2016年10月15日~16日、東京都有明のTFTホールにて、アーケード格闘ゲームの大型イベント“闘神祭2016”決勝大会が実施された。本稿では大会2日目に争われた、『CHAOS CODE -New Sign of Catastrophe-』(以下、『カオコNSC』)部門、『THE KING OF FIGHTERS XIII CLIMAX for NESiCAxLive』(以下、『KOF XIII』)部門、『DEAD OR ALIVE 5 Ultimate: Arcade』(以下、『DOA5UA』)部門をリポートする。

 闘神祭2日目に扱われた『カオコNSC』、『KOF XIII』、『DOA5UA』は“1Day Match Carnival”と称され、事前の予選大会を突破した選手以外にも当日参加のプレイヤーを広く歓迎。各部門に参加人数制限はあるものの、全国から集ったやる気勢たちが1日で優勝を決するトーナメントとして争われた。
 各タイトルは敗者復活のないシングルイリミネーション形式を採用。メインホールで扱われる競技種目に並行して別ホールでトーナメントが進行され、各タイトルでベスト4のメンバーを決定。ベスト4以降はメインホールの舞台上で試合が行われた。

『カオコNSC』部門

 F K Digitalによって開発された2D格闘ゲーム。この日最初に争われたのが本部門だ。当初16名トーナメントの予定だったものの現地には50名を超える参加希望者が来場したため、急遽参加人数を32名に増員。数少ない晴れ舞台にかける選手たちの、熱い思いが感じられる光景となっていた。各対戦組み合わせは1試合2ラウンド先取制、1試合先取で勝敗を決定。ベスト4に勝ち進んだのは以下の4名だ。

・はしも選手(サーベラス)
・タニコ選手(クドゥラック)
・カリス選手(ルイ)
・るーしゃ選手(セリア)

『カオコNSC』『KOF XIII』『DOA5UA』この日のために集ったガチ勢たちによる1Dayトーナメントをリポート【闘神祭2016】_01
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 舞台をメインステージに移しての決勝トーナメント。準決勝第一試合のはしも選手vsタニコ選手は、クドゥラックが空中からの接近と攻めを上手く機能させてタニコ選手が勝利。準決勝第二試合のカリス選手vsるーしゃ選手は最終ラウンドまでもつれこみ、お互い体力残りわずかになる接戦をカリス選手が制する。そして迎えた決勝戦の組み合わせはタニコ選手vsカリス選手。試合は設置系飛び道具を布石に立ち回るクドゥラックに対し、機動力とキャラ対策でじっくり立ち回るルイの構図となる。お互い1ラウンドを奪った最終ラウンド、飛び道具を嫌がって飛んだルイに対しクドゥラックが空対空攻撃をガードさせて迎撃。そこから先に着地したクドゥラックが空中ガード不能の地上技でルイを落とすテクニックを成功させてルイを撃破。タニコ選手が優勝に輝いた。

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▲優勝のタニコ選手

『KOF XIII』部門

 SNK PLAYMOREが手がける『KOF』シリーズの本編作品。本部門には女性プレイヤーやコスプレで参戦する選手がちらほら。全国大会といえばやり込み勢のイベントというイメージがあるが、本部門では大会自体を楽しみに来ている選手が多かったのが印象的だった。トーナメントには26名が出場。各選手は使用する3キャラを選び、試合ごとのキャラ変更は不可。各対戦組合せは1試合先取で勝敗を決定するレギュレーションが採用された。ベスト4に進んだのは以下のメンバーだ。

・[SANWA]M’選手(庵、Mr.カラテ、キム)
・カバオ選手(アテナ、ユリ、ケンスウ)
・こうこう選手(キム、デュオロン、庵)
・さかもと選手(京、Mr.空手、ヴァイス)

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 準決勝第一試合、[SANWA]M’選手vsカバオ選手では中堅で起用されたMr.カラテが活躍して[SANWA]M’選手が勝利。準決勝第二試合のこうこう選手vsさかもと選手では、先鋒キムが京とMr.カラテを続けざまに撃破。大将ヴァイスを中堅デュオロンできっちりトドメを刺してこうこう選手が勝利する。決勝戦は[SANWA]M’選手選手vsこうこう選手の組み合わせ。めまぐるしく攻防が入れ替わる高速の試合展開でお互い大将の体力残りわずかに追い詰める接戦となる。最後は庵のガードキャンセルアタックをガードしたキムが反撃を叩き込んでフィニッシュ。[SANWA]M’選手が優勝となった。

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▲優勝の[SANWA]M’選手

『DOA5UA』

 コーエーテクモゲームスの3D対戦格闘ゲーム『DOA5UA』。本部門のトーナメントには、来場した出場希望選手34名の中から32名が抽選で選出。会場には選手のほかに、登場キャラクターの衣装で観戦に訪れたコスプレイヤーの姿が見られ、他タイトルでは見られない華やかな雰囲気となっていた。各対戦組み合わせは1試合3ラウンド先取制で、ステージはランダム選択。1試合先取で勝敗を決定するレギュレーションが採用された。ベスト4に進出したのは以下のメンバーだ。

・FLACK選手(アイン)
・シオロジカ選手(ゲンフー)
・輝ロック選手(レイファン)
・ジャワカレーアキラ選手(アキラ)

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 準決勝第一試合、FLACK選手vsシオロジカ選手はゲンフーが優勢に試合を運び、セットカウント3-1でシオロジカ選手が勝利。準決勝第二試合は輝ロック選手vsジャワカレーアキラ選手。拮抗した試合展開となるが、最後はアキラの当て身を読み切ったレイファンがフィニッシュブローを叩き込んで勝利。決勝戦はシオロジカ選手vs輝ロック選手の組み合わせ。序盤戦ではゲンフーの技の空振りを見てからレイファンが差し返すハイレベルなテクニックが見られるが、じわじわとゲンフー側が攻勢となり体力をリード。そのまま優勢を維持する形でゲンフーが押し切り、シオロジカ選手が優勝となった。

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▲優勝のシオロジカ選手

エンディング

大会の最後には各タイトルのゲストが登場して挨拶。各人が思い思いのコメントを残し、大会を締めくくった。

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▲『カオコNSC』実況・なんぽんさん
▲SNKプレイモア・伊藤誠氏
▲コーエーテクモゲームス・早矢仕洋介氏

 実況のなんぽんさんは、「まずはスタッフさんと選手たちにお礼を言いたいと思います。ありがとうございました。本作を開発したF K Digitalは海外拠点のためプロデューサーは来られませんでしたが、大きな大会でプレイしてもらえることを目標としていたので喜んでいると思います。」とコメント。その直後にプロデューサーからのビデオレターが上映され、本作のプレイステーション4版が11月に発売予定であることと、『カオスコード』の新作が現在開発中であることが明らかされた。

伊藤氏コメント 皆様闘神祭にご来場いただきありがとうございます。長丁場お疲れさまでした。『KOF XIII』は稼動から4年半が経つのですが、いまだに多くの人にプレイしていただき、大きな大会の種目にも選んでいただけて、試合を見ながら涙が出そうになりました。SNKプレイモアの原点はアーケード格闘ゲームだと思っているのでこれからも喜んでいただけるゲームを提供し続けていきたいです。

早矢仕氏コメント 『DOA5UA』は、初めて闘神祭にご招待いただきました。本作はアーケードデビューから2年9か月経ちますが、いまだにアーケードで遊んでいただけているのは嬉しく思っています。これからもアップデートは欠かさずにやっていこうと考えており、先月はプレイアブルキャラで不知火舞を追加しているのでぜひ遊んでみてください。本日はありがとうございました。