『軌跡』作品の“その後”と新たな物語! シリーズ作の舞台と人物が登場!
日本ファルコムの人気RPGタイトル『英雄伝説』シリーズ。その中でも、『英雄伝説VI 空の軌跡』から『英雄伝説 閃の軌跡III』までの8作品に渡る『軌跡』シリーズは、ドラマチックなストーリー展開、“導力”を用いた機械的な装備を振るう個性的な登場人物たち、そしてわかりやすくも戦略的な戦闘システムなど、さまざまな魅力で多くのファンの支持を得ている。
その『軌跡』シリーズの10周年記念プロジェクトとして、USERJOY Technology制作・USERJOY JAPAN運営によるオンラインストーリーRPG『英雄伝説 暁の軌跡』が、2016年8月末にリリースされた。
ここで、ブラウザ型のゲームということで、『軌跡』シリーズのキャラクターだけを使った単純なカードRPGとかなのでは……? と、先入観を持ってしまう人もいるかも知れない。筆者も実際、人気RPGシリーズがブラウザゲーム化! という言葉には、今までのいくつかの例からちょっと抵抗があった。
だが、実際にプレイしてみると、そんな先入観や不安は吹き飛んだ。これはもう、ブラウザゲームと言うにはその域を超えている、まさに『軌跡』シリーズ最新作を謳うにふさわしい壮大な作品だった。
その魅力を序盤のプレイリポートを交えてお伝えする
まず『英雄伝説 暁の軌跡』の序盤で主な舞台となるのは、“クロスベル自治州”の中心都市クロスベル市。元は使い捨ての猟兵として生きていた主人公・ナハトと、世間知らずながらまっすぐな正義感を持つ少女・クロエが、民間人を助ける“遊撃士”見習いとなるところから物語は始まる。
ふたりは仕事をこなしていくうちに成長し、やがて他国をも股に掛ける壮大な活躍をくり広げていくことになる。ストーリーの序章では、そんな彼らが見習いとして奮闘しつつ、とある詐欺事件にかかわることで後に大事な仲間となる、ロナードとリーヴ、ならびにクロスベルの面々と交流していく模様が描かれている。
この時点で『軌跡』シリーズファンの人ならば、ピンときていることだろう。この序盤の舞台となるクロスベル自治州は、『英雄伝説 零の軌跡』と『英雄伝説 碧の軌跡』の舞台だ。
ロナードの所属するクロスベル警察のメンバーや、クロスベル市の住人などなど、過去作品に登場した登場人物が、『暁の軌跡』でも続々と登場する。しかも時間軸的には『英雄伝説 零の軌跡』の後、『英雄伝説 碧の軌跡』の途中の物語になるため、両作をプレイ済みのファンなら「ああ、あの後の話なんだ」と、感動を覚えること間違いなしだ。
さらに物語が進むと、ナハトたちクロスベル試験班はリベール王国の王都グランセルへと向かう。こちらは『英雄伝説 空の軌跡』の舞台であり、ここでも懐かしすぎる面々がプレイヤーを出迎えてくれる。
筆者としても、過去にプレイしてきた『軌跡』シリーズのファンディスクを遊んでいるかのような感覚で、これらの出会いやストーリーを楽しむことができた。とくにカプア一家のところはもう、いろいろと……。
そして最新ストーリーである第3章では、『軌跡』シリーズでも初登場となる“レミフェリア公国”が舞台となる。このように、これまでのシリーズの舞台や登場人物と密接に関わりながらもオリジナルストーリーとして展開していく点が、本作の大きな魅力のひとつだ。
『軌跡』シリーズの世界観をひとつに繋げつつ、壮大なストーリーを打ち出している本作。シリーズをプレイしたことがない人でも引き込まれること請け合いで、『軌跡』シリーズの総まとめとしても、またシリーズへの入門作品としてもオススメの作品となっている。