『ドラゴンエイジ』シリーズ最新作を実際にプレイしてみた

 エレクトロニック・アーツ本社にて、2014年11月27日に発売が予定されているプレイステーション4/プレイステーション3/Xbox One/Xbox 360/PC用ソフト『ドラゴンエイジ:インクイジション』のメディア体験会が催された。『ドラゴンエイジ:インクイジション』は、ファンタジー世界を舞台に重厚な物語が展開するRPG『ドラゴンエイジ』シリーズの第3作。壮大な歴史を背景にした世界観や、人間関係の変化が影響するシナリオ、自由度の高いバトルシステムなど、シリーズの伝統を守りつつ、新たな試みも盛り込まれた作品になっている

『ドラゴンエイジ:インクイジション』メディア体験会リポート キャラクタークリエイションから序盤の冒険を体験_01
『ドラゴンエイジ:インクイジション』メディア体験会リポート キャラクタークリエイションから序盤の冒険を体験_02
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種族にクナリ族が加わったキャラクタークリエイション

 まずはプレイヤーの分身となる主人公キャラクターを作成。種族や性別、クラス(職業)、外見を決め、オリジナルキャラクターを誕生させる。これまでのシリーズ作品では、種族を人間、エルフ、ドワーフの3種類から選んだが、『ドラゴンエイジ:インクイジション』では、新たにクナリ族も選べるようになった。クナリ族は、『ドラゴンエイジ』シリーズの世界ではおなじみの、頭に角の生えた巨人族。前2作(『ドラゴンエイジ: オリジンズ』、『ドラゴンエイジ II』)では仲間やNPCとして登場したが、主人公として選べるようになったのは今作が初めてだ。せっかくなので、今回はクナリ族の女性で主人公キャラクターを作成した。

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 主人公のクラスは、素早い動きが特徴のローグ、物理攻撃や防御を得意とする戦士、魔法を得意とする魔道士の3種類から選べる。同じクラスでも、得意とするアビリティによってさらに細かく分かれており、たとえば戦士であれば、両手持ち武器で攻撃に特化したタイプや、片手武器と盾で防御面を重視したタイプが選べる。クナリ族は、物理ダメージが10%軽減される固有の能力を持っているので、パーティーの最前線で武器を振るう戦士にした。

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 キャラクターの外見は、目・鼻・口の形や色はもちろん、傷の有無やタトゥーまで、パーツごとにこまかく設定できる。ユニークだと思ったのは、耳や鼻などの微妙な造形を調整する項目。他のゲームでは一般的にはスライダーを動かして形を調整する方式が多いが、『ドラゴンエイジ:インクイジション』ではカーソルを上下左右に動かしてパーツの形を変える。まるで粘土細工を仕上げているかのよう感覚が新鮮だった。

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モンスターを産み出す謎の“裂け目”を封じる旅へ

 主人公キャラクターを作成したら、いよいよ冒険の旅へ。なぜか囚われの身となった主人公はテンプル騎士によって連れ出され、モンスターをつぎつぎに産み出す空間上の謎の裂け目(“フェイドの裂け目”)を調査しに行く。序盤の戦いはチュートリアルを兼ねた腕ならしといったところ。残念ながら画面写真は載せられなかったが、早くも巨大ボスと対峙するシーンも見られた。序盤のストーリーで判明したのは、主人公がなぜかフェイドの裂け目を封じる能力を持っていること。他の者にはない特殊な力を手にしたがため、主人公は“審問会(インクイジション)”を率いて世界中に現れたフェイドの裂け目を封じることになる。

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 クエストをクリアーしたり、あるいはキャンプが設営できる地点を発見して拠点を築いたりすることで、審問会は勢力をじょじょに拡大。世界に対する影響力を持つことで、ストーリーがさらに大きな動きを見せる。体験会の限られたプレイ時間では、直接確かめられなかったが、主人公がストーリーの要所で下した決断によって、展開がさまざまに変化するとのことだ。

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バトルに“戦術モード”が登場

 バトルシステムは、従来のシリーズ作品と同様、プレイヤーがパーティーの中のひとりを直接操作し、残る3人はAIが操作するアクション形式が基本。AIの設定は、優先するターゲットや体力回復の頻度などをこまかく決められる。状況に応じて操作キャラクターを切り替え、直接操作することも可能だ。

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 従来のアクションバトルに加え、本作ではコマンド入力方式の“戦術モード”も新たに登場した。敵に遭遇して通常のアクションバトルが始まったあと、対応するボタンを入力すると戦術モードへ移行。すると時間が止まるので、操作キャラクターの行動を入力してからバトルを進行させる。文字どおり、戦術をじっくりと練って戦いを進められるため、アクションが苦手なプレイヤーでも思いどおりに戦えるわけだ。開発スタッフによると、簡単に倒せるザコ敵はアクションバトルでサクサクと倒し、手ごわい敵と対峙したときは戦術モードで緻密に戦うのがおすすめとのこと。

 そして体験会の終盤、開発スタッフに薦められるまま、ある地点に向かったところ、巨大なドラゴンがいきなり目の前に出現! 武器を構えてあたふたとしているうちにファイヤーブレスの洗礼を浴び、つぎの瞬間、地面に黒焦げの死体が数体、転がっていた……。「なにかのクエストのボス?」と思いきや、ドラゴンはエリアを徘徊する敵の一種とのこと。パーティーを一瞬にして消し炭にする巨大ドラゴンまでもが、ザコ敵のようにいきなり攻撃してくるとは……このゲーム、恐るべし。

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底なしの魅力を秘めたシリーズ最新作

 会話中に選んだ選択肢によって仲間やNPCの好感度が変化したり、単純に善と悪で割り切れない決断を迫られたりと、『ドラゴンエイジ』シリーズならではの持ち味は本作においても健在だ。ストーリーに沿って進めるメインクエストや、人々のさまざまな依頼に応えるサイドクエストは前2作を越えるボリューム。さらに、ランドスケープを発見したり、“欠片”などの収集アイテムを集めるやり込み要素も見られた。じっくりと腰を据えて大作に向かい合いたいプレイヤーには、うってつけのタイトルになりそうだ。

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