戦闘要素などを削ぎ落としたピュア・ステルスゲーム

 Bithell Gamesが、ステルスアクションゲーム『Volume』のPS4/PS Vita版を、今夏後半に日本と中国向けに配信することを発表した。同スタジオのCOOを務めるAlexander Sliwinski氏によると、海外インディーゲームのローカライズやパブリッシング支援を行っている架け橋ゲームズが本作でも協力する模様。

 なおスタジオの代表であり本作のメインクリエイターであるMike Bithell氏に確認したところ、Steamで配信されているPC版についても、今回のPS4/Vita版配信に合わせて日本語字幕をアップデートで追加予定とのこと。

 『Volume』は、面クリアー型のステルスアクションゲーム。戦闘要素を排除しており、敵の配置と周回ルートを見極め、マップ内に落ちている“ジェム”をすべて拾い、できるだけ最短でゴールに飛び込むことを目的とする、ステルスゲームが持つパズル的な部分をクローズアップした設計になっている。
 核となるキャンペーンモード本編は100面を収録しているほか、エディター機能が内蔵されており、誰でも簡単に面を作成&プレイヤーコミュニティにシェア可能。オンラインランキングなどもあって、いかに最速侵入するか腕の見せどころだ。

パズルライクなステルスアクションゲーム『Volume』PS4/Vita日本語版が今夏配信決定。PC版も字幕追加を予定_01
▲敵には視界があり、プレイヤーを発見すると一定時間後に攻撃を行い、ヒットすると一撃オーバー。敵の配置や動きを把握し、マップ内に置かれたガジェットなども活用しながら、マップ内の白い“ジェム”をすべて拾い、できるだけ最短時間でゴールに飛び込むのが目的。

 ストーリーは、悪の起業家ギズボーンが開発した傭兵養成プログラムを入手した若者ロバート・ハックスリーが、それでさまざまなシチュエーションの侵入シミュレーションを遊んでいる様子を配信して喧嘩を売るという、ロビン・フッド物語を下敷きにした近未来の義賊物語(ロックスリーやギズボーンの名前もロビン・フッドの伝承からの引用)。

 カットシーンや侵入中に入ってくる通信などのボイスは、映画「ロード・オブ・ザ・リング」のゴラムの演技などで知られる怪優アンディ・サーキスや、Bithell氏の前作『Thomas Was Alone』にナレーターとして参加したダニー・ウォレスらが演じており、今回の日本語化でストーリー面も楽しめるようになったのはありがたいところ。
 なお本誌では海外発売時にPC版で紹介記事を掲載しているので、気になった人はそちらもぜひチェックされたし。