新スペシャリストも2名発表!

 本日よりアメリカのカリフォルニア州ロサンゼルスで始まった、世界最大級のゲームショーE3(エレクトロニック・エンターテインメント・エキスポ)。その開幕に先駆けて、米大手パブリッシャーActivisionのミリタリーFPSシリーズ最新作『Call of Duty: Black Ops 3』のマルチプレイ体験イベントが現地の6月15日夜に行われた。

 本作のマルチプレイについておさらいしておくと、作品自体がシリーズの前作『Call of Duty: Advanced Warfare』よりさらに未来の設定ということもあって、ウォールラン(壁走り)やスラストジャンプ(スラスターを噴射しての多段ジャンプ)など高機動なアクションてんこ盛り。さらに必殺技的な専用武器(またはアビリティ)を使える“スペシャリスト”と呼ばれるキャラクターを使用して対戦することになる。

 詳しくは世界初公開時に一度お伝えしているのでそちらも参照してもらうとして、今回のE3デモではスペシャリスト1名の専用アビリティが変更になっているほか、2名の新スペシャリストが追加されていた。 

Reaper 専用武器:Scythe 専用アビリティ:Psychosis(Glitchから変更)

 まず、戦闘ロボReaperのスペシャルアビリティ“Glitch”が“Psychosis”に変更。発動すると幻影のデコイ(囮)を複数体発生させて突撃させるというもので、障害物を超えて攻める際などに使用する。敵が釣られてデコイを撃てばこっちのもの。逆を突いたり、スライディングで飛び込んで倒したり、グレネードなどを投げ込んでさらに撹乱したり、いろんな詰め方ができる。

Prophet 専用武器:Tempest 専用アビリティ:Glitch(以前はReaperの技)

 そしてそのGlitch(自分を数秒前の場所に巻き戻す技)自体はなくなったわけではなく、新キャラProphetのスペシャルアビリティへと変更。一方でProphetはTempestという特殊な銃をスペシャルウェポンとして持つ。チャージすると高圧電流を放ち、敵を死亡させるのだが、やられた死体の近くを別の敵が通ると、そちらにも電流が飛びかかる。プレイヤーが固まって攻めたり守っているシチュエーションでは、気がつくと全員ビリビリヤラれてたなんてことも。

Nomad 専用武器:Hive 専用アビリティ:Rejack

 もうひとりの新キャラはNomad。スペシャルウェポンはHive。地面などに撃ち込んでおくトラップ型の武器で、その場所を敵が通ると小型の蜂型ロボットが飛び出て襲う。相手を待ち構えるような場面では特に効果的だろう。
 スペシャルアビリティはRejack。煙幕を張りつつその場で復活するという、シンプルでわかりやすい性能を持つ。(連発できるものではないとはいえ)初心者にしてみれば唯一の「やられてから出せる技」でもある。

見た目はぶっ飛んでいるが、やればわかる内容

 さて、基本的な感想についてはすでに一度書いている通り、(過去にも近未来テーマはあったとはいえ)『Call of Duty』としていきなりコレを見せられるととっぴな内容に見えるかもしれないが、実際遊んでみるとこれはこれで超ハイテンションな方向にまとまっていて、高機動かつプレイヤーが取れるアクションの選択肢が多いのは個人的には好み。

 これが初見の海外メディアなどもいたので反応を見ていたのだが、やはりリアクションは万国共通なのか、ウォールランやスペシャリストの技が紹介されると「これ『Titanfall』か?」とか「おれこれ『Destiny』で見た」とか半分笑いつつ、プレイが始まると「うむ」と納得する感じなのが面白い。
 いや本当、Advanced Warfareよりさらにアクション寄りなのだが、実際遊んでみれば、やってやられてやり返しての戦闘のループに「やっぱりCall of Dutyだな」と気付かされるのだ。人間にたとえるなら、全身改造のサイボーグになって以前の面影はほとんどないけど、話してみるとやっぱり仕草でわかる、みたいな……(余計な近未来たとえ)。

 しかも、ただ選択肢が無駄に増えたわけじゃなく、マップの設計上でもウォールランや水泳などの新アクションを使わないと通れないルートが設けてあって、メリット/デメリット(成功すれば一気に回り込めるが、待ちプレイされると辛いとか)がちゃんと用意されているので、使いがいがある。

 本作はE3でプレイアブルデモを一般公開するのだが、実はそういったことをするのは今回がシリーズ初(これまで関係者限定の非公開デモなどはあったが)。海外ではβテストなども予定されているのだが、恐らく「えー、こんなんCoDじゃないじゃん」とか言われるのは織り込み済みで「びっくりするのはわかる。でも触ってみてくれ!」とばかりに展開するのだろう。日本でも早く発売が決定して、そういった機会が設けられるといいと思うのだが……。

※ファミ通.com特設サイト“E3 2015 記事まとめ”はこちら