思わず入れ込んでしまう魅力

 ドモー、気温の変化についていけず体調不良になっていませんか? 僕は花粉症と体調不良のコンボで日々地獄のような生活を送っている次第です。まぁ、そんなことは置いといて、触ってきましたよ『Battleborn(バトルボーン)』!! FPS+MOBAという異色のコンビネーションによるタイトルなわけですが、果たしてどうなんだろうか? と、以前から思っていたこともあり、今回のメディア向け体験会にはワクワクしていました。

 キャンペーンについてはライターの喫茶坂東さんが書き記していると思うので、僕はマルチプレイヤーに軸を据えて書かせていただこうかと思います。とはいっても、僕はMOBAをはじめRTSが苦手な部類なわけで、あくまでもFPSプレイヤーとしての視点で書くことになりますが。

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 さて、今回の体験会で触ることができたモードは侵入(Incursion)と呼ばれ、何やら世界初公開のモードとのこと。基本的なルールは至ってシンプルで、プレイヤーは5対5のふたつのチームに分かれ、敵陣にある“フォワード セントリー”と“ベースセントリー”という巨大な自走砲を破壊するのが目的だ。

 このセントリーの持つ火力は凶悪で、プレイヤーの攻撃ではシールドをあまり削ることができない。そこで重要となるのがNPCキャラクターのミニオンだ。このミニオンは、一定時間ごとに排出されるザコキャラなのだけれど、敵のセントリーが展開するシールドをガッツリと削る特性があり、プレイヤーは自軍のミニオンをいかにして敵陣へと送り込めるかが重要なポイントとなる。まぁ、プレイヤーはミニオンの護衛役みたいなもんですな。

『Battleborn(バトルボーン)』はプレイヤーの琴線を刺激する、FPSとしてもMOBAとしてもツボをしっかりと押さえた1作_02
『Battleborn(バトルボーン)』はプレイヤーの琴線を刺激する、FPSとしてもMOBAとしてもツボをしっかりと押さえた1作_03
『Battleborn(バトルボーン)』はプレイヤーの琴線を刺激する、FPSとしてもMOBAとしてもツボをしっかりと押さえた1作_04

 で、道中には黄金色に輝く浮遊石が多数配置されているのだけれど、これを攻撃するとその場に散らばり、拾い集めると使用できるお金へと変換される。このお金はマップ上にいくつかある中立状態のタレットやスーパーミニオンなどに使用することで、敵の侵入を防ぐ防衛タレットになったり、強化版のミニオンを排出することが可能だ。つまり、ただ戦うだけでなく、資金繰りも必要というタワーディフェンス要素も。

 そのほかにもマップ上では一定時間ごとに強力なチャンピオンキャラクターが出現。これを倒し、出現場所を選挙することでチャンピオンを味方につけて敵陣へ送り込める……といった感じで一般的な『リーグ・オブ・レジェンド』や『ヒーローズ・オブ・ザ・ストーム』といったMOBAをプレイしている人ならばすんなりと入り込める感じのルールだと思う。ただ、MOBAの基本的な流れがわからないと戸惑うかもしれないが。

 で、プレイヤーは最初に何をするかというと、振り分けられたチーム内でキャラクターを選択。使用できるキャラクターはバラエティー豊かで、壁役(タンク)だったり回復役(ヒーラー)、攻撃役(アタッカー)といった感じで、役割(ロール)が設定されている。

 MOBA系のタイトルではプレイヤーキャラクターに成長要素があり、敵を倒すことで経験値を獲得し、レベルアップすることでスキルを解除していくことになる。ただ、この経験値はミニオンを倒すだけだと雀の涙レベルでしか得られないのだけど、プレイヤーを倒した際にはガッツリと経験値を獲得できる。

 そのためには、ロールが変に偏らないようにチームを構成しなければならないため、ボイスチャットで他メディアの方々と相談の結果、僕は銃撃が可能なキャラクターを選択。

 僕が選択したオスカー・マイクというキャラクターはFPS慣れしているゲーマーならオススメできるロールで、銃撃やグレネードで敵を攻撃できるオールレンジ対応のシューター。

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 ということで、いざゲーム開始! と意気込んでみたものの、結論から言ってしまえば相手側のチームに蹂躙されてしまいました。

 もう、ゲーム中の出来事をどうこう書くことすらできないレベルでの負けかただったので、どう負けたかをツラツラと書くしかできないのだけど……、自省の意味も込めてまとめておく。

・ミニオンを守らずに敵陣へと突撃する
 前述したとおりミニオンがタレットやベースのシールドを削るので、守りながら進まなければならない。が、突撃して敵に数の暴力で倒されて経験値をプレゼントという、MOBA初心者がやってしまいがちなミスが頻繁に起きてしまった。

・シェード(お金)を使わない
 タレットの使用などに必要なシェードの存在を忘れてしまい、銃撃戦に夢中になってしまう。これが原因となって敵の進行を阻む防衛機能が働かず敵が素通り。

・チャンピオンを使われた
 両陣営の最深部付近にポップアップするチャンピオンを倒し、一定時間エリアを確保すると攻撃に加わるNPCのチャンピオン。この存在も忘れてしまっただけでなく、敵が自軍側のチャンピオンが出現するエリアに忍び込み、利用されてしまった。

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 もう、本当にボコボコにされてしまい何もできないまま“フォワードセントリー”を破壊され、“ベースセントリー”も流れで破壊されるという悲しい結果に。なんとかボイスチャットを活用して対策を練ろうとしていたのだが、どうにもうまく行かず煮えました。

 勝敗でイライラしたり喜んだりできるのって割と重要で、入れ込んでしまえるからこそ感情が上下するわけです。本作のマルチプレイヤーをプレイしたところそれがあり、プレイヤーの琴線を刺激するだけの何かがある。勝利した側のチームは凄く気持ちがよいんだろうなぁ。

 とまぁ、そんな感じで負けてしまったわけですが、FPSとしてもMOBAとしてもツボをしっかりと押さえている『Battleborn(バトルボーン)』。ただ撃ちあっているだけのFPSに飽いた人、チームワークを重視したゲームを遊びたいゲーマーには楽しめる作品なんじゃないでしょうか。負ければイライラするけどね!