『妖怪ウォッチ』ファン・博多大吉によるデモプレイも

 レベルファイブおよびコーエーテクモゲームスは、2016年4月2日(土)発売予定のニンテンドー3DS用ソフト『妖怪三国志』の完成発表会を、本日3月28日(月)、東京・THE GRAND HALLにて開催した。

『妖怪三国志』夢のコラボ作品がついに完成! 日野晃博氏の“半分ちゃぶ台返し”をシブサワ・コウ氏が絶賛_27

 本作は、レベルファイブの人気シリーズ『妖怪ウォッチ』と、昨年2015年にシリーズ30周年を迎えたコーエーテクモゲームスの『三國志』とのコラボレーションタイトル。ジバニャンやコマさんといったおなじみの妖怪たちが、三国志の武将の力を宿した“武将妖怪”として登場し、国盗りバトルを楽しむことができる。

 完成発表会には、本作エグゼクティブプロデューサーの日野晃博氏(レベルファイブ)、ゼネラルプロデューサーのシブサワ・コウ氏(コーエーテクモゲームス)、プロデューサーの鯉沼久史氏(コーエーテクモゲームス)ほか、テーマ曲を歌うキング・クリームソーダや『妖怪ウォッチ』ファンだという博多大吉が登場。デモプレイを交えて本作をアピールした。

 まずはオープニングアクトとして、ジバニャン、コマさん、USAピョンが登場。“ヤバい”と書かれた“妖怪三国志”なる本を見つけた彼らがそのなかに吸い込まれてしまい……!? という本作の導入をなんともかわいらしく再現した。

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 OPムービーが上映された後は、主催者挨拶・コンセプトトークセッションとして、シブサワ氏、日野氏が登壇。シブサワ氏は「コラボレーションタイトルは、1足す1を3にすることを目標に作っている。子どもから大人、『三國志』を30年ご愛顧いただいた40代~50代のシミュレーションゲームファンにも楽しんでいただける工夫をしています」と意欲作である『妖怪三国志』をアピール。日野氏もまた「コーエーテクモゲームスさんとレベルファイブ、『妖怪ウォッチ』と『三國志』の夢の共演が実現した。憧れのクリエイターであるシブサワさんと作品を作るということで、本当にいい作品になったと自負しています」と仕上がりに自信をうかがわせた。

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 そもそも本作は、シブサワ氏がじきじきに日野氏のもとを訪れ、「ぜひ作りましょう」と提案したことから制作につながったタイトル。シブサワ氏を「憧れのクリエイター」と語る日野氏は「プロとして仕事をしていなかったころから、すばらしいゲームをたくさん作られている。『妖怪三国志』が出来上がり、作る側としてもどういう反応があるかワクワクしています」と熱弁していた。

 ところでシブサワ氏、日野氏は、それぞれ『妖怪ウォッチ』、『三國志』という作品をどう捉えていたのか。シブサワ氏は『妖怪ウォッチ』の魅力を、ほかのレベルファイブの子ども向け作品同様、日野氏みずからが指揮を執って行う巧みなクロスメディア展開にあると語り、「日野ワールドが出来上がっている。それぞれの分野での完成度が高く、『妖怪三国志』でも子ども向けゲームはこうして作るんだと、学びながら楽しく仕事ができました」と話した。一方、日野氏は歴史を『三國志』や『信長の野望』といったゲームソフトから学んだと言い、「僕の歴史の先生はシブサワさんではないかというくらい(笑)。それから大河ドラマも大好きになったのですが、『真田丸』のクレジットにシブサワさんのお名前があり本当に驚きました。ゲームクリエイターの仲間として誇らしかったです」と熱弁。トーク中にも互いに対する大きな尊敬が感じられる掛け合いを見せた。

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▲シブサワ・コウ氏

 そんなシブサワ氏、日野氏が手掛ける『妖怪三国志』には、コーエーテクモゲームス、レベルファイブ両社のこだわりが存分に詰め込まれている。「シミュレーションゲームがは考えて楽しむもので、これを子どもに提供するためにはいろいろな工夫が必要」と語るシブサワ氏は、「何と言っても日野さんのアイデアが秀逸。後半の仕上げの段階で日野さんの“半分ちゃぶ台返し”がありまして(笑)。“ああしたほうがいい”というひとつひとつが金言で、完成したものをプレイするとサクサク感がありテンポがよくわかりやすい。おもしろさをすぐに感じ取ることができるのは、日野さんの力が大きかった」と日野氏のアイデアを絶賛。日野氏も「マスターまであと少ししかないというところで無理難題を言ったのですが、すべて実現されたときは驚愕しました。チーム一丸となったパワーがすごい」と、コーエーテクモゲームスの制作チームに信頼を寄せていた。ちなみに制作チームは「全員“I LOVE 『妖怪ウォッチ』”」(シブサワ氏)とのことで、ゲーム内容からも『妖怪ウォッチ』愛を存分に感じることができるだろう。

