多数対多数の戦闘が作り出す“戦場感”がハンパじゃない!

 2014年9月18日から21日まで、千葉県の幕張メッセで開催されている東京ゲームショウ 2014。コーエーテクモゲームスのアクションゲーム『ブレイドストーム 百年戦争&ナイトメア』のプレイリポートをお届けします。

 『ブレイドストーム 百年戦争&ナイトメア』のもとになった『ブレイドストーム 百年戦争』は、2007年にプレイステーション3とXbox 360で発売。英仏百年戦争を題材にした作品で、プレイヤーは傭兵として、ジャンヌ・ダルクを始めとする英傑たちとともに各地の戦場で戦い、功績を積んでいきます。今回の『ブレイドストーム 百年戦争&ナイトメア』は、ゲームシステムなどに改良が加えられているほか、新たなゲームモードであるナイトメア編を追加。このモードでは、ドラゴンやゴブリンといったモンスターが登場するファンタジー世界で、生き残るために戦うこととなります。『ブレイドストーム 百年戦争&ナイトメア』の対応ハードはプレイステーション4、プレイステーション3、Xbox Oneの3種類となっており、今回の試遊では、プレイステーション4版とXbox One版が用意されていました。

 始めにお伝えしておきたいのは、『ブレイドストーム』は『無双』シリーズと一見似ているようで、じつはまったく異なるタイトルだということです。まず、『ブレイドストーム』の主人公は、『無双』シリーズの武将たちとは違い、それほどスーパーな人間ではありません。よって、敵陣に単身斬り込んでいくのではなく、剣や騎馬、弓といった武器を使う部隊を率いて戦います。
 また、『無双』シリーズのように、□ボタンや△ボタンを組み合わせてコンボをくり出す、といったゲームではありません。スキルの発動などはボタンひとつで済むため、操作はとても簡単です。難しい操作技術が要求されず、部隊どうしの相性や戦況の確認などが重要になるので、アクションゲームでありながら、ウォーシミュレーションゲーム的な要素を多分に含んでいると言えるでしょう。

新時代の部隊アクションを体験せよ! 『ブレイドストーム 百年戦争&ナイトメア』プレイリポート【TGS 2014】_01
新時代の部隊アクションを体験せよ! 『ブレイドストーム 百年戦争&ナイトメア』プレイリポート【TGS 2014】_02

 敵部隊への攻撃は、R1ボタン(PS4版の操作。以下、操作方法はPS4版に準拠)で行います。R1ボタンを押しっぱなしにしているあいだ、味方部隊が敵を攻撃してくれる仕組みです。また、兵種ごとに用意された部隊アクションもあり、こちらは□ボタンや△ボタン、×ボタンで発動。部隊アクションは連続で使うことはできず、一度発動すると、再発動までにしばらく時間がかかります。R1ボタンを押しつつ、要所で部隊アクションを使っていくというのが、基本的な立ち回りになるわけです。

 味方部隊に近づくと、味方の部隊と合体して”軍団”を形成することが可能になります。軍団は本作からの新要素で、プレイヤーは、軍団を構成する部隊の中のひとつを操作し、その部隊にほかの部隊が付き従ってくることになります(操作する部隊は切り換え可能)。最大4部隊による軍団の兵力は200人にもなり、軍団どうしがぶつかり合う様子は圧巻のひと言。そこには、本作でしか見られない光景が広がります。何百人ものキャラクターが同時に動くというハード的に負荷がかかる状態でありながら、極めてスムーズに動作しているのは、さすが新世代機のマシンパワーと言えるでしょう。

 軍団化には、いくつかのメリットがあります。ひとつは、騎馬兵とほかの兵科を同時に使えること。『ブレイドストーム』の戦場は広大で、制限時間内に多くの戦闘をこなそうとすると、どうにか移動時間を短縮する必要があります。そこで、初代『ブレイドストーム』では移動スピードが速い騎馬兵を活用するプレイヤーが多かったのですが、「やり込もうとすると騎馬兵が必須になり、ほかの兵科が使えない点を改善してほしい」という声も挙がっていました。そこで登場するのが軍団です。騎馬兵を含んだ軍団を編成し、移動時は騎馬兵で移動しつつ、戦闘時は部隊を切り換えて戦うことで、戦闘を有利に進められるのです。
 軍団になると、“総攻撃”を仕掛けることができます。これがふたつ目のメリットです。総攻撃は必殺技のようなもので、発動するとド派手な演出とともに味方が動き回り、敵を一掃できます。たくさんの敵をなぎ倒せるのは本当に爽快! わかりやすい必殺技ってステキですよね。

新時代の部隊アクションを体験せよ! 『ブレイドストーム 百年戦争&ナイトメア』プレイリポート【TGS 2014】_03
新時代の部隊アクションを体験せよ! 『ブレイドストーム 百年戦争&ナイトメア』プレイリポート【TGS 2014】_04

 最後に、新世代機のマシンパワーを感じさせる描写に注目。初代『ブレイドストーム』では、キャラクターの表示体数が多い場合、突然画面内に敵が出現したように見える”ポップアップ”という現象が起こることがありました。しかし、僕がプレイしたプレイステーション4版ではポップアップは見られず、むしろかなり遠くの敵までハッキリと表示されていたのです。このスゴさ、ぜひ東京ゲームショウの会場で体験してみてください。