国内・海外産、スマホからハイエンドまでバラエティー豊かなラインアップ
2015年6月16日～18日（現地時間）、アメリカ・ロサンゼルスで開催されている世界最大のゲーム見本市“E3（エレクトロニック・エンターテインメント・エキスポ）2015”。同イベントの初日にあたる16日午前、スクウェア・エニックスは“SQUARE ENIX E3 2015 CONFERENCE”を開催し、自社グループスタジオで開発中のさまざまなタイトルをお披露目した。ここでは、その珠玉の作品群を紹介しよう。
破壊の規模も大きく進化した『JUST CAUSE 3』
広大なオープンワールドを舞台に、さまざまな建造物が破壊して、状況をカオスにする爽快感が魅力の『JUST CAUSE』。最新作『3』では、グラップリングフックとパラシュートに加え、新たにウイングスーツが登場。空間移動もさらに快適に素早く移動できるようになっている。陸・海・空あわせて80以上の乗り物が登場。乗り物からはいつでも降りることができ、飛行機の翼の上を歩いたり、ミサイルをサーフィンのように乗りこなしたり（？）と、破天荒なアクションが楽しめる。新たな物理エンジンを開発し、破壊の規模が10倍に拡大。小さな破壊から大きな破壊へと連鎖する破壊も魅力となっている。
対応機種 ： PlayStation 4、Xbox One、Windows PC
発売日 ： 北米・欧州 2015 年 12 月 1 日（予定）
開 発 ： Avalanche Studios
※日本での発売は未定
豪華布陣で紡ぐ新たな『NieR』とは――
プロデューサーは齊藤陽介氏、ディレクターはヨコオタロウ氏、音楽は岡部啓一氏という前作の布陣に、今作はキャラクターデザインに吉田明彦氏、開発はプラチナゲームズが手掛けることが発表された『NieR』の新作。対応機種はプレイステーション4。カンファレンスでは、齊藤陽介プロデューサーが本プロジェクトの制作発表を行い、ティザー映像をお披露目。続いてディレクターのヨコオタロウ氏、そして開発を手掛けるプラチナゲームズの稲葉敦志氏が登壇した。ヨコオ氏は新作について、キャラクターデザインの吉田明彦氏、開発のプラチナゲームズという布陣に、クオリティーは「バッチリ大丈夫と考えていただければ」とコメント。また、「（豪華布陣に）自分はいなくていい気もしますが、そう言ってばかりだと齊藤（陽介）さんに怒られるので、そこそこ仕事はしようかと思います」とヨコオ節で抱負を述べた。一方の稲葉氏は、スクウェア・エニックスとのコラボが実現するとは夢にも思わなかった語り、スクウェア・エニックスからは、得意なアクションを活かして、『NieR』に新たな力を吹き込んでほしい、と依頼を受けたという。豪華スタッフで開発される新たな『NieR』。その完成が、いまから楽しみだ。
『HITMAN』新作はさまざまな任務がダウンロード形式で配信
今回の『HITMAN』最新作は、2015年12月8日からダウンロード形式で配信される新たな取り組みとしてスタートする。これにより、つねに拡張し続ける“ライブ”なワールドが展開されるという。たとえば、一定期間ごとに新たなロケーション、任務、ターゲットが提供され、ゲームが進化。また、プレイヤーのフィードバックを参考にすることで、快適に、そして新たなコンテンツが追加されていくとのこと。
エージェント47を主人公とする今回の物語では、ファッションの都パリや太陽が降り注ぐイタリアの海岸から、砂埃の舞うマケラシュの市場といった、世界中のさまざまなロケーションが舞台となる。
HITMAN
対応機種 ： PlayStation 4、Xbox One、Windows PC
発 売 日 ： 北米・欧州 2015 年 12 月 8 日（予定）
開 発 ： Io Interactive（スクウェア・エニックス・グループ）
※日本での発売は未定
ボロボロになるほどに美しい――『RISE OF THE TOMB RAIDER』
Xboxのプレスブリーフィングで最新映像が公開され、その映像美に驚愕させられた『RISE OF THE TOMB RAIDER』。本発表会では、ララ・クロフトのキャラクターモデルを使った技術デモが紹介。かなりリアルになったララさんは、ありきたりな表現だけれど、もう実写のよう。こちらについては、カンファレンスの映像で確認してほしい。
RISE OF THE TOMB RAIDER
対応機種 ： Xbox One、Xbox 360
発 売 日 ： 北米 2015 年 11 月 10 日（予定）
欧州 2015 年 11 月 13 日（予定）
日本 2015 年秋（予定）
開 発 ： Crystal Dynamics（スクウェア・エニックス・グループ）
※北米・欧州のパブリッシャーはMicrosoft Game Studios、日本国内のパブリッシャーは日本マイクロソフト株式会社
スマホやタブレットに特化したプレミアムなコンテンツとして生み出されたアプリ『ヒットマン GO』。その思想を受け継ぐ『LARA CROFT GO』。タッチ操作で快適にプレイできるように操作を極限まで簡略化。美しくパズル性の高いアプリになっているという。
LARA CROFT GO
対応機種 ： iOS、Android、Windows Phone 8
配 信 日 ： 未定
開 発 ： Square Enix Montreal（スクウェア・エニックス・グループ）
※日本での配信は未定
おもちゃの世界で冒険するかのようなワクワク感――『ワールド オブ ファイナルファンタジー』
