リーダーシップが重要なカギを握る

 2014年8月13日(水)~17日(日)の5日間、ドイツ・ケルンのケルンメッセにてヨーロッパ最大のゲームイベントgamescom 2014が開催。ここでは、エレクトロニック・アーツから2014年10月9日に発売予定の骨太RPG『ドラゴンエイジ:インクイジション』の開発を手掛けるバイオウェアのプロデューサー、キャメロン・リー氏へのショートインタビューの模様をお届けしよう。

『ドラゴンエイジ:インクイジション』開発者ショートインタビュー 「この世界の真実を掴んでほしい」【gamescom 2014】_01

――『ドラゴンエイジ:インクイジション』の魅力を教えてください。
キャメロン ひと言では語り尽くせないよ(笑)。とにかく奥深いRPGなんだ。大きなオープンワールドにするためには、感情に密着するストーリーも必要だし。プレイヤーはリーダーとなって、壮大なストーリーを追いかけていくことになる。ここまでリーダーにこだわったRPGはないんじゃないかなあ。

――なぜそこまでリーダーであるということに注力を?
キャメロン 本作は『ドラゴンエイジ』シリーズの3作目になるんだけど、この世界は混沌としていて、国々は戦闘をしている。メイジとテンプラーが争いをくり広げているんだ。誰かが強いリーダーシップを持って、真実を掴まないといけない。という意味では、リーダーというのは、物語の要請でもあるね。オープンワールドを探索する際に、どういう戦略を組むか……など、リーダーシップはゲームプレイにも大きな影響を及ぼすよ。リーダーが指示して橋を作ることで、物語が新しい局面に突入する……ということもある。

『ドラゴンエイジ:インクイジション』開発者ショートインタビュー 「この世界の真実を掴んでほしい」【gamescom 2014】_02
『ドラゴンエイジ:インクイジション』開発者ショートインタビュー 「この世界の真実を掴んでほしい」【gamescom 2014】_03

――バイオウェアはストーリー作りに定評がありますが、その秘訣を教えてください。
キャメロン 正直わからないなあ(笑)。ひとつ言えることは、リッチで奥深いワールドを作ること。それに対してプレイヤーが、どうか変わっていきたがるかを考える。ライターチームは、そこからストーリーをどういうふうに展開していくかを決めるんだ。

――ということは、最初に世界観設定がありき?
キャメロン そうだね。そこからストーリーが生まれる。世界観はライターが考えるんだよ。どんな文化でどんな慣習があるか……などをね。で、「この地域では、このストーリーを語りたいね」などとディスカッションを重ねるんだ。『ドラゴンエイジ:インクイジョン』では、ライターは全部で10人くらいいるよ。ゲームの根幹をなす部分でもあるから、シナリオ作りには時間をかけた。『ドラゴンエイジ:インクイジション』は開発に4年かけているけど、プログラムなどと並行作業で、3年はシナリオ作りに費やしているね。

――最後に、『ドラゴンエイジ:インクイジション』を待ちわびている、日本のゲームファンにひと言お願いします。
キャメロン いろいろな好みをもったゲームファンに喜んでもらうのはたいへだけど、本作ではそれが実現できたのではないかと思っています。もちろん、日本のゲームファンにも楽しんでいただけるようなものに仕上がっているんだ。本作は、とにかく自由度の高さを目標としていて、決断もアクションもプレイヤーの選択によって変わる。ぜひとも、世界の脅威を止めるリーダーの気分を味わってみてほしい。そして、あなたの手で、真実を掴んでほしい。

『ドラゴンエイジ:インクイジション』開発者ショートインタビュー 「この世界の真実を掴んでほしい」【gamescom 2014】_04
『ドラゴンエイジ:インクイジション』開発者ショートインタビュー 「この世界の真実を掴んでほしい」【gamescom 2014】_05

(取材・文 編集部/F)