全国大会10回目を飾る監督は?
2016年1月24日、東京・浅草橋ヒューリックホールにて、セガのアーケードサッカーゲーム『WORLD CLUB Champion Football』(以下、『WCCF』)の全国大会決勝、“WCCF CUP WINNER'S CUP The 10th”が開催された。ここではその模様をお届けする。
アーケードカードゲームの元祖として稼働開始から約15年、全国大会の開催も10回目となった『WCCF』。店舗予選大会ランキング→店舗予選→エリア予選大会という戦いを勝ち抜いた30名に、前大会チャンピオンと当日予選突破者1名を加えての計32名の監督(プレイヤー)による戦いがくり広げられた。
大会はまず4名1組で構成されたグループリーグ(8組)を行ない、グループの中で勝ち点が上位の2名、計16名が決勝トーナメントに進出するという、サッカーファンにとってはおなじみの形式。早々に2勝(勝ち点6)して勝ち抜けを決める監督もいれば、勝ち点4(1勝1分け)で3人が並び、得失点差で順位が決定するなど、現実のワールドカップでもそうそうはお目にかかれない白熱した展開も生まれた。
選手カードで目立っていたのは、現実のサッカーでも別格の存在であるクリスティアーノ・ロナウドとメッシ。このふたりに加えてベイルといった、鋭いドリブルと強いシュートを打てるFWたち。トップレベルの戦いではGKのセービング率や連携のとれたDF陣の守備力が非常に高く、上記のような決定力の高い選手は必須な模様。とくに、クリスティアーノ・ロナウドはほとんどの監督のチームに名を連ねていた。そうすると超強力な攻撃陣に対抗するため必然的にDF(センターバック)にもレアリティの高い選手カードが回ることになり、FWとDFにレアカードを割くというのがセオリーとなっていたようだ(一方で、中盤の選手構成は、監督の好みによってバラエティーがあった印象)。
決勝戦はベッケンバウアー&バレージという比較的珍しいセンターバックのコンビでロースコアの勝負をモノにしてきたYossy監督と、トップ下にラームを起用し、本大会通じて唯一のPK戦を経験して勝ち上がってきたユウヘイ監督の対決。両チームともに手堅い守備を見せ、後半なかばまで0-0で進んだ均衡を破ったのは「グループリーグではイマイチだった」という、Yossy監督チームのメッシ。Yossy監督のチームに限らず、全体的にクロスからの崩しが多かった今大会には珍しい、ドリブルでの単独突破から生まれたゴールが決め手となり、全国覇者の栄冠をYossy監督にもたらした。
“WCCF CUP WINNER'S CUP The 10th”優勝、Yossy監督インタビュー
――まずは優勝した率直な感想を聞かせてください。
Yossy こうなって(インタビューを受けて)もまだ実感はないですね。実感はいつになったらわくのだろうか? という感じです。
――今日の勝因は何だったのでしょうか?
Yossy 平常心でできたことですかね。周りの監督さんたちがすごく緊張しているな、というのを感じ取れて、自分は平常心でやれているなと思えたのが(よかった)。今日はグループリーグの第3戦、1-0で負けていたんですけど、そこでも「自分のチームは1-0からが強い」と思えて平常心でいられたのが大きかったです。いま(インタビュー)のほうが緊張しています(笑)。
――チームMVPを挙げるとしたら誰でしょうか?
Yossy ベッケンバウアーですね。よく動き、よく守り、よくパスを出す。(DFで使用率の高い)カンナバーロはよく動くんですけど行きすぎちゃうことがある、セルヒオ・ラモスは守りは堅いんですけどパスを出してくれない、というところがあったので。自分にはベッケンバウアーとバレージのセンターバックコンビが合ってたなと。攻撃はクリスティアーノ・ロナウドがいい働きをしてくれたのでまずはロナウドで攻めて、ダメだったらメッシという形でした。でも決勝トーナメントに入ってからはメッシのほうがいい動きかなと思って、そこで切り替えられる平常心が点数につながったというのがありました。
――PK戦が得意とのことでしたが、守りには自信があった?
Yossy 今日はPK戦までいった試合はなかったんですけど、エリア予選の1、2回戦はPK戦で勝ち上がってきましたし、PK用のキーパーもいますので(セルヒオ・ロメロ。スタメンGKはハンダノビッチ)。MFに本来はセンターバックのアルビオルを入れてでも守備を安定させて、他の監督さんたちにもまずは守ってそこからと考えていました。
――今日の大会に向けて練習はされましたか?
Yossy 私は埼玉のほうに住んでいるので、埼玉の有名監督さんたちと集まって練習したりしましたね。どこかのチームに所属(※『WCCF』のコアユーザーは店舗や地域ごとにチームを作っていることが多く、全国大会のようなイベントではおそろいのユニフォームを着て応援に駆けつけたりする)しているわけではないのですが、埼玉はじめ関東勢の方にはいろいろ教えてもらったりお世話になっている形だったので、それがこういう形になったのだと思います。
――現実のサッカーで好きな選手は?
Yossy ジダン選手ですね。私は08-09バージョンから『WCCF』を始めたのですが、ジダンは仲間の監督さんから貸してもらいました。それがきっかけでこのゲームを始めたといっても過言ではないので。
――新バージョンから『WCCF』をプレイする人も多いと思うのですが、そういった方々にメッセージがあればお願いします。
Yossy サッカーをあまり知らなくても、有名な選手のカードは引いて、それを使ってゴールを決めれば楽しいと感じられると思うので、一度プレイしてみてください。私も近々子どもが生まれて少し忙しくなるとは思うのですが、つぎのバージョンもしっかりプレイしますので、よろしくお願いします。
1月28日新バージョンスタート! 『WCCF2015-2016』に伝説のファンタジスタが登場!!
さらにイベントの最後では、まもなく稼働を開始する『WCCF』の新バージョン、『WCCF2015-2016』に稀代のファンタジスタ、ロベルト・バッジョのキャリアを辿るレアカード、HOLE(ヒストリーオブレジェンド)が排出されることが発表。『WCCF』の成り立ち(初期2作はセリエAのみが題材)、プレイヤーの年齢層的に、シリーズのファンにとっては“最高”のインパクトを誇るバッジョのカード化に会場は大いに沸き、イベントは終了した。
なお、HOLEロベルト・バッジョは、近日『WCCF』公式Facebookサイトにて改めて公開されるとのこと。公式FacebookサイトにはHOLE以外のカードも数多く公開されているので、気になる人はチェックしてほしい。