『シノアリス』の世界に2Bや『NieR:Automata』の楽曲が

 『ドラッグ オン ドラグーン』や『NieR』シリーズのヨコオタロウ氏が原作・クリエイティブディレクターを務める、今春配信予定の新作スマートフォン向けゲーム『SINoALICE(シノアリス)』。

 本作の舞台は、“ライブラリ”という、いろいろな童話の本で埋め尽くされた世界。そこにいるキャラクターたちは、自分たちの作品の作者の復活を願っており、その願いを叶えるためには、ほかの童話のキャラクターたちを倒して最後のひとりにならなければならない――。
 それぞれのキャラクターの物語が交わり、徐々にその関係性が明らかになっていくシナリオ構造となっており、ヨコオ作品らしい、狂気を帯びた物語が展開していく。キャラクターデザインは、新鋭のイラストレーター、ジノ氏。音楽はヨコオ作品ではおなじみのMONACAの岡部啓一氏が務める。なお、本作はポケラボとスクウェア・エニックスの共同開発タイトルとなる。

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 そんな『シノアリス』と、ヨコオ氏がディレクターを務めたプレイステーション4用ソフト『NieR:Automata(ニーア オートマタ)』とのコラボも決定。

 今回は、前回同様、ヨコオタロウ氏、スクウェア・エニックスの藤本善也プロデューサーとポケラボの前田翔悟プロデューサーに加え、『NieR:Automata』の齊藤陽介プロデューサー、音楽を担当する岡部啓一氏にも参加していただき、コラボや楽曲についての話を訊いた。
※インタビュー実施時期は2017年3月中旬

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『シノアリス』で原作・クリエイティブディクレターを、『NieR:Automata』ではディレクターを務めたヨコオタロウ氏
『NieR:Automata』プロデューサーの齊藤陽介氏
『シノアリス』と『NieR:Automata』で音楽を手掛けた岡部啓一氏
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スクウェア・エニックスの藤本善也プロデューサー
ポケラボの前田翔悟プロデューサー

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『NieR』の齊藤プロデューサーも安定のヨコオワールドに太鼓判?

――今回は、『シノアリス』と『NieR:Automata』がコラボするということで『NieR』の齊藤プロデューサー、そして、『NieR』と同様、『シノアリス』でも音楽を担当する岡部さんにも参加していただき、お話を伺えればと思いますので、よろしくお願いします。

齊藤 その前に、ヨコオさんに教えてほしいんですけど、発音って『シノ(↑)アリス』なんですか? それとも『シノ(↓)アリス』なんですか(笑)。

藤本 『シノ(↑)アリス』ですね。

ヨコオ 『シン・ゴジラ』からインスピレーションを受けたので、同じ発音でお願いします。

――ええと、そんな『シノアリス』は発表から1ヵ月ほど経ちましたが、反響はいかがですか?

藤本 発表から1ヵ月くらいで事前登録数が15万件を突破(3月30日現在では20万件を突破)したので、正直かなり驚いています。Twitterなどを見る限り、『NieR』などのコンシューマーゲームをプレイしていない、スマホゲーム好きの方にもちゃんと届いている印象を受けました。

――『NieR』ファン以外から……ヨコオさんの作品を知らない人からも注目されていると。

齊藤 大丈夫?(笑) 「絵柄がカワイイから」って理由で始めたら、いきなりヨコオタロウ節のテキストが流れてくるんですよ? ユーザーに判断を委ねておきながら、「●●に決めろよ」とか「●●●●もいいよ」とか言うし。

――えっ!?(笑)

ヨコオ あれっ!? 齊藤さん、もう触りました?

齊藤 触りました。あれはビビると思います(笑)。

藤本 けっこうヨコオ汁が濃いんですよ。

――ヨコオ汁(笑)。

ヨコオ 冒頭がヒドイんですよ……。

前田 逆にそれが『シノアリス』の世界観でもあるので(笑)。ヨコオ節でユーザーさんを驚かせたいというか。

齊藤 ヨコオさんのことを知らない人だとビックリするだろうし、ヨコオさんを知っている人からすれば安心する。安定のヨコオワールドですね。

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――齊藤さんから見た『シノアリス』の印象はいかがでしたか?

齊藤 私は遊ばせてもらったときに赤ずきんちゃんを選んだんですけど、もうセリフがとにかくイヤらしい。エロって意味じゃないですよ?(笑)。ヨコオさんが書くものが好きな方なら、違和感なく「あー、これはヨコオさんが作ったものだ」って感じると思います。

ヨコオ キャラクターで言うと、僕は、最初に出てくる●▲※×●▲※×がスゴく気に入っているんですよ。

齊藤 あれはかなり、ぶっ飛んでるね(笑)。セリフがまたヨコオさんらしいんですよ。ぶっきらぼうで。『NieR』でもちょくちょくありましたけど、システムメッセージの補足で「ふつう、そんなこと書かないでしょ?」ってことが書かれていたりするんですよ。たとえば「~です、たぶん」みたいな。

――いろいろなところでニヤニヤできそうですね。ヨコオさんらしい作品、と言うところでは、公式サイトを見ていたら“武器には逸話がある”といった一文も見受けられました。“ウェポンストーリー”(※)も用意されているのですか?

(※)ウェポンストーリー:武器に付随するストーリーのこと。『ドラッグ オン ドラグーン』シリーズや『NieR:Automata』では、作品に登場する武器ごとに物語が用意されていて、強化するごとに物語の続きが開示されていく。

ヨコオ はい、あります。ただ、僕はウェポンストーリーは方向性の監修をやっていて、直接書いているわけではないです。

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――では、音楽の話から伺いますが、岡部さんが参加されるまでの経緯……というか、ヨコオさんの作品は何作も手掛けているので、今回も、という感じですよね?

岡部 そうですね(笑)。ヨコオさんが「最高のビッグビジネスを築き上げるから、お前も乗っかれよ」的な感じで言ってきて(笑)。

ヨコオ そこまでは言ってないけど(笑)。

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ヨコオ でも、スマートフォンゲームって、ここだけの話すごい儲かるイメージがあるじゃない。

岡部 イメージはね(笑)。

ヨコオ でも、僕らは儲からないよね。

岡部 そうですね、上層部の人たちが儲かる(笑)。

ヨコオ 端のふたり(藤本氏と前田氏)みたいな、目立たないところにいる人たちがガバガバ儲けて、キャバクラに行ってるイメージ。齊藤さんや僕らコンシューマーの人間は儲からない。

齊藤 うん、儲からないね。

スマホゲームでは異例のがっつりした曲

――岡部さんから見た『シノアリス』の印象は?

岡部 ぶっちゃけ、ゲームの部分というのは、僕がそんなにスマホゲームに詳しくないので、他と比べてみたいなことは言えないんですが、キャラクターがすごくカワイイんだけど、色味がちょっと“枯れた感じ”というか。僕がアニメの仕事をさせてもらうときの、カワイイイメージって、すごく原色バリバリでポップなイメージなんですけど、そういう“枯れた感じ”に絵本感を感じますね。なので、音楽の方向性も、そういう味みたいなところに寄せようと意識はしています。『NieR:Automata』は、SF寄りでハリウッド的なスケール感みたいなのも入れたいな、というのがあったんですけど、『シノアリス』はいわゆるファンタジーでイメージする中世的なものを、よりコンパクトなイメージというか。それが僕の中で絵本感というか。そういうイメージを持ってやっています。

ヨコオ ゲームにぜんぜん触れずに、よくそれだけ喋れるよね。

――コンシューマーゲームとスマホゲームとで、音楽的な違いや、制作するうえで意識的に工夫された点などはありますか?

岡部 そもそもスマホゲームって、ふつうは1曲がメチャクチャ短いんですよ。容量の問題もあると思うんですが。でも、今回はがっつり“曲”って言える長さになっています。なんならメインの曲とかは『NieR』のときよりも長いくらいです。何だかスマホゲームの音楽のありかたが変わった気がしました。ただ僕は、長い曲を作るのが苦手で……(笑)。

ヨコオ すぐ短くしちゃうんですよ。

岡部 聞かせたいところが明確にあると、そこに集約させるタイプなので、曲が長くはならないんですよ。ボーカル曲ならまだしも、インストで5分ってなると、どんどん展開をつけていかなきゃいけなくて。大体3分ぐらいになると「もう引き伸ばせません!」ってなってちゃうんですが(笑)、今回はがんばってもう少し長くしました。

――それはヨコオさんからのオーダーですか?

岡部 そうです。あるバトルでは、プレイ時間がちょっと長めになるので、「遊んでいる人がずっと同じ曲を聴くことになっちゃうから、聴いている人が楽しめるような長めの尺で」っていう提案をいただきました。じつは、いちばん長い曲は、すでにPVで公開しています。ただ、PVでは長い曲をぎゅっと短くしたバージョンなので、短い曲なのにやたらと展開が多い感じになっています。いわばカルピスの原液を飲んでいる感じです(笑)。

――ほかにヨコオさんからはどういったオーダーが?

岡部 あとは、『NieR』でもそうだったんですけど、状況に合わせて曲を変化をさせたいっていうオーダーもありましたね。同じ曲でもバージョン違いのものを何個か作って、それをプログラム上で変化させるっていう。

――その仕組みはスマホでも実現可能なんですね。

ヨコオ ポケラボさんの技術を使って実現できました。

前田 音のレイヤー化を実現するには、プログラムで手を入れる必要がありましたが、ちゃんと実装できました。岡部さんに作っていただいた曲を状況に合わせてうまく切り換えて、ちゃんとゲームになじむようにしてあります。

ヨコオ 今回は、自分的には未知のスマホゲームだったので、リクエストしたはいいけど、上手くいくかどうかはぜんぜんわからなかったんですが、失敗したところで傷つくの岡部さんだけだからいいかと。「今回の曲はイマイチだね」って岡部さんが思われるだけなので、僕は一切苦痛を感じないですし。

岡部 ヒドイ(笑)。

――曲を頼んでおきながら(笑)。

齊藤 公開されている曲は聴くと、やっぱり岡部さんっぽいですよね。

藤本 そうですよね。

齊藤 また岡部さんが評価される。

岡部 いやいやいやいや。

ヨコオ 岡部さんの曲は、なぜか評価されるよね。

岡部 “なぜか”じゃねえよ(笑)。

ヨコオ コンシューマーゲームはほとんどの人が音を聴きながらプレイすると思うんですけど、スマホゲームは逆じゃないですか。音を聴かない人がけっこういるなら、そこは失敗してもいいかなって。

岡部 根底から否定しないで(笑)。

ヨコオ スマホのゲームだと、音楽だけではなく、シナリオすらも読まれないと思うんですよ。ですので、シナリオの見せかたもちょっと変わった感じにしていて、読みたい人は後から読めるようにしています。

岡部 たしかに、僕もスマホゲームってどれぐらいの人が音を聴きながらやっているのか疑問には思っていました。まわりから話を聞くと、音なしでやるか、聴くならイヤホンとかでガッツリ聴くっていうニ極化しているんですよね。僕としては、聴いてくれる人もいるのなら、その人のためにちゃんと作らなきゃっていう意識にはなりました。

ヨコオ ただ、どんなに好きな音楽でも、1ヶ月も聞いてるとさすがに飽きるじゃないですか。バトル曲だと何回も聴くことになるので、やがて岡部さんの曲も捨てられていくんだろうなと……。それは愉快ですね。

岡部 飽きるほど聞いてもらえたなら、十分役割は果たせたと思いますよ! まずは飽きるほど聴いてもらえるようにがんばります。

――何曲ぐらい用意する予定なんですか?

岡部 全部で15曲だったと思います。その中で、ガッツリと長い曲は2曲ぐらい。その2曲のバージョン違いがいくつかあって、あとはメニュー画面などで使うような比較的短い曲が10曲ぐらいです。

齊藤 『シノアリス』が爆売れしたら、岡部さんに毎月5曲ずつぐらい書いてもらって。

前田 その可能性はありますよ。アップデートもありますし。

――楽曲の制作状況はいかがですか?

岡部 まだ絶賛制作中です(笑)。がんばっています。

――きっと『シノアリス』を楽しみにされている方の中には、岡部さんが音楽担当ということで、サントラの発売も期待していると思うのですが、予定はあるのでしょうか?

藤本 いまはまだ予定はないですけど、個人的にはサントラ作りたいとは思っています。でも、スマホのゲームだから、どこでも岡部さんの曲に触れることができるわけですよ。ずっと触れることもできるし。誤解を恐れず言いますと、これは“音ゲー”になるな、と感じています。そもそも、ゲームのメカニクスやシナリオを別々に語るべきではなくて、システムと世界観、そして音楽が密接な関係になるのが理想だと、僕は思います。『シノアリス』では、そのすべてが高水準の領域で密接に絡み合っている。そういう意味での“音ゲー”ですね。ヘッドホン、イヤホンでのプレイを推奨します、といった一文をゲームに入れたいくらいです。

――音楽も豪華になりそうですが、声優さんもすごい豪華ですよね。たしかに、すごく“音”にこだわったスマホゲームですね。

藤本 声優さんの朗読もすばらしいです。ヨコオさんの凝縮された詩世界と、豪華な声優さんによる朗読、そしてその背景に流れる岡部さんの音楽。本当に「いままでこんな体験あったっけ?」っていうようなものになっています。

前田 今回はふつうの会話が少なくて、ちょっと特殊な感じなんですけど、声優のみなさんがいい感じに演じてくださっています。基本的にセリフはフルボイスなので、ぜひヘッドホンを付けて遊んでほしいですね。

『NieR:Automata』とのコラボイベントにはボーヴォワールが登場

――では、ここからは『シノアリス』と『NieR:Automata』のコラボについて伺います。ズバリ、どんなコラボに?

ヨコオ じつは……まだ決めてないんですよね。

――えっ!? ……コラボ内容の方向性のようなものは?

ヨコオ 最近は、ゲームどうしのコラボはたくさんありますが、シナリオ的な意味があるコラボはほとんどない気がするんですよね。そもそもの世界観が違うので、シナリオを作れないんだとは思うんですけど。『シノアリス』と『NieR:Automata』のコラボは、浮わついた感じというか、違和感がないようにしたいですね。たまたま書いているのが僕だから、同じニュアンスでまとまっていくとは思うんですけど。

――ヨコオさんが手掛けてないタイトルとなると、そうはならないですよね。

ヨコオ そうなんですよ。もし、今後『NARUTO』や『ドラゴンボール』などとコラボの話がきて、『シノアリス』でそれらの作品世界を受け入れられるような仕組みにしておかないと! と思っています。

齊藤 絶対にコラボしてもらえないから(笑)。

ヨコオ ほかのゲームアプリはコラボのとき、どうしてるんですかね?

前田 ストーリーまで絡むコラボは、あまりないと思います。バトルに参加したりってパターンが多いですね。

ヨコオ 唐突に参加して「~だってばよ」って言って戦い始めるとか?

前田 まあ、そうですね(笑)。「戦うんだってばよ」みたいな。

ヨコオ それだ! そういう唐突に出てくる方向で『NieR:Automata』とのコラボもやります! 2Bにも「戦うんだってばよ」って言わせます。

――ちょっと! 世界観!! そんな2Bも少し見てみたいですけども!

齊藤 そもそも『シノアリス』の年齢制限的に、少年誌は無理じゃない? 青年誌に出てくるキャラだったら可能性はありそうだけど。

ヨコオ じゃあ『カイジ』がいいですね! 「ガチャ……ざわ……ざわ……」みたいな!

――(笑)。念のために伺いますが、そもそもとして、『NieR:Automataオートマタ』の世界観と『シノアリス』の世界観のつながりはない、ですよね?

ヨコオ つながりはないです。ただ『シノアリス』の世界観がいろんな世界観を内包できるような骨格にしてあるので、突発的に入ってきても違和感はないはずです。

――たしかに、いろいろな絵本が入ってる世界ですもんね。

前田 コラボの内容やシステム的な骨格はできあがっています。『NieR:Automata』の2Bや9Sが『シノアリス』の世界でも生きるように、ヨコオさんといっしょに準備をしている状況です。『NieR:Automata』の武器や背景、楽曲も使わせてもらう予定です。

ヨコオ コラボイベントは、『NieR:Automata』の遊園地施設の劇場に登場するうボーヴォワールっていう敵が出てくるのですが、そのお話になる予定です。

――ああ、あの歌姫の。

ヨコオ 『NieR:Automata』をプレイしてくれた方が『シノアリス』をプレイしても、ちゃんと意味のあるお話になればいいなとは思っています。ただ、コラボなどで新しいお話や意味のある展開をやると、「なんで本編に入れなかったんだ!」って言われるんですよね。最初から考えていたわけではなく、なじむように後から一生懸命考えているってことをご理解いただきたいです。

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▲画像は『NieR:Automata』のもの。『シノアリス』では、遊園地施設の劇場に登場するボーヴォワールのオリジナルシナリオがでは楽しめるようだ。

――コラボ内容について、齊藤さんから何かリクエストされたりは?

齊藤 いや、ぜんぜんないです。それに『シノアリス』はヨコオさんが作っているものなので、安心して「どうぞ」って言えるのが楽だなと(笑)。

――コラボの実施時期は決まっているのでしょうか?

前田 リリース後、早めに実施する予定です。

――『NieR:Automata』側に『シノアリス』のエッセンスが入る可能性はありますか?

ヨコオ いまのところはないです。

齊藤 『シノアリス』がバカ売れしたら便乗しよう(笑)。

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ヨコオ 『NieR:Automata』側は何かを作らせていただくお金も体力も残ってないです。家庭用ゲームの開発は、発売されると閉じちゃいますし。プラチナゲームズさんには柔軟に対応していただいてるんですけど、さすがにもう製品が出て、いつまでも引っ張れるような状況ではないので、お願いできることには限界があるっていう感じです。

齊藤 『シノアリス』が儲かったら、こっちにお金を回してもらおう。

ヨコオ 齊藤さんも『NieR』のIPを使ってスマホのソーシャルゲームとか作ればいいのにと思うんですけど、そういうのやらないんですね。

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