『ライトニング リターンズ ファイナルファンタジーXIII』はイージーからがオススメ!?

 2013年11月2日、スクウェア・エニックスは、『ライトニング リターンズ ファイナルファンタジーXIII』と『ファイナルファンタジーX/X-2 HDリマスター』2タイトルの発売を記念して、ヤマダ電機LABI1 池袋モバイルドリーム館にてクリエイターズイベントを開催した。

 本イベントに登場したのは、『ライトニング リターンズ ファイナルファンタジーXIII』と『ファイナルファンタジーX/X-2 HD リマスター』のプロデューサーの北瀬佳範氏、『ライトニング リターンズ ファイナルファンタジーXIII』リードプランナー澤田唯氏。進行役は『ライトニング リターンズ ファイナルファンタジーXIII』の公式Twitterやステージイベントではもはやおなじみの宣伝Mこと村上洋平氏が務めた。

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▲会場は若いFFファンが多かった印象。
▲写真左から宣伝M氏、北瀬佳範氏、澤田唯氏。

見た目も音楽もクオリティーアップした『ファイナルファンタジーX/X-2 HD リマスター』

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 まず、最初に紹介されたのは2013年12月26日に発売される『ファイナルファンタジーX/X-2 HD リマスター』。『ファイナルファンタジーX』が発売されたのは、2001年7月19日。10年以上前となる作品がHDリマスターとして生まれ変わることについて、北瀬氏は「HDリマスターを制作することになって、PS2版をプレイしてみたのですが、懐かさしと同時に、いまでも遊べる作品だと感じました」と、ゲームとしての完成度の高さを改めて実感したとコメント。だが、もともとプレイステーション2のSD解像度で作られた作品を、HD解像度のグラフィックとして生まれ変わらせるためには、メインキャラクターはモデルリングを作り替え、荒いテクスチャーなどを貼り替えるなど、膨大な手間と時間がかかっているという。また、グラフィックだけではなく、『FFX』のゲーム内楽曲約60曲はリマスターまたはアレンジして収録。見た目はもちろん、音楽についてもクオリティーアップが計られているのだ。

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▲リマスターされたグラフィックと音楽を実感してもらおうと、シーモアとのバトルがお披露目。グラフィックも音楽も、“美化された思い出以上”のクオリティー! バトルはステージ裏で宣伝担当がプレイ。ヒヤヒヤしながら勝利。

 また、『ファイナルファンタジーX/X-2 HD リマスター』の見どころのひとつとして紹介されたのは、『FFX-2』の後日談をボイスドラマとