12年の刻を経て甦った恐怖に挑む

 本作は、2002年にリリースされた『バイオハザード』のHDリマスター版。グラフィックやサウンドの質が向上し、現代のプレイ環境に合わせてインターフェイスも最適化されている。今回は、記事担当ライターのプレイインプレッションをお届けしよう。併せて、本作のプロデューサー・平林良章氏のコメントも掲載。

今回は前半をプレイ!

 皆さんこんにちは! ライターのジャイアント黒田です。私は食もゲームも雑食ですが、チキンハートなので怖いものは苦手。初代『バイオハザード』は、中学1年のときに遊んだものの、あまりに怖くてクリアーできなかったのを覚えています。なお、リメイク版のときは、友だちが遊ぶのを横で眺めていただけなので、『1』をプレイするのは約17年ぶり。正直、最後までプレイできるか不安ですが、HDリマスター版で苦手を克服したい。今回は携行できるアイテムの数が多く、強力なグレネードランチャーが使えるジルで本作にチャレンジ! ゾンビやケルベロスに絶叫しつつもプレイした模様をお届けします。

『バイオハザード HDリマスター』プレイインプレッション前編_02
『バイオハザード HDリマスター』プレイインプレッション前編_01
『バイオハザード HDリマスター』プレイインプレッション前編_03

 『1』をプレイした、多くのユーザーがトラウマになったであろう、“振り向きゾンビ”の登場シーン。本作では、精細になったグラフィックで恐怖感も倍増。画面いっぱいに表示されるゾンビの顔はインパクト抜群でした。ビビリのクセに真夜中の静かな編集部でプレイしたことを、開始10分で後悔しました……。

『バイオハザード HDリマスター』プレイインプレッション前編_04

 ジル編では、振り向きゾンビはイベントで倒すので、頭部が印象的なおじさんのゾンビが始めての相手。当時は方向キーの上で前進、下で後退、左右で方向転換という独特の操作に戸惑い、ゾンビにも苦戦する始末だったけど、本作ではアナログスティックを使った直感的なアレンジ操作が実装されているので、スムーズに立ち回ることができた。『1』をプレイするのが初めての人も、すんなり遊べると思います。オリジナルの操作に切り換えたり、方向キーを使えば従来の操作方法でもプレイ可能なので、往年のファンの方も楽しめるかと。

『バイオハザード HDリマスター』プレイインプレッション前編_05

 本作は、原作と同じ4:3の画面比率での表示はもちろん、16:9のワイド画面での表示に対応。美しくも恐ろしい洋館での探索は、臨場感もアップ! カットシーンやCGムービーもワイド画面に対応しており、さらにゲームを盛り上げてくれます。

『バイオハザード HDリマスター』プレイインプレッション前編_06

 ジルでプレイすると、S.T.A.R.S.のアルファチームに所属する、バリー・バートンが登場し、ジルをサポートしてくれます。17年前に1作目をプレイしたとき、バリーには何度も助けられた私は彼の大ファン。HDリマスター化されたグラフィックで、バリーと再会できて感無量ですね。とくに、ジルのピンチに颯爽と駆けつけてくれるイベントシーンがお気に入り。

『バイオハザード HDリマスター』プレイインプレッション前編_07

 音声のサンプリングレートをアップし、リマスタリングしているのも本作の魅力。もちろん、5.1chでの出力に対応しているので、ジルがピアノで『月光』を弾く名場面も、高音質のサウンドで堪能できます。

『バイオハザード HDリマスター』プレイインプレッション前編_08

 巨大な蛇のクリーチャー“ヨーン”。コイツの登場シーンもHDリマスター版になって迫力が特盛マシマシになっています。ジルの目の前で口をパカッと開いたときには、コントローラを落としそうになりました。正直に言うと本当に落とした。

『バイオハザード HDリマスター』プレイインプレッション前編_09
『バイオハザード HDリマスター』プレイインプレッション前編_10

 地下の墓地で待ち受ける、謎のクリーチャーとの戦闘。このクリーチャーは初代『1』にはいなかったので、今回いちばん驚いた! 最初はふつうのゾンビかな? と油断していたら、とにかく強い。そして怖い! なんとか生き残れたけど、手が汗でグッショリですよ……。そんなこんなで、どうにか中盤まで到達できました。怖さは原作よりも増していますが、アレンジ操作のおかげで、ヘタレな私でもリベンジできるかも……? ちなみに、週刊ファミ通2014年11月6日発売号では、この続きを掲載しています!

プロデューサー平林良章氏のコメント

 HDリマスター版は、原作の持ち味を変えないで、現代のプレイ環境にフィットさせることに注力しました。全体的な雰囲気の再現はもちろんですが、アレンジ版の操作を選んでも原作の持つ“間”を壊さないように、細心の調整を行っています。

BSAAのコスチュームを収録!

 本作では、オリジナルコスチュームのほかに、『バイオハザード5 』に登場した対バイオテロ部隊“BSAA”のコスチュームでプレイ可能。経験を積み、たくましく成長した姿を堪能できる。いつもとは違った雰囲気でプレイできるので、自分の好みで選んでみよう。

『バイオハザード HDリマスター』プレイインプレッション前編_11
『バイオハザード HDリマスター』プレイインプレッション前編_12

バイオハザード HDリマスター
メーカー カプコン
対応機種 PS3プレイステーション3 / PS4プレイステーション4 / X360Xbox 360 / XOneXbox One / PCWindows
発売日 PS3版、Xbox 360版:11月27日発売予定、PS4版、Xbox One版、PC版:2015年初頭発売予定
価格 パッケージ販売はPS3版のみ、PS3版は3990円[税抜](4309円[税込])、PS3版、Xbox 360版のダウンロード版は各3694円[税抜](各3990円[税込])、PS4版、Xbox One版、PC版のダウンロード版は価格未定、PS3版の『バイオハザード HDリマスター コレクターズパッケージ』は4990円[税抜](5389円[税込])、PS3版の『バイオハザード HDリマスター LIMITED EDITION』は11111円[税抜](12000円[税込])
ジャンル アクション・アドベンチャー / サバイバルホラー
備考 エグゼクティブプロデューサー:小林裕幸、プロデューサー:北林達也、平林良章