“ゲームを遊ぶ楽しさ”を再発見できる注目タイトルがついに発売!

 皆さんこんにちは、リプ斉トンと申します。今回は、ついに発売日を迎えた『ファイアーエムブレムif 白夜王国/暗夜王国』をプレイした感想をインプレッション記事にさせていただきました。私は週刊ファミ通誌面でも本作の記事を担当していまして、すでに『白夜王国』をクリアー済み。現在、『暗夜王国』を中盤までプレイしています。それを踏まえてこの記事を読んでいただければ幸いです。少し長くなるので、お時間がない方は、最後のまとめだけでも読んでいただければと!!

『ファイアーエムブレムif 白夜王国/暗夜王国』プレイインプレッション 白夜にする? 暗夜にする? 結婚相手は誰にする!?_01
『ファイアーエムブレムif 白夜王国/暗夜王国』プレイインプレッション 白夜にする? 暗夜にする? 結婚相手は誰にする!?_02
『ファイアーエムブレムif 白夜王国/暗夜王国』プレイインプレッション 白夜にする? 暗夜にする? 結婚相手は誰にする!?_03

 さて、まず本作の情報をあまり知らない方に向けたゲーム紹介から。本作は、ニンテンドー3DSで発売された人気シミュレーションRPG、『ファイアーエムブレム』(以下、『FE』)シリーズの最新作。基本的なゲームシステムやグラフィックは前作『覚醒』を踏襲していて、さまざまな要素の追加やリニューアルがなされています。
 本作の最大の特徴は、『白夜王国』と『暗夜王国』というふたつのパッケージが同時発売されるという点。パッケージごとに異なる物語が楽しめるほか、買わなかったほうのゲーム内容は、追加ダウンロード購入が行えます。

大ボリュームの『FE』が、2本同時発売したようなもの!

 さて、同時発売というと、ベースとなるゲーム内容は同じで、登場ユニットなどの細部が異なる。なかには「ゲームを100%楽しむにはソフトを2本買わないとダメ?」と誤解される方もいるかもしれませんが、その心配はまったく不要です! その理由を説明するまえに、ふたつのパッケージの異なる点を解説したいと思います。

【ふたつのパッケージで異なる点】

1 ストーリーの展開が異なる
2 登場する章(ステージ)がすべて異なる
3 ゲームのプレイスタイルが異なる
4 仲間になるユニットが異なる
5 入手できるアイテムが異なる

 まずは1と2について。本作は、物語に登場する白夜王国と暗夜王国というふたつの国に深く関わる主人公(自由に姿をカスタマイズできる“マイユニット”)を中心とした物語が展開します。物語の序盤に主人公は、白夜王国側につくか、暗夜王国側につくかという重大な選択を強いられることになります。この選択で白夜王国側を選んだ場合の物語が『白夜王国』となり、その逆が『暗夜王国』なのです。世界観や登場人物は同じですが、主人公の選択によって異なる歴史へと進んでいくという“if”の物語がそれぞれ体験できるというわけですね。
 物語の流れも大きく異なっており、メインの章で『白夜王国』と『暗夜王国』で同じマップはほとんどありません(一部、外伝の章などは除く)。

『ファイアーエムブレムif 白夜王国/暗夜王国』プレイインプレッション 白夜にする? 暗夜にする? 結婚相手は誰にする!?_04
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 3についてですが、物語の展開だけでなく、ゲームの遊びかたもシナリオによって大きく異なります。『白夜王国』では、前作『覚醒』のように“遭遇戦”がプレイできます。遭遇戦によって好きなだけ経験値が稼げるので、自分の納得のいくまでユニットの育成が楽しめるんです。対する『暗夜王国』では、遭遇戦が一切ありません。ゲーム終了時までに挑戦できる章の数が決まっているため、どのユニットを育てるかや、どのタイミングでどれだけお金を使うかというマネジメントが重要になってくるのです。すれちがい通信などでの“防衛戦”や“侵攻戦”はありますが、これらも『暗夜王国』でのプレイ中は経験値が入らないという徹底ぶり! シリーズ作をプレイした人は、『白夜王国』は『覚醒』で、『暗夜王国』は『暗黒竜と光の剣』のようなゲームの流れだと思っていただければわかりやすいかも?(あくまでイメージですが)

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 つぎに4について解説。一部、両方のシナリオで仲間になるユニットも数人いますが、仲間として操作できるユニットが大きく異なります。一方で仲間になるはずだったユニットはもう一方では敵として登場することも。どちらを選択しても辛い運命が主人公には待っているわけです。また、仲間の兵種もそれぞれの国の傾向があるので、天馬武者を使いたければ『白夜王国』、アーマーナイトが欲しければ『暗夜王国』という選びかたもアリですね。もっとも、捕虜にした敵兵を自軍にスカウトするシステムもあるので、必ずしも敵国側の兵種が使えないわけではありません。

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 また、白夜王国と暗夜王国は異なる文化を持つ国のため、所属する国によって入手できる武器や道具などが大きく異なります(5)。『暗夜王国』ではシリーズおなじみの“剣”が入手できますが、和のテイストあふれる『白夜王国』では、“刀”が剣の代わりに登場。槍に対して薙刀、斧に対して棍棒、さらに新武器の暗器と手裏剣など、登場する武器の種類も過去最大級です。

『ファイアーエムブレムif 白夜王国/暗夜王国』プレイインプレッション 白夜にする? 暗夜にする? 結婚相手は誰にする!?_09
『ファイアーエムブレムif 白夜王国/暗夜王国』プレイインプレッション 白夜にする? 暗夜にする? 結婚相手は誰にする!?_10

 ……という感じでしょうか。仲間になるユニットも挑戦する章もゲームの遊びかたも、まったく違うのがおわかりいただけるかと。ゲームのボリュームもそれぞれ従来作と同じくらいあります。1本のゲームを半分に割ったのではなく、“異なる『FE』が2本同時発売した”と考えるのがいちばんしっくりくる言いかただと、私は考えています。さらに、購入しなかったパッケージのほうのゲーム内容は、2000円[税込]でダウンロード購入できます。つまり、5076円+2000円=7076円で『FE』が2本分遊べてしまうといっても過言ではありません。「本作を100%楽しむにはソフトを2本買わないとダメ」なのではなく、「片方だけでも100%楽しめ、両方のシナリオを揃えれば、200%楽しめる」わけですね!!
 記事の前半は、ふたつのパッケージの解説に終始してしまいました。ですが、本作の2シナリオ制が発表されてから、「1本の内容が薄いのでは?」というインターネットでのファンの声が非常に大きかったんですよね。そのため、まずは導入部分で、そんなことは杞憂であることをまずお伝えしたかったんです。ゴメンネ!