共通点は”後ろ向き”なところ
コーエーテクモゲームスより2014年に発売予定のPSP用ソフト『金色のコルダ3 AnotherSky feat.天音学園』は、2014年1月に発売された『金色のコルダ3 AnotherSky feat.神南』、2014年3月に発売された『金色のコルダ3 AnotherSky feat.至誠館』に続く、『金色のコルダ3 AnotherSky』シリーズの最新作。このシリーズは、2010年2月に発売されたPSP/プレイステーション2用ソフト『金色のコルダ3』と同じ夏を舞台に、“主人公がもしほかの学校に転入していたら”という“if”のストーリーを描いていることが特徴だ。
今回は、その『金色のコルダ3 AnotherSky feat.天音学園』で攻略可能となるキャラクター、七海宗介役の増田ゆきさんにインタビューを行ったので、その様子をお届けしよう。
――まず、アフレコを終えての感想をお聞かせください。
増田ゆきさん（以下、増田） 「長いデートが終わったなあ」っていう感じですね。ここ2ヵ月くらいは毎週毎週デートを重ね、「私は何をやっているんだろう」ってなっていて（笑）、その状況でおもしろくなっちゃうくらい甘い台詞をたくさんささやかせていただきました。収録は長かったような気もするんですが、今日で終わってしまうと思うと、寂しい気もしましたね。「もっと行っていないデートの場所、いっぱいあるんじゃないの？」って、欲が出てきました（笑）。なにはともあれ、とても楽しい時間をすごすことができましたね。
――ご自身が演じられている、七海宗介の魅力を教えてください。
増田 泣き顔でしょうか。登場シーンから泣いていますから（笑）。「男子が泣くってどうよ？」って女子的な目線では思うのですが、とてもきれいな泣き顔なので、みなさん許してくださるのかなあと。そこを頼りないって言う女子ももちろんいるでしょうし、「あらかわいい、守ってあげたい」って思ってくださるお姉様的な女子もいっぱいいらっしゃるのかなあと。コロッと騙されてくれるとありがたいですね（笑）。
――今回もけっこうピュアなところがあるのですね。
増田 めちゃめちゃピュアです！『金色のコルダ3』の中ではいちばんピュアなキャラクターだと思います。たまらんですよ（笑）。
――そんなピュアな七海と、ご自身との共通点は何かありますか。
増田 ものすごく後ろ向きなところが似ています。けっこう、小～さなことでも、ものすごくウジウジするタイプなので。七海の「俺なんかぜんぜんダメです」って台詞を言いながら、「私もダメなんだよね～」って思いながら演じていました（笑）。また、私が演じていた初代『金色のコルダ』の天羽ちゃんは、カラッとしていて前向きな明るいキャラでしたが、それと比べると、やっぱり私は七海タイプですね。
――演じている中でスムーズに感情移入ができたということですね。
増田 小日向先輩にほめられると、「ウフフ」ってテンションがMAXにあがっちゃうっていう単純なところも似ています（笑）。
――『金色のコルダ3』と、今回の『金色のコルダ3 Another Sky feat.天音学園』で演じたときとで、七海というキャラクターに何か新しい発見はありましたか。
増田 じつは、『3』では「七海は天音学園にいていいのかなあ」って思うくらいにフラットなキャラクターに感じていたんですが、今回の『feat.天音学園』では、「あ、やっぱり七海は天音学園だな」「七海は天音学園に入って正解だったな」って思えるようなシナリオになっていました。個性が強い先輩たちの仲間にグッと入れたようで、うれしかったですね。そこを楽しんでもらえたらなって思っています。
――新たな七海の一面を見ることができる内容になっているのですね。
増田 意外と男らしいシーンも、ちょっと増えたのかなっていう感じでしょうか。
――今回の『金色のコルダ3 Another Sky feat.天音学園』での学園生活を送る中で、以前と変わったと思うところはありますか。
増田 いままで“小日向さん”って呼んでいたのが、“小日向先輩”ってなっていたので、そこでも距離がグッと近づいたと感じました。ほかにも、今回は同じ天音学園の生徒と会話をするシーンがたくさんありました。「部長ってこういうこと考えているんだ」とか、「天宮さんって相変わらずだな」とか、氷渡先輩はかわいいエピソードがいろいろあったりと、本当にキャラクターが近くにいる感じがしましたね。
――役を演じていて難しかったところはありますか。
増田 お弁当のシーンですかね。「あーん」って言うのはすごく恥ずかしかったです（笑）。こういうことをやるのは生まれてはじめてだったので、恥ずかしい自分と戦うのが大変でした。
――役を演じていて、ノリノリだったシーンはありますか。
増田 七海の妄想シーンですね。妄想シーンの七海はけっこう勇ましいんですよ。七海の思う“かっこういい七海”なので、そこはけっこうポイントかもしれませんね。
――さきほどもお話があったように、今回は“ランチドルチェ”という、お弁当をキャラクターといっしょに食べることができるシステムがありますが、増田さんは、お弁当にまつわるエピソードは何かありますか。
増田 高校のとき、お弁当のふたを開けると、一面が鶏そぼろになっていて、隅のほうに“たくあん”がちょこっと2枚だけ乗っていたってことがありました（笑）。母が朝に時間がない中でテンパりながら作ったらしくて、後で「ごめん」って謝ってくれました。でも、高校の3年間は母親が毎日お弁当を作ってくれたので、ありがたかったなあって思いますね。
――うれしかったお弁当のメニューは何かありますか。
増田 何でもうれしいです。でも、やっぱり定番の唐揚げですかね。男子といっしょです（笑）。「唐揚げキター！」ってなりますよね。また、海苔もはずせないですよね。蓋にペロンっとくっついちゃっていることもありますが、あるとうれしいです。
――今回の『金色のコルダ3 Another Sky feat.天音学園』は、“主人公がもしほかの学校に転入していたら”という“if”のストーリーを描いておりますが、増田さん自身が転入できるとしたら、どこの学園に行ってみたいですか？
増田 普通の高校生がいいので、星奏学院がいいかなあ。天音学園はいるだけでドキドキしちゃうので（笑）。でも、学園祭は至誠館とかちょっと楽しそうだなって思ったりします。ちょっと遊びに行くぶんにはいいかな？ 生徒にはならなくてもいいけど（笑）。学園祭だったら、どの学校にも行きたいですよね。
――では、増田さんが天音学園の生徒だったら、どういう学生生活を送られていると思いますか。
増田 とにかく目立たないように、怒られないようにしますね。かと言って仲間はずれにもならないように友だちもつくって、波風立てずに生きたいです（笑）。
――天音学園の彼らとは仲よくできると思いますか。
増田 七海くんだけだったら仲よくできると思います（笑）。廊下の向こうに部長が見えると、「ハァー！」って言って逃げると思います。
――氷渡さんはどうですか。
増田 もうもうもう（笑）！いちばん先に逃げるかもしれないです。今回は、氷渡先輩とふつうに会話しているのが違和感があるくらいでした。
――増田さんは、好きな子が転校してしまったら、どうしますか。
増田 そこは、すっぱりあきらめますね。連絡先がわかっていたとしても……やっぱりあきらめるかなあ。
――増田さんは、ゲームに登場するような、かっこういい男子が転校してきたということはありましたか。
増田 ないですね。高校は女子校だったので。中学校までは先生がけっこう好きだったりしました。また、ほかの女の子がアイドルなどにキャーキャー言っていても、「いや、私は渡瀬恒彦が大好きなんで」って言うタイプでした（笑）。今もトキメキながらドラマを観ています。
――もし、七海宗介の“if”ストーリーができるとしたら、どこの学校に転校する設定がいいですか。
増田 火積がすごく気になるから、至誠館かなあ。七海が至誠館に行ったら、すぐにパシリにされそうな気もしますが（笑）。でも、魂を鍛えるという意味で、やっぱり至誠館がいいかなあと思います。「七海たちを、俺たちが鍛えてやるぜ！」っていうシナリオがぜったい出てくると思います。
――最後に、読者とファンのみなさまにメッセージをお願いします。
増田 天音学園編ということで、今回は本当にたくさんしゃべらせていただきました。なので……（七海宗介になりきって）「ぜひ、俺といろんなところへ、デートへ行ってください。イヤじゃなければ」……やっぱり後ろ向きですね（笑）よろしくお願いします。
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