新クラス・レンジャーの先行体験会に潜入
『ICARUS ONLINE』は、ドラゴンやユニコーンなどさまざまなフェロー(乗りもの)とともに戦える新感覚のMMORPG。2015年4月28日のサービス開始以来、すでに5回のアップデートを実施しており、ハイペースで更新を行っている。
周知の方も多いと思うが、次期大型アップデート”不死の砂漠(仮称)”の公開よりも前に、新クラスのレンジャーが先行実装される。これに先立ち、WeMade Onlineは複数のメディアを大阪の本社に招待して、レンジャーのメディア向け体験会を開催。参加者たちに新クラスの持ち味や魅力を直接アピールしたのだ。ここではその模様をたっぷりお伝えしていく。
広報プロデューサー横山氏が語るレンジャーの強さ
試遊に移る前に、WeMade Online・広報プロデューサーの横山遼氏がレンジャーの概要を説明。スキルの解説から対人戦(PvP)での立ち回りかたまで、未公開の情報をつぎつぎと発表していった。ここでの内容は実際のプレイに役立つものばかりなので、横山氏が語った特徴を6つに分けて紹介しよう。
【特徴1】ソロでもパーティーでも活躍できる
レンジャーは、遠距離用の弓と近接用のガントレットの2種類の武器を持つ。遠近どちらでも高い火力を発揮できるため、とくにソロでの戦いに長けたクラスだ。またレベル3で修得できるスキル“間隔調整”(いわゆるバック転)が、アサシンのシャドウステップに似た効果を持っており強力。これを効果的に活用できれば、ダメージを受けずにモンスターを討伐することもできる。
一方で、範囲攻撃のバリエーションはやや少なめ。ウィザードのような多段ヒットの範囲技を持たないので、多数の敵を相手にすると苦戦を強いられることもある。
範囲技に乏しいと聞くと、いわゆるまとめ狩りが主流の現在のパーティ戦には不向きにも思える。だがレベルキャップが50まで解放されれば、味方の攻撃力増加やHP回復といった支援スキルも習得できるため、活躍の場は十分に残されている。
また、この後詳しく述べるが、レンジャーはPvPにおいてもアサシンに比肩する強いクラスになる模様。とはいえ横山氏によれば、「ウィザードとプリーストに対して有利に戦えるが、バーサーカーとガーディアンとは相性があまりよくないかもしれない」とのことだ。
【特徴2】弓を扱うクラスだが分類は魔法系
レンジャーはプリーストやウィザードと同じ魔法クラスに分類されるため、知能のステータスの高さに比例して攻撃力が上昇する。また装備のオプション補正値が、両手武器を使用するクラス(バーサーカーとウィザード)と同等の扱いになっているため、強い武具を身に着けやすいという特徴も持つ。
基礎ステータスに関しては、下表のとおりウィザードとプリーストの中間といった味付け。体力は比較的高めに設定されているため、それなりの打たれ強さも備えている。
レンジャーは弓とガントレットの2種類の武器を装備しているにも関わらず、ステータス1当たりのパラメータ上昇値は、両手武器で戦うウィザードと同じ。片手タイプの武器であるぶんだけ、ウィザードよりも火力が高いのだ。
【特徴3】専用の魔気ゲージを消費して攻撃
レンジャーは弓による攻撃を行う際、“魔気”という専用の力を消費する。減少した魔気は、ガントレット(近接)系スキルを当てることで回復できる。つまり、戦闘開始直後は魔気を利用して遠隔攻撃を仕掛け、これが減少してきたら近接攻撃に切り替えて回復に努めるといった立ち回りが必要になってくる。
ただしガントレット系スキルで魔気を回復した際に、微量ながらHPが目減りする。これをカバーするために、後述する特性やスタイルの選択が重要になるのだ。
この新クラスは弓による遠隔攻撃のほか、ガントレットを使用した近接攻撃もくり出せる。距離に応じた戦いかたができるので、中衛的なクラスと言えそう。
またレンジャーには以下のバフが常時付与されており、魔気の減少に伴ってその効果が弱まっていく。バフの効果の変遷は以下のとおり。
<魔気の残量が100%~46%>
キャストタイム-10%、魔法攻撃力+10%、移動速度+7%
↓
<魔気の残量が45%~16%>
キャストタイム-5%、魔法攻撃力+10%、移動速度+7%、魔気回復速度-1秒
↓
<魔気の残量が15%~0%>
HP+5%、魔法攻撃力+5%、移動速度+5%、魔気回復速度-2秒
