“レベル70時代”のバトルのすべてが語られた!

 吉田直樹プロデューサー兼ディレクターが『FFXIV』の最新情報を発表する、プロデューサーレターLIVEの第36回目が2017年5月23日にオン・エア。次期拡張パッケージ『紅蓮のリベレーター』の発売を間近に控え、いままで明かされてこなかったバトルシステム関連の新要素および調整の詳細が明らかとなった。

吟遊詩人と機工士のキャスト動作が撤廃に! 『FFXIV』第36回プロデューサーレターLIVE_01
吟遊詩人と機工士のキャスト動作が撤廃に! 『FFXIV』第36回プロデューサーレターLIVE_02
▲クガネというよりはドマ風の趣を感じる、この建物の中で放送が行われた。
▲第36回プロデューサーレターLIVEは、ドイツ・ハンブルクよりオンエア。オポネ菊池を隊長とするファミ通.comの『FFXIV』取材チームは、現地で密着してきました!

 すでにご存じの方も多いと思うが、前回放送の第35回プロデューサーレターLIVEでは、プレイヤーから寄せられた質問に吉田氏が答える形で、『紅蓮のリベレーター』にまつわる新要素が幅広く語られた。その一方でバトルシステムだけは、情報量が膨大かつ多岐に及ぶため、このときはあえて発表が控えられたのだ。 今回はそれを受ける形で、実機映像を交えながらバトル関連の詳細を集中的に解説。多くのプレイヤーが欲してやまなかった、新規アクションをはじめとするバトルの“核心”が、最新ムービーとともに吉田氏の口からついに明かされた。

ロールアクションの導入でサブクラスの育成が不要に

 まずはバトルシステムの変更に関する説明からスタート。記事中では、当時放映された実機映像の写真を切り出して掲載しているが、これらに表示されているアクションアイコンやヘルプテキストの中身は、今後変更される可能性が大いにあるとのこと。あくまでも仮バージョンのつもりでチェックするといいだろう。

【ロールアクションの導入】

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▲複雑化したシステムやホットバーに入りきらないほどのジョブアクションをいったん整理するため、今回の調整が行われることになった。
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▲わかりやすさを確保するために、アディショナルアクションを廃止。これに代わり、ロールアクションが新たに導入される。

◆たとえば戦士をプレイするには挑発が必須になるので、そのために別のクラスも育てなければならなかった。こうしたわかりづらさや面倒くささを解消するために、アディショナルアクションを廃止した。
◆ロールアクションは、タンク/ヒーラー/近接DPS/遠隔DPS/キャスターごとに分かれている。たとえばタンクであれば、タンクロール(のみが使える)共通のアクション群が存在する。
◆アディショナルシステムがなくなるため、ほかのクラスをレベリングする必要がなくなる。
◆マナシフトは、自身のMP20%をほかのパーティメンバーに分け与える技。
◆アドルは、現在のアクション体系でいうところのウィルスの役割を果たす。
◆ディヴァージョンは、静者の撃の代わりに追加されるアクション。
◆(ロールアクションの導入に伴い)キャスターから猛者の撃が削除される。
◆黒魔道士のウォールもなくなる。
◆敵の与ダメージを10%減らせるリプライザルも、ロールアクション化される。
◆方向指定を一定時間なくす(トゥルーノースという)ロールアクションもある。
◆ヒーラーの攻撃魔法のダメージ計算にINTが使われてきたが、これがMNDに変更される。今後は、常時クルセードスタンスみたいな状態で戦えるように。
◆(上記変更に伴い)クルセードスタンスは、一定時間与ダメージを増大させる効果に変わる。スタンスを切り替える技ではなくなるので、時間が経過すると自動的に効果が消える。
◆「どうしてクルセードスタンスを使わないんですか?」みたいな状況をなくすために、今回の変更を決めた。
◆状態異常の回復を必要としないコンテンツでは、エスナを解除する……といった使い分けも必要に。
◆ヒーラーのロールアクション“救出”は、使用者の位置へパーティメンバーを引き寄せる技。引っ張る人と引っ張られる人の条件は微妙に異なるが、簡単に言うとヘイトが乗っている状態でないと使えない。シェア(頭割り)ダメージのマーカーが点灯している仲間を引き寄せるときなどに便利。

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▲キャスターのロールアクション。これらの中から5つを選んで戦闘で用いる。
▲『紅蓮のリベレーター』発売を機に、ほかの技に置き換わったアクションは、このようにグレーで表示される。今後は使用できないので、ほかの技に入れ替えよう。
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▲タンクのロールアクション。ナイトがロウブロウをセットすれば、シールドバッシュとともにふたつのスタン系アクションが使用可能になる。
▲近接DPSのロールアクション。気合や叱咤など、見慣れたアイコンの姿も。
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吟遊詩人と機工士のキャスト動作が撤廃に! 『FFXIV』第36回プロデューサーレターLIVE_10
▲遠隔物理DPSのロールアクション。アームグレイズはスタン技だ。
▲ヒーラーのロールアクション。プロテスをはじめとする、使用頻度の高い技の多くが共通化されている。

【ジョブ間のシナジー】

◆戦士と忍者のシナジーが強いわりに、モンクはほかに貢献できる要素がないので単独のDPS(を高める)ことでしかパーティ全体の火力を高める手段がない、という(現状が)強くあった。とくにレイドに挑む際のパーティメンバー選びで、その部分をすごく気にされる方が多い。そこで今回、“パーティDPS”という観点から、近接DPSに属する全ジョブのバランスを改めて取り直すことにした。
◆シナジーに関しては、いったんリセットをかけるつもりで調整し直している。
◆“とにかく好きなジョブをプレイできるように”がコンセプト。
◆コンボルートに応じて付与される(斬耐性低下などの)デバフにも細かく調整が加えられている。わざわざ特定のルートを選択しなくても、適切なスキルローテーションを進めていくだけで、自然とそうしたデバフが入るようになる。
◆これまで強すぎたシナジー(の恩恵)が、少し抑えられたりもしている。
◆モンクには、(ボタンを)押すだけでパーティ全員の物理ダメージを高められるシナジーが追加される。しかもその効果中は、ほかのメンバーのウェポンスキルから一定確率で闘気が自身に付与されたりもする。

ついに話題はジョブアクションへ!

 今回の放送では、ジョブの新たな立ち回りについて幅広い説明がなされている。ここでは、いくつかのコーナーに分散して行われた解説を、ジョブごとにひとまとめにしてお伝えする。

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▲遊泳しながらジャンプする様子も見受けられた。
▲3.0シリーズの極蛮神討滅戦で獲得できるフライングマウントは鳥だったが、『紅蓮のリベレーター』では犬のシリーズになる。

【ジョブゲージ】

◆(ジョブ固有のシステムにおける現在の状態を)感覚的にわかるようにするのが、ジョブゲージの役割のひとつ。
◆ジョブゲージの表示サイズは拡大&縮小が可能。
◆ジョブゲージに関しては、フィードバックをお寄せいただきたい。
◆もっとシンプルな(デザインの)ゲージも、現在開発を進めている。

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▲バトルシステムの大きな変更点のふたつ目は、ジョブゲージの追加。
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▲それぞれのジョブに追加されるゲージは、すべて固有のデザインだ。