これまでの『ファイナルファンタジー』とは、また毛色の異なる世界観を持った作品となる『ワールド オブ ファイナルファンタジー』。ディレクションを手掛けるのは、千葉広樹氏。『ファイナルファンタジー』はスクウェア・エニックスの歴史の中心に位置するタイトルで、これまでもさまざまな作品が生み出されてきた。だが千葉氏はその輝かしい歴史が、これまで『ファイナルファンタジー』をプレイしたことがない人を遠ざけているのでは、と懸念。より多くの人に『ファイナルファンタジー』を知ってほしい、と３つの企画を本作に盛り込むことに挑戦をしたという。
・老若男女すべての人が遊べる
・新しいビジュアル体験
・簡単だけど奥深い。誰もが遊べる新たなシステム
本作のバトルはタワーを組んで戦う、という独特なもの。ユニークな戦闘システムがどんなおもしろさにつながっているのか。発売は2016年。
WORLD OF FINAL FANTASY
対応機種 ： PlayStation 4、PlayStation Vita
発売日 ： 日本・北米・欧州 2016 年（予定）
開発 ： スクウェア・エニックス
野村哲也氏がディレクションを手掛ける『FFVII』フルリメイクと『KH』シリーズは海外メディアの人気も別格
お待ちかね、『キングダム ハーツIII』の最新情報は、同シリーズのエグゼクティブプロデューサー橋本真司氏により紹介された。
その前に、改めて橋本氏も携わっている『ファイナルファンタジーVII』フルリメイク作品の映像が紹介。映像は先日のPlayStationカンファレンスで公開されたものと同様だったが、ここでも来場者から歓声と拍手。ちなみに、今春発売予定とされていた、PC版『FFVII』をもとにした移植は、今冬発売に変更、iOS版のリリースも発表された。
（仮称）「FINAL FANTASY VII 」フルリメイク作品
対応機種 ： PlayStation 4
発 売 日 ： 未定
開 発 ： スクウェア・エニックス
こちらは、北米でも展開が決まった『キングダム ハーツ アンチェインドχ[キー]』。
KINGDOM HEARTS Unchained χ
対応機 種 ： iOS、Android
配信日 ：
北米 未定
日本 2015 年（予定）
開 発 ： スクウェア・エニックス
※欧州での配信は未定
『塔の上のラプンツェル』の制作者、Greg Coleman氏と、マスター・ゼアノート似のRoy Conli氏のビデオメッセージも。
『キングダム ハーツIII』のE3 2015トレーラーには、ソラのコスチュームの変化や『塔の上のラプンツェル』のワールド、キーブレードの変形のバリエーション、ティーカップやジェットコースター、バイキングシップなどの“アトラクションフロー”、新ハートレス（たんぽぽのようなかわいらしいハートレスも）、そして若かりしころのエラクゥスとゼアノートの勇姿！ まさに見どころ満載となっており、トレーラー終了後には大歓声があがっていた。
KINGDOM HEARTS III
対応機種 ： PlayStation 4、Xbox One
発 売 日 ： 未定
開 発 ： スクウェア・エニックス
『スターオーシャン5』はプレイ映像が公開
スクウェア・エニックスとトライエースがタッグを組んで制作している大作RPG『スターオーシャン5 Integrityand Faithlessness（インテグリティ アンド フェイスレスネス）』のパートでは、プロデューサー小林秀一氏が登壇。小林氏は本作について「シームレスがキーワード」とコメント。フィールドからバトル、イベントなどが基本的にシームレスで行われ、「海外でよく言われる“JRPGはムービーゲー”という印象を打破したい」と意気込んだ。また、本作のフレームレートは60fpsでの動作を目標に開発していることも明らかに。
対応機種 ： PlayStation 4（※日本のみ PlayStation 3、PlayStation 4）
発 売 日 ：
北米・欧州は2016年（予定）
日本は今冬（予定）
開発：トライエース
近未来を舞台にしたサイバーパンクアクション『Deus Ex: Mankind Divided』が本格始動
タイトルラインアップ紹介のトリを飾ったのは近未来を舞台にしたサイバーパンクアクションゲーム『Deus Ex: Mankind Divided』。最新映像が公開され、発売は2016年上旬に決定！
DEUS EX: MANKIND DIVIDED
対応機 種 ： PlayStation 4、Xbox One、Windows PC
発 売 日 ： 北米・欧州 Early 2016（予定）
開 発 ： Eidos-Montréal（スクウェア・エニックス・グループ）
※日本での発売は未定
新スタジオ“Tokyo RPG Factory”を立ち上げて開発する完全新規RPGが発表
本カンファレンスの最後に登壇したのがスクウェア・エニックスの松田洋祐社長。「One More」と、松田社長みずから発表したのが、RPGを専門に制作する新たなスタジオ“Tokyo RPG Factory”を立ち上げ、続編でもリメイクでもない完全新作のRPG“Project SETSUNA”を開発しているとのこと。カンファレンスでは、美しくもどこか切ないイメージボードが公開。スクウェア・エニックスがスタジオを新設してまで立ち上げる新規RPGがどんな作品になるのか。期待せずにはいられない。
最後に、この日、登壇したスクウェア・エニックスグループのクリエイター陣が勢揃い。ヨコオ氏の異質感（笑）。