【特徴4】2種類のスタイルを切り替えて戦う
弓攻撃型とガントレット型のふたつのスタイルを使い分けられる。“[ボウ]体制転換”と“[ガントレット]体制転換”というトグル系スキルを発動することで、双方を切り替え可能だ。
横山氏によれば、「“魔気で攻撃したいとき”と“魔気を回復したいとき”で、これらを使い分けるのがセオリー」とのこと。だが戦局によっては、それに反した使いかたをしたほうがより大きな効果が得られる場合もある模様。このためほかのクラスよりも、少しだけ高度な立ち回りが求められるのだ。
【特徴5】PvP時に効果が増大するスキルも
レンジャーは、PvPを視野に入れたスキルの編成がなされている。一部スキルにPvP専用の特殊効果が付与されているため、通常のPvEでは実現が難しい戦法も実現できる。
追加効果は特性(後述)を装着すると発生。特性の選択が、PvPにおけるレンジャーの腕の見せどころのひとつともいえる。
【特徴6】3パターンの特性が組み合わせられる
『ICARUS ONLINE』は、レベル上昇によって習得するスキルのほか、特性をセットすることでもキャラクターを強化できる。レンジャーには体力、知能、精神力がそれぞれ増加する3パターンの特性が用意されており、その組み合わせによって、プレイヤーの好みに応じてアレンジ可能だ。
記者がレンジャーを体験! “4秒間無敵”のバック転が超便利
広報プロデューサー横山氏が解説を終えた後、プレイ体験会がいよいよ開幕。実際にキャラクターを操作して、6つ目のクラスの強さを味わうこととなった。なお記者はMMORPGそのものの経験は豊富だが、『ICARUS ONLINE』はこの日が初挑戦。WeMade Onlineのスタッフの助言を得ながらプレイしたことを先に述べておく。
まずレンジャーで戦闘して最初に感じたのが、弓による攻撃の射程距離の長さ。画面奥にいる遠くの敵に対しても余裕を持って先制攻撃を仕掛けることができた。
攻撃を加えたモンスターが近づいてきたら、すかさずガントレットによる近接戦闘へ移行。パンチや回し蹴りなど数種類のスキルで応戦したところ、とても遠隔系クラスとは思えないほどの威力で敵を仕留められた。これ以降も距離に関係なく攻撃し続けられたため、初心者の記者でも快適にプレイできた。
すると、スタッフから「バック転が強いですよ」との助言が。
後退を2回入力するとキャラクターはバック転をくり出すのだが、なんと技が発動してから4秒間ほどの無敵時間が発生し、敵の攻撃をまったく受けなくなるのだ。
担当の方によると「ほとんどの物理攻撃を無効化できるだけでなく、一部の魔法も回避できます」とのこと。バック転で高速かつ安全に間合いを調整できるので、敵から攻撃される寸前で退避するというヒットアンドアウェイの妙味を、経験の浅い記者でもすぐに楽しめた。
加えて、このバック転は必ず自身の後背に跳び退くため、回避以外の用途でも活用できる。たとえば敵に背を向けて発動すれば急速接近が可能だし、モンスターに対して側面を向いてから使えば、サイドステップ技としても作用する。このため操作に慣れれば、間合いを自由自在に調節しながら遠隔/近接攻撃をくり出せるようになる。熟練スタッフによるデモンストレーションプレイでは、ほぼバック転のみでキャラクターの移動を行っているように見えた。
バック転の使い勝手のよさに感嘆していると、再度スタッフから「じつはまだ強くなります(笑)」との声が。レベル35以降に使用できるスキルブック“生まれつきの才能”を消費することで、バック転に攻撃判定を付与できるとのこと。実際にパワーアップ後の技を見せてもらうと、たしかに特殊なエフェクトが発生していた。
完全無欠にも思えるこの技の弱点をあえて聞くと、「PvPではバック転を“取られる”ことがあります」という返事。攻撃の発生タイミングに反撃型のスキルを合わせられると、なすすべがないと説明してくれた。
レンジャーという呼び名を聞くと遠隔攻撃に特化した戦闘スタイルを連想しがちだが、『ICARUS ONLINE』の新クラスはあらゆる戦況や局面に対応できる万能選手だった。加えて、状況に適した特性やスタイルを選択することで、さらにその持ち味を引き出せる味付けのようにも思えた。
気になる実装時期は「11月1日に秋葉原で開催されるオフラインイベントで発表できるかも」とのことなので、お楽しみに!