声優冥利に尽きる『レゴ ムービー』の収録
ワーナー エンターテイメント ジャパンより、2014年11月6日発売予定のプレイステーション4、プレイステーション3、Wii U、ニンテンドー3DS用ソフト『レゴ ムービー ザ・ゲーム』。今回のインタビューは、おしごと大王とバットマンなどを演じる山寺宏一さん。公式サイトでは、“七色の声を持つ男”と称されている山寺さんに、本作の魅力を聞いた。
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――映画『レゴ ムービー』を担当することになったときの感想を聞かせてください。
山寺 「おはスタ」でレゴのコーナーがあって、情報を伝えたり、紹介する側だったので、すごく身近だったんですよ。レゴはいろいろなことができるし、どんどん進化していてスゴイなと思っていました。『レゴ ムービー』を見て、さらに無限の可能性を感じました。レゴには決まったものを作る楽しさと、自分の発想で好きに楽しんでいいんだ、というふたつがありますよね。
――「好きに楽しんでいい」というのは、演じるうえでの意識にありましたか？
山寺 『レゴ ムービー』は、すでに海外の役者さんが演じられている吹き替え作品ですから、その世界観を壊さないように演じようと思いました。なるべく、オリジナルの雰囲気を踏襲して、でもまったく同じにはならないので、自分なりにその役を演じようとするのは、いつもの映画と同じです。
――今回、8人で50キャラクターを演じるのが話題です。演じ分けの苦労は？
山寺 自分の演じるキャラクターがいっしょの画面に出てくることもありました（笑）。メインのキャラクターはおしごと大王とバットマンでしたが、両極端の違うキャラクターだったので、その切り換えは問題なかったですね。でも、セリフがひと言、ふた言しかない、同じようなキャラクターもいて、それは「どういうふうに演じようかな」と考えました。
――オリジナル版は、海外の有名な俳優が声をあてられていますが、意識しましたか？
山寺 （おしごと大王役の）ウィル・フェレルは、何度かやらせていただいたことがあって、すごく好きな俳優なのですが、とらえどころがないというか、作品によって全然違うんですよ。それに今回は声だけですから、「どんなふうに演じたのだろう？」と考えましたのですが、表情がわからないんですよね、レゴだから（笑）。だから逆にメリハリをつけようと気をつけました。
――とくに印象的な役は？
山寺 やはりバットマンはおもしろかったですね。「バットマンはこんなのでいいのか？」みたいな感じで（笑）。いままでのバットマンの世界観からは考えられないような、でもそこがおもしろかったです。おしごと大王は難しい役でしたが、やりがいもありました。ブチ切れるキャラクターは、演じていて気持ちがいいんですよ。
――収録は別々だったのですか？
山寺 そうなんですよ。ひとりずつのセリフの量が多かったので、別々でした。でもキャストを聞いて、いつもいっしょにやっている先輩や仲間たちだったので……。
――羽佐間道夫さんには負けられないぞ、と（笑）。
山寺 いやいや（笑）。羽佐間さんがこんなにたくさんやっていらっしゃるのだから、自分はいくらでもやらせていただきますよ、と。
――ほかの方の演技を聞いていかがでしたか？
山寺 いやぁ、楽しかったですね。安心感や「やっぱり羽佐間さんはスゴイな」と思ったり、「沢城みゆきちゃんは全然違う役をこういうふうに切り換えて演じたのか」とかね。みんな楽しんで演じていたと思いますよ。声優はいろいろな役を演じられるというのが醍醐味ですからね。今回、“一座”のように8人でやると聞いて、「なんていい企画だ」と思いました。オリジナル版は違うんですよね。別に、モーガン・フリーマンがいろいろな役を演じているわけじゃないんです。日本ならではのやりかたで、うれしかったです。声優冥利に尽きますね。
――ゲームに興味を持っている方々へメッセージをお願いします。
山寺 『レゴ ムービー』をご覧になった方は、このおもしろさに当然気づいていると思います。さらにファミ通を読んでいるなら、このゲームが楽しいことが想像できると思います。レゴですから、どう考えてもゲームにしたら楽しそうな内容だったでしょ？（笑） 問題はまだ『レゴ ムービー』を見ていない人ですね。そういう人には「あなたは人生損していますよ」と言いたいですね。ビックリするくらいおもしろくて、それに最後は泣けるといういい作品です。『レゴ ムービー』を見たら、おのずとゲームもやりたくなると思います。ゲーム版にも、新たに相当たくさんのセリフを入れていますから、楽しみにしていてください。