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▲日野晃博氏

 そして日野氏のこだわりのひとつが「どの妖怪がどの武将になるか」。いずれも個性が強い妖怪と武将のマッチングは難しいと語りつつ、「コーエーテクモゲームスさんにアイデアを出していただき、じつに見事に妖怪の個性と武将の個性をマッチングしていただいた。『妖怪ウォッチ』を好きな方も『三國志』を好きな方も楽しめるので、ぜひ武将と妖怪の個性の絡み合いを楽しんで」とアピールした。

 ここで日野氏が「“楽しい!”が凝縮されている」と話すテレビCMが公開。いずれも『三國志』の名シーンを妖怪たちが『妖怪ウォッチ』流に表現する、コミカルなCMに仕上がっている。ちなみにシブサワ氏は「曹操(そう、そう)」がお気に入りで、大爆笑してしまったとのこと。

 続いてのコーナーはゲームプレゼンテーション。「いままでとは違う新しい『妖怪ウォッチ』をお楽しみください」と語る鯉沼氏が本作の特徴を解説した後、『妖怪ウォッチ』の大ファンだという博多大吉が登場し、発売前の『妖怪ウォッチ』をひと足早くプレイした。

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▲本作の主人公はケータくんではなく、おなじみの妖怪たち。“妖怪三国志”という本の中に吸い込まれてしまったジバニャンたちが、もとの世界に戻るため冒険をくり広げる。
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▲登場する武将妖怪は400体以上! コーエーテクモゲームスの『のぶニャがの野望』や『討鬼伝』からもコラボ妖怪が登場する。
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▲博多大吉

 初代『妖怪ウォッチ』から『妖怪ウォッチ2 本家/元祖/真打』、そして『妖怪ウォッチバスターズ』まですべてをプレイしているという大吉。トータル時間は500時間を超え、いまは『バズターズ』を遊んでいるということで、「まばたきするたびに鬼玉が見えて……とにかくいまは鬼玉がほしいんですよ、レベルが上がらないので」と、ファンならではの“あるある”(?)エピソードを語っていた。ちなみに『妖怪三国志』の第一印象は「“待ってくれ”と思いましたね。まだ『バスターズ』をやってるんだから、と。また忙しくなるなというのが本音です」と飄々と話し、集まった取材陣の笑いを誘っていた。

 そんな『妖怪ウォッチ』ファンの大吉だが、三国志は「“中国の話”くらいしかわからない。これを機に勉強させていただこうかと……」とのこと。これを受けた鯉沼氏が「『妖怪ウォッチ』をご存知の大吉さんであれば、スッと入っていけると思います」と語る通り、軽快なプレイで『妖怪三国志』を楽しんだ。

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▲デモプレイは、この日のために用意された特別シナリオで実施。強敵・黒鬼呂布とのバトルだ。
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▲バトルはマップを移動して敵の武将を倒すターン制。“おすすめ移動”とのオート機能も搭載されており、SLG初心者でも簡単にプレイすることができる。もちろん自分で操作することも可能で、「どこにどうやって味方を配置して、敵を攻撃するかもポイント」(鯉沼氏)とのこと。プレイに慣れてきたら、自分で戦略を立ててバトルを進めてみよう。

 “ひっさつわざ”やコンビ技を駆使して見事敵を倒した大吉は、「けっこうやり込めますね。ちびっこはもちろん、私のようなおじさんゲーマーにも優しい」「『妖怪ウォッチ』シリーズはけっこう忙しいですが、じっくり遊べるのはいままでにはないゲームシステム。あとはいつ見ても妖怪がカワイイ! 三国志にも興味が出てきましたとプレイの感想を語っていた。

 完成発表会の最後には、『妖怪ウォッチ』シリーズおなじみのアーティストであるキング・クリームソーダが、『妖怪三国志』テーマソングの「ブリンブリン大旋風」を披露。どこかエキゾチックなメロディーのもと、ラップで三国志を学ぶことができる楽曲に仕上がっている。メンバーのゲラッパーは『三國志』の大ファンとのことで、「“ブリンブリン”はヒップホップのスラング。武将たちのギラギラしたイメージと一致した」と語っていた。

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