?)のような不思議な生物になっており、固定された視点からネズミを見守ることに。ネズミはかわいいうえに勇敢で頼もしくもあります。

かわいいネズミ×本格VR謎解きアクション『Moss』プレイリポート【E3 2017】_03
▲水面に映っているのが自分の姿。右上の青い円が手の代わりの役割を果たします。

 デモ版の内容を簡単に説明すると、謎を解き、バトルをしつつ、森の奥へ進んでいくというものでした。コントローラ自体がゲーム内の手のような役割となっており、ゲーム内ではキラキラとした青いカーソルのようなものとして表示されます。コントローラを動かしてフィールドのオブジェクトに触れると反応があります。また、ネズミもプレイヤーが操作。コントローラの左スティックで移動、×ボタンでジャンプ。□ボタンで攻撃ができます。

 デモ版では簡単なバトルしかありませんでしたが、アクションゲームとしてもしっかりとしていると感じました。ネズミの攻撃モーションもスピーディーで気持ちいい。冒険を進めていると、虫のような敵が数体出てきます。ネズミを動かしてこれらを倒すのですが、ここでふと思いつきます。「敵を自分で抑えていれば、ネズミが背面をとって攻撃できるのでは?」この考えは見事的中。敵を抑えつけることができ、安全に戦闘ができました。ピンときたことを試し、それでうまくいくという気持ちよさのバランスがいい!

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 ネズミを動かしていると、通れない場所がでてくることも。そういう場合は周りを見渡すと、怪しいオブジェクトがあるので、それを動かしてネズミが通る道を作ります。謎解き要素ですね。VRで世界に入り込んだ中、自身の手を動かしてオブジェクトに触れて謎解きができるのは楽しいし、直接的な反応が気持ちいいです。ネズミと協力(?)して謎を解く場面もあり、今後どのような謎が出てくるのか非常に楽しみ。

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 最後にはヘビのボス(?)と対峙したところでデモ版は終了。大きなヘビが見えた瞬間、こいつの頭を妖精の手で止めて……とか、しっぽを掴んで……とか、戦闘を援助する際の妄想が広がって楽しかったです。ん~続きもぜひプレイしたい!