RPG要素の“コアボット”のカスタマイズが楽しい

 2016年8月17日~21日(現地時間)ドイツ・ケルンにて、ヨーロッパ最大のゲームイベントgamescom 2016が開催。マイクロソフトブースで、いよいよ発売を9月15日に控えた、Xbox OneとWindows 10専用ソフト『ReCore』のプレゼンテーションが行われた。

 プレゼンの説明役を担った稲船敬二氏いわく、「日本のカルチャーであるアニメやロボットを西洋に融合させる」ことをコンセプトとして開発された同作は、その制作スタイルからして“日本のカルチャーと西洋の融合”を踏襲しており、稲船敬二氏が企画などを担当し、開発は『メトロイドプライム』などでおなじみのArmature Studioが手掛けるコラボ作ということでも注目を集めている。「西洋のアートスタイルを活かしつつ、色合いやロボットの特徴などで日本のいいところが出せた」と、稲船氏も融合の一例を語る。毎回、『ReCore』のプレゼンでは、稲船氏といっしょに登場するArmature Studioのディレクター、マーク・パチーニ氏は、今回は不在。なんでも、テキサスのオフィスで最後の調整に追われているとのことで、まさに修羅場といったところなのかも。そのかわりに……というわけでもないだろうが、プレゼン&デモプレイ役を担当したのは、マイクロソフト シニアクリエイティブ・ディレクターのジョゼフ・スタテン氏。「あら!?」と同行してくれた通訳のMさんが思わず声を漏らしたが、スタテン氏は、『Halo』シリーズを立ち上げ時から支えてきた主要クリエイターのひとり。そう、才能溢れる多くのクリエイターが、『ReCore』の開発に参画しているのだ。

『ReCore』の核となる“コアボット”カスタマイズの詳細を稲船敬二氏みずからが語る【gamescom 2016】_02
▲稲船敬二氏(右)とジョゼフ・スタテン氏(左)。

 テラフォーミングの途中でトラブルが起こってしまい、不毛の地となってしまった惑星“ファーエデン”を舞台に、ヒロイン、ジュールの活躍を描く本作。キモとなるのは、相棒となる“コアボット”の存在。コアボットはコアとフレームから構成されており、(説明を簡略化するために、意訳してしまうので、正確な表現かどうかは微妙かもしれませんが)コアやいわば“頭脳”で、フレームは“体”といったところで、コアとフレームの組み合わせによって、“コアボット”をカスタマイズしていくことになる。「コアには性格があり、個性がある」とのことで、同じフレームでも載せるコアによって、バトル時などの行動パターンなどが変わってくるという。“コアボット”は初期段階では3体おり(メインビジュアルなどを見ると、最終的にはフレームは5体となるようです)、そのうちの2体を、ジュールは冒険に連れ出せる(1度にいっしょに戦えるパートナーは1体のみ)。そう考えると、相当遊びの幅は広がりそう。

『ReCore』の核となる“コアボット”カスタマイズの詳細を稲船敬二氏みずからが語る【gamescom 2016】_01

 プレゼンでは、本作のキモとなるカスタマイズの模様が丹念に紹介された。カスタマイズ自体は、“サンドクローラー”と呼ばれるベース基地で行われることになるのだが、初期段階で使用できるフレームは、犬、蜘蛛、ゴリラの3種類。頭部を含め、パーツごとにカスタマイズできるとのことで、“プロペラのついた帽子”や“ディスコボール”など、相当にユニークなパーツも、お約束のように用意されているという。デモでは、それらユニークなパーツの一例が披露されたが、これまで公開されてきた『ReCore』の世界観からすると、相当にはっちゃけたイメージだ。

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 コアは、マック、セス、ダンカンの3タイプあり、先述の通りそれぞれ個性を持っている。スタテン氏によると、ブルー・コアのマックは快活ではつらつとした性格、イエロー・コアのセスは怖がりで神経質、レッド・コアのダンカンは、怒りっぽい性格のようだ。

 コアの色は、どうやら攻撃の属性にも対応しているようで、たとえば、イエロー・コアは黄色い敵に効果的といった相性があるらしい。ジュールの武器であるエナジーライフルも、青、赤、黄色とあるようで、色の相性を考えながらどのコアボットを連れて行くか……という戦略を立てる楽しさが魅力だ。

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 さて、稲船氏によると、「『ReCore』はオープンワールドですか?」という質問をよくもらうそうだが、オープンワールドではないという。同作ではストーリーを追いかけていくことになり、ストーリーを無視しては進めないという。ただし、サブダンジョンが豊富に用意されており、フィールドに散らばったパーツを探す楽しさも充実しているという。「自由度は相当高くなっていますね」と稲船氏。そのため、プレイ時間は8~10時間を想定しているとのことだが、サブダンジョンの探索やカスタマイズに時間をかけると、それ以上遊べるという。

 マイクロソフトが積極的に推し進める“Xbox Play Anywhere”初の対応タイトルとしても注目を集める『ReCore』。9月15日の発売がいよいよ楽しみだ。

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