世界規模で300万ドル

 ポーランドのワルシャワで2015年4月25日、26日に開催された『World of Tanks』の世界大会“The Grand Finals 2015”にて、Wargaming.netは今後のオフィシャルリーグの方針およびサポートする項目を発表した。

 現在『World of Tanks』では、地域ごとにブロンズリーグ、シルバーリーグ、ゴールドリーグの3種のリーグが実施されていて、定期的に実施される入れ替え戦で上のグレードのリーグに所属できるようなっている。

 登竜門となるブロンズリーグは、ラダーシステムとe-Sportsモードに馴れ、優秀な仲間を見つけることがおもな活動内容。その上位のシルバーリーグでは、コミュニティーを活発化させるとともに地域を越えたトップチームとの交流を促進させ、チームを支えてくれるパートナー企業を見つけることが目標になる。

 そして、今回発表されたサポートは、最高峰のゴールドリーグを対象としている。なんと、ゴールドリーグの各チームにサラリー(給与)が支払われるというのだ。その予算規模は、各地域で75万ドル、世界規模で300万ドルを見込んでいるとのこと。このサラリーは、少しでも同作のプロゲーマーの生活を安定させようと導入されるもの。よって、ゴールドリーグのプレイヤーは、このサラリーに加えて大会の賞金やスポンサーとの契約料を受け取ることも可能なのだ。

『World of Tanks』プレイで給料がもらえる! Wargaming.netが今後のオフィシャルリーグでサポートする項目を発表_01
▲それぞれの上位のリーグには、最短で半年ほどで駆け上がれる仕組みになっている。

 これは、e-Sportsに注力するWargaming.netならではの大胆な施策だ。これまでも公式リーグで活躍したチームにはゴールド(購入可能なゲーム内ポイント)などをサポートしていたが、ここまではっきりとキャッシュが、しかも賞金ではなく給与として贈られるとなると、プレイヤーのモチベーションが向上・持続することは間違いない。

 詳細の発表は実際にリーグが開始するころになるのとこと。まずは、膨大なプレイ時間を捧げるオンラインゲームのプレイヤーが永遠に内包している「このゲームを続けても人生のムダになってしまうのでは?」という不安を取り除こうとしている、Wargaming.netの画期的な試みに拍手を送りたい。

『World of Tanks』プレイで給料がもらえる! Wargaming.netが今後のオフィシャルリーグでサポートする項目を発表_02
▲Wargaming.netが掲げるつぎなる目標が“Free to Win”。“Pay to Win(課金プレイヤーが優遇されすぎるゲームを揶揄するフレーズ)”を真っ向から否定する姿がかっこいい!