新作は劇場尺で制作? 「大きな画面で観られることをお楽しみに」

 2017年3月25日(土)、“AnimeJapan 2017”のニトロプラスブースにて、同社の虚淵玄氏が原案・脚本・総監修を務める“Thunderbolt Fantasy Project”の2017年展開発表除幕式が開催された。

【画像追加】新作『Thunderbolt Fantasy 生死一劍』は前日譚&後日譚の2話構成! 虚淵玄氏(ニトロプラス)らが語る新展開【AnimeJapan 2017】_01

 プロジェクトの第1弾作品となる布袋劇『Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀』は、2016年にテレビシリーズ第1期が放送され、続編の制作も決定。第2期への期待が高まる中、イベントでは既報の通り『Thunderbolt Fantasy 生死一劍』の映像化決定が発表された。また台湾から除幕式のために、新キャラクターの布袋劇人形“鐵笛仙(てっきせん)”が来日し、初披露。ブースには鐵笛仙を始め、凜雪鴉、殤不患、殺無生の計4体の布袋劇人形が展示されている。

 除幕式には虚淵氏を始め、製作に関わる小坂崇氣氏(ニトロプラス)、陳義方氏(霹靂社)、安藝貴範氏(グッドスマイルカンパニー)の4名が登壇。“Thunderbolt Fantasy Project”の今後の展開や意気込みを語った。本稿では、今年の“Thunderbolt Fantasy Project”に関する気になる登壇者のコメントを紹介しよう。

◆『Thunderbolt Fantasy 生死一劍』について
虚淵氏 続編というよりは外伝の扱いになります。続編制作中ですが、がんばって作っているので時間がかかっており、せっかくだったら1期で登場するキャラクターでもう少し違う話もできないかなというところで始まりました。1期ストーリーの前日譚をひとつ、後日譚をひとつというオムニバス形式で2話構成のスペシャル版にしようと思います。

◆新キャラクター“鐵笛仙(てっきせん)”について
虚淵氏 AnimeJapanで先行発売となった外伝小説に登場する殺無生の師匠です。なぜ殺無生があそこまで凜雪鴉に恨みを抱くようになったのかという前日譚に関わるキャラクターです。
 外伝小説は“殺無生編”と“刑亥編”、“凜雪鴉”被害者の会のふたつの話が収録されています。『Thunderbolt Fantasy 生死一劍』は、その外伝小説で江波光則さんに書いていただいた“殺無生編”を基にした映像化で、もう1本は“殤不患”を主軸にすえた後日譚をご用意しようと思っています。
 この2編で制作しておりますので、本日発売になった小説を読んだら『Thunderbolt Fantasy 生死一劍』の話が全部わかるというわけではございません。“形亥編”はまたいずれかのお楽しみ、“殺無生編”は出来上がってからのお楽しみということになります。

◆『Thunderbolt Fantasy 生死一劍』への思い
虚淵氏 続編制作もがんばっていますが、なにぶんがんばりすぎてしまい、もう少し時間がかかってしまいそうです。ずっとお待たせするのも心苦しく、(『Thunderbolt Fantasy 生死一劍』のために)霹靂さんのスケジュールもどうにか組んでいただきました。こうして1期で語り残した物語を改めて語る機会をいただけて本当にうれしく思ってます。
 じつはテレビシリーズ2期に登場するキャラクターも、顔見せのシーンを作っております。もちろん作品としても完結した形でお楽しみいただけるようにつくりますので、ぜひご期待いただければと思います。『Thunderbolt Fantasy 生死一劍』をどうぞよろしくお願いいたします。

◆『Thunderbolt Fantasy 生死一劍』企画化の経緯
小坂氏 本編制作中に外伝のアイディアが出てきまして、それを僕としては形にしたいなと思い、続編を作りながらも小説にしたらどうかということで立ち上がった企画が、今日から先行発売となった外伝小説です。そちらを霹靂さんにご覧いただいて、非常に気に入っていただき、陳さんを通じ映像化しませんかとお話をいただきました。僕らとしても、ぜひということで今回皆さんに映像をお届けすることになりました。

◆『Thunderbolt Fantasy 生死一劍』はどのような形でユーザーに届けられるのか
安藝氏 『Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀』をみなさんに劇場で試写していただく機会があったと思いますが、劇場で見たときの迫力や音響はとてもがんばっていて、声優さんの演技もすばらしく、映像の解像度も霹靂さんの技術で非常に高いものになっています。戦闘シーンなどやはり劇場でみていただきたく、劇場尺で作ろうと思っています。イベントごとになるかもしれませんが、できるだけ多くの方にストレスなくみてもらえるよう、また、かなりハイクオリティな作品になると思いますので、大きな画面で観られることを楽しみにしておいてください。

◆『Thunderbolt Fantasy 生死一劍』の制作状況
陳義方氏 皆さんにすばらしい映像をご覧いただくために、我々はいま、一生懸命制作を続けております。現在は人形の制作およびセットの制作、そして小道具・大道具の制作などを行っております。これからクランクインをするという状態です。

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AnimeJapan 2017会場に展示されていた人形の写真を掲載!

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▲ふたりの主人公、凜雪鴉(リンセツア)と殤不患(ショウフカン)の人形。
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▲殺無生(セツムショウ)と、新キャラクター鐵笛仙(テッキセン)の人形。
▲殺無生(セツムショウ)と捲殘雲(ケンサンウン)のコスプレイヤーさんも!