日本時間の2月4日から9日にかけてマルチプレイのオープンβテストが行われる、エレクトロニック・アーツの新作FPS『バトルフィールド ハードライン』。ひと足先にサンフランシスコで行われたメディア体験会に参加してきたので、その模様をリードマルチプレイデザイナーのThaddeus “Thad” Sasser氏へのインタビューとともにお伝えしよう。
 なお本作、βテストを行うのは2回目。前回のテストの模様についてはFPSライターのBRZRKによるリポートを掲載しているので、基本をおさらいしたい人はそちらも参照されたし(ただし後述するようにルールなどは変更がある)。

βでプレイ可能な3モードの特徴

 今回のβでは、「Heist」(ハイスト)、「Hotwire」(ホットワイヤー)、そしてBFシリーズおなじみの「Conquest」(コンクエスト)の3モードがプレイ可能。それぞれのルール概要は以下。

Heist プレイ人数:32人(旧世代機は24人) マップ:Bank Job
 前回のβにも出てきたモードだが、フィードバックによりルールが変更されている。今回は銀行が舞台のマップBank Jobでプレイ可能で、犯罪者側は金庫室を破り、バッグを回収。マップ内にあるドロップポイント(引き渡し場所)まで持って行き、ヘリコプターが来るまで確保し続けると現金化が可能になる。バッグをすべて現金化すると犯罪者の勝ち。逆にそれを阻止し続け、犯罪者側の復活チケットをゼロにすると警察側の勝ち。なお警察側の復活チケットは無限。

プレイしての感想&TIPS: 新ルールによって、ドロップポイントに到達後、少し待つ必要が出てきた。ポイントにタッチダウンすればオーケーというわけではないので、奪取後の流れも変わる。Bank Jobの場合、マップがそんなに広くない一方で立体的なので、ドロップポイントに突入する前段階として、制圧するために周囲のビルの屋上をめぐる攻防が先に始まったりする。展開によって使いたい武器やガジェットが変わってくるので、いろいろ用意しておきたいモード。

『バトルフィールド ハードライン』オープンβテスト先行プレイリポート&マルチプレイ担当へのインタビューで“最速のBF”に迫る!_01
▲犯罪者側はとにかく盗み出せ!

Hotwire プレイ人数:32人(旧世代機は24人) マップ: Downtown、Dust Bowl
 移動型コンクエストとも呼べるモード。AからEまでの5台の車両が指定され、これを一定速度以上で走らせて確保し続けることで相手のチケットが減少していく。指定された車両が破壊された場合は新たに別の車両が目標として指定される。ロサンゼルス中心街をイメージしたDowntownと、麻薬組織が潜む郊外の小さな砂漠の町が舞台のDust Bowlでプレイ可能。

プレイしての感想&TIPS: 正直あんまりうまく行かなかったモード。インタビューパートでも触れているが、ビークル(乗り物)メインなので、単独では新たな対象ビークルが出た瞬間に盗む以外はあんまり出来ることがない。ビークル、そのカウンターである対車両用武器、さらに警護・制圧用のヘリなど、複合する要素をチームでうまくコントロールすることで、はじめて深みが出てくるのだろう。
 Thad氏いわく、占拠対象でもそうじゃなくても、とにかく仲間のビークルにリスポーンしてハコ乗りで護衛(または目標車両を攻撃)するのが基本とのこと。あと個人的にはヘリにガッチリ狙われるとビークルでの逃走も辛くなってくるので、制空権の取り合いもそれなりに大事そうな感じ。

『バトルフィールド ハードライン』オープンβテスト先行プレイリポート&マルチプレイ担当へのインタビューで“最速のBF”に迫る!_02
▲ポイントが入るのは特定のクルマだが、直接ポイントにはならないものの、ヘリを使った制空権の奪取も重要。

Conquest プレイ人数:64人(旧世代機は24人) マップ:Dust Bowl
 シリーズをやったことがある人なら恐らく説明不要だろう、『バトルフィールド』の象徴的モード。広めのマップ内にあるAからEまでの5箇所の戦術的拠点を占拠し、相手チームより多くの拠点を確保し続けることで相手のチケットが減っていく。相手のチケットをなくし、ゼロにしたチームが勝利。

プレイしての感想&TIPS: いつも通りのコンクエスト! でも戦車で突破する代わりにセダンで急行するといった感じに、ビークルの内容が普段と変わっているのがポイント。今までもバギーやバイクに乗ったりしてたけど、今回はああいうスピード感がデフォルト。ゲーム全体のスピード感が上がっていて、ハードラインらしいコンクエストになっている。


 またフィードバックにより前回のβから以下のような調整が入っている。

・Survivalist(自分の蘇生が可能だったアイテム)は、前回のβでは撃たれた際に使うものだったが、フィードバックによりロードキル(轢死)や爆発物でやられた場合の自己蘇生が可能なアイテムに変更。
・メカニックにビークルのスペシャリストというだけでなく“ガジェット使い”の性格を持たせた。リペアツール以外にも、グレネードランチャー、Sabotage(車両などにトラップとして仕掛けられる爆発物)、防弾プレート(胸への狙撃を耐える)、サテライトフォン(リスポーンポイント設置)などが所持可能で、メイン武器であるSMGのショートレンジの攻撃力もアップ。
・エンフォーサーがバトルライフルを所持可能に。リコイルが厳しく高度なスキルが必要。
・オーディオを強化し、足音やドアの開閉音などの音を聞いての戦いが進化。
・UIを改善し、復活場所に選べる分隊メンバーや乗り物が見つかりやすく。またヘッドショット時にクロスヘアーが赤くなることで、大きなダメージを与えたのがわかる。
・武器とアタッチメントを整理。アタッチメントの価格を変更したほか、選択しやすいようにカテゴリーを一部削った。さらに武器について、警察側と犯罪者側の武器をある程度分けて、例えばAKは犯罪者用、M16は警察用。ただし武器をマスターしていくことで、警察でもAKを持ったり、犯罪者がM16を使えるようにもなる(1000キルとかそういうレベルなので時間はかかる)。
・スペクテイター(観戦者)モードを追加。モードをオンにすればフルメンバーでの戦いでも観戦者が入れる。

 そのほか今回のβではプレイできないが、製品版ではTeam Death Match(チームデスマッチ。とにかく相手チームより倒せばいいモード)、Blood Money(ブラッドマネー。マップ内のポイントから現金を自軍拠点に運ぶ)、そして競技性の高い5対5でリスポーンなしのCrosshair(クロスヘアー。警察側は4人+ピストルのみの証言者でプレイし、証言者の脱出を目指す。犯罪者側は阻止が目的)とRescue(レスキュー。警察側は人質の奪還、犯罪者側は阻止が目的)といったモードが予定されている。

『バトルフィールド ハードライン』オープンβテスト先行プレイリポート&マルチプレイ担当へのインタビューで“最速のBF”に迫る!_04
『バトルフィールド ハードライン』オープンβテスト先行プレイリポート&マルチプレイ担当へのインタビューで“最速のBF”に迫る!_03
▲シングルプレイではマイアミ市警の巡査ニック・メンドーサを主人公に、犯罪組織との戦いが描かれる。刑事ドラマを意識しており、エピソード終わりに次回予告があったり、再開時に「前回までのハードライン」的な振り返り映像もあるとのこと。