性格付けも豊富にできるようになりました
2014年8月13日（水）～17日（日）の5日間、ドイツ・ケルンのケルンメッセにてヨーロッパ最大のゲームイベントgamescom 2014が開催。ナンバリングタイトルとしては5年ぶりとなる『The Sims 4』は、エレクトロニック・アーツが今年力を入れる1作。ここでは、ゼネラルマネージャーのレイチェル・フランクリン氏に、同作の魅力を聞いてみた。
――5年ぶりの新作ということで、期するところも大きいのでは？
レイチェル はい。何はともあれ、『The Sims』のフランチャイズを長く継続できていることは光栄です。1作目が発売されてから15年になるんです。『4』を開発するにあたっては、原点に戻りたいと思っていました。シムを作ってコントロールすることが、『The Sims』のゴールですが、本作では、シムのパーソナル（人格）を、しっかりと表現できるようにしています。
――より現実に近くなるということですね？
レイチェル そうです。性格がしっかり反映されるので、何かあったときにその性格ならではのしっかりとした反応が期待できる。それによって、いろいろな可能性が広がるし、選択肢も増えるというわけです。
――人によっては、自分の分身を作ったり、人によっては自分の理想像を実現したりと……いろいろなことができるわけですね。
レイチェル プレイヤーによって、プレイスタイルはものすごく違います。自分の家族を作る人もいるでしょうし、ふだんの自分ではないような、たとえば“青い人間”を作ることもできる。いずれにせよ、どんなシムを作るにしても、プレイヤーがシムに親近感を抱いてくれることが大事です。本当に『The Sims』のプレイスタイルは幅広くて、たとえばシムには一切触れずに、家だけを建てる人もいるんですよ。
――ちなみに、性格付けはどのような形で？
レイチェル シムに長期的な目標を設定しているんです。たとえば、「ボディービルダーになりたい」とか。それに対してボーナスのように特性がついてくるんです。“脂肪が消化しやすい”とか“太りにくい”とか。プレイヤーは、それを選んでいく感じですね。“創造力に長けている”とか、“アウトドアが好き”とか、あるいは“意地悪”とか、いろいろあります。
――性格付けの種類はどれくらいあるのですか？
レイチェル たくさん！ シムが進化すると種類が増えたりもします。とにかくいっぱいあるんですよ。
――前作から5年も空いたので、入れたい要素もたくさんあるみたいですね。
レイチェル はい。いままで最大のコンテンツなので、とにかく時間がかかりました。本作は、200人以上スタッフで開発しました。
――改めてになりますが、『The Sims 4』の魅力を教えてください。
レイチェル いい質問ですね（笑）。ずばり、“ライフ”を遊ぶ。世界の中に人々を作ってコントロールする。そして、彼らのおもしろいストーリーを語る。これに尽きます。
――これだけ大きなタイトルになると、ゲーム以外の展開も期待できそうですね。
レイチェル 開発を終えたばかりで疲れているので、まだそこまで考えが回りません（笑）。いずれ、何かしたいとは思っています。アイデアはいろいろとありますよ。
――ちなみに、コンソール化の予定はありますか？
レイチェル ユーザーの皆さんがどう思うか次第ですね。ご要望があれば……といったところです。これから『The Sims』がどこに向かうかは、ユーザーの皆さん次第です。
――いずれにせよ、『The Sims 4』の世界は、まだまだこれからが本番といったところですね。
レイチェル はい！ 私たちは日本のゲームファンを愛しています。どんなシムを作ってもらえるか、非常に楽しみにしています。
――やっぱり『The Sims』が好まれる国とかはあるのですか？
レイチェル ヨーロッパでもドイツとフランスはとくに人気が高いです。あとは、もちろんアメリカ。まあ、世界中かな（笑）。どんな人でも人生を持っていますから。だから、『The Sims 4』はどんな方にでも気に入っていただけると思います。ああ、ひとつぜひともお伝えしておきたいことがありました。本作では多様性を重視していて、骨格から始めて細部に至るまでカスタマイズ可能になっているのですが、その際あらゆる人種に対応できるようにしているんです。誰もが疎外感を抱かないように……。その点については、自信を持っています。だから、本作は世界中の皆さんに楽しんでほしいと思っています。
［2014年8月18日午後5時30分修正］
一部タイトルに間違いがあり修正しました。お詫びして、訂正します。
（取材・文 編集部/F）
