体験版の配信がいよいよ開始!

 いよいよ2014年8月7日に発売日が迫るPS Vita・プレイステーション3用ソフト『ロストディメンション』。プレイインプレッション2回目となる今回は、7月31日より配信中の体験版の楽しみどころをフリーライターの大瀬子ヤエがお届けする。

第一階層をほぼ丸ごと収録した充実の内容!

 体験版というと、チュートリアルも兼ねたゲームの序盤を数ステージ楽しむだけ……というイメージを持たれている人も多いことだろう。しかし、本作の体験版に触れてみて驚いたのは、プロローグ部に留まらない“充実のボリューム”構成になっているということ。第一階層“崩壊した市街”のメインクエストすべて、サブクエストの一部、そしてひとり目のイレイズ(仲間の消去)対象を決める“ジャッジ”のシーンが丸ごと楽しめるのだ。
 この仕様から、シミュレーションRPGと人狼要素の融合をあらゆる人に体験してほしいという配慮(またの名を大サービス?)を強く感じた。本作最大のエッセンスとなる“裏切り者”推理のスリル、裏切り者がいることでさらに湧くキャラクターへの感情移入といった部分……つまり、“新たなシミュレーションRPG体験への誘い”は、この体験版が応えてくれる。本連載を読んで興味を持ってくれた人はぜひ、ダウンロードをしてみずからの手で“本作の深さ”を味わってほしい。

『ロストディメンション』プレイインプレッション第2回――体験版は序盤が丸ごと楽しめる充実の内容!_01
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▲最初の階層、第一階層がほぼ丸々楽しめる豪華な体験版だ。

製品版にはない“遊びやすさ”も!

 まずは、改めて体験版でできることをここで列挙しよう。
・メインクエスト×4ステージ分
 (第一階層“崩壊した市街”全ステージ、第二階層“原初の記憶”の1ステージ)
・サブクエスト×1ステージ分
・拠点での行動
 (仲間との会話イベントや武器の購入、カスタマイズ、ヴィジョンなど)
・第一階層のジャッジ

 ほかに、製品版にはない“遊びやすさ”を加味した要素もある。そのひとつに、序盤から各キャラクターの特殊能力“ギフト”が豊富に使えることが挙げられる。本来ではある程度ステージをこなして“GIFTEXP”(ギフトに関する経験値のようなもの)を獲得しないと所持できないギフトだが、その中でも初歩的なものがすでにキャラクターに備わっている。前回の動画とともに紹介した、ギフトを織りまぜたシミュレーションRPGとしての“戦略的な戦い”も最初から楽しめるという次第だ。

体験版をさっそくプレイ!

 ここからはゲームの進行に沿って体験版の内容を動画で紹介しよう。ゲームはいきなり最初のステージから始まる。主人公のショウをはじめとした特殊部隊S.E.A.L.E.D.のメンバーは、首謀者のジ・エンドによってピラーに突入した時点で記憶を操作されており「なぜここにいるのか?」、「だれといるのか?」ということすら覚えていない状態からゲームが始まるのだ。6人のメンバーで強制的にステージが始まるが、チュートリアルを兼ねているので、主人公と同様に頭をまっさらにしてまずは楽しんでほしい。
 クリアー後は、拠点のシーンへと移る。ここで物語が本格的に始動することになるのだ。この場面でプレイヤーがすべきことは、ほかの10人との会話を通じてメンバーの“人となり”を知ること。すべてのメンバーからは短い会話文のセンテンスに、強烈な個性を感じるはずだ。この最初の出会いを起点に、この先はメンバーどうしの“人狼”探しの心理ゲームが始まると思うと重要なシーンであることがおわかりいただけるだろう。

序盤の行動

 以降は、GATEのメニューからステージに挑んでクリアー。そして拠点に戻って再びメンバーとの会話をこなして新たな出現したステージに挑戦という流れになる。ステージでの行動を決めるときは、シミュレーションRPGに不慣れな人にはいささか覚えるまでに時間が掛かるかもしれないが、けっして難度が高いものではない。クリアー済みのステージは再挑戦できるのでここで経験値を稼いだり、“GENERATE”のメニューから強力な装備品を購入すれば、困難なステージもきっと光明は見えてくる。
 以下では一例としてメインクエエストのひとつ“疑心暗鬼”での戦いを動画で紹介しよう。前回紹介した連携攻撃“アシストアタック”、背面からの攻撃“バックアタック“や行動権を仲間に譲るリファーなどを使いこなせば、2~3ターンでのステージクリアーも可能なのだ。

メインクエスト“疑心暗鬼”攻略

 そして、メインミッションの3つ目となる“強敵”は、この第一階層のクライマックスとなる。巨大なボス敵が出現するので、ここまでで培った戦闘技術のすべてを駆使した戦いが求められる。

出撃するほど絞られる裏切り者候補

 さて、この体験版では、本作のもうひとつの核となる裏切り者探しも製品版と同様に体験できる。先ほど述べた物語の始動部では、ジ・エンドから「メンバーの中に裏切り者がひとりいる」旨が語られている。プレイヤーはその人物をさまざまな術で推測・特定をしていく作業をしていかなくてはならないのだが、そこでまず頼りにするのは、拠点の“VISION”メニューから選択できる“ヴィジョン履歴”という項目だ。これまでに出撃したパーティーの編成と、そのパーティーのメンバーからショウが察知した「不審な声」を出した者の数がわかる。この「不審な声」を出す者は裏切り者を含めた3人と決まっている。このことから過去の履歴を辿ると、おおよその“裏切り者”の推測ができるのだ。
 また、判断に悩んだときには“ディープヴィジョン”が便利だ。相手の心の深層に探ることで本当に裏切り者なのかがすぐさま判別できるのだ。もし、ここで裏切り者の特定ができれば以降は悩むことは一切ない。しかし、使用回数は限られているので本当の“切り札”として使わなくてはならない。
  そして、じつはその先こそが大事なことになることなのだが、裏切り者が特定できたからといっても安心はできないのだ。イレイズの対象となるのは、メンバー全員による投票で決められる。“VISION”メニューのもうひとつの機能“投票予測”を使うと、誰に投票が集まるかを知ることができるのだが、ここでもし裏切り者でない者が上位にいたとしたら、無実の者がイレイズされてしまうことになる。そうならないように投票を誘導する“工作活動”をしなくてはならないのだ。この一連の流れを動画で紹介しよう。

裏切り者探しの例

上層階に向かうほど高まるスリルと戦略性……続きは本編で!

 ジャッジの儀式を終えた後は、第二階層へ続く階段が出現。第二階層も1ステージだけプレイできるが、戦略性とキャラクターの使いこなしをいままで以上に強いられる構成と難度になっている。またこの第二階層では、先ほどのジャッジでイレイズしたメンバーが遺した“ギフトの結晶”ともいえる「フェイタルマテリア」を任意の仲間に装備して戦うことができる。これによって仲間の使えるギフトが変化し、戦術の組み立てまでもがプレイするたびに変化するという寸法だ。この先、上層階に向かうごとにメンバーの消去と新たな裏切り者の出現が訪れる。この後戻りできない恐怖こそが、本作の本当のアツさともいえる。続きはぜひ製品版で楽しんでほしい!

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(文 ライター/大瀬子ヤエ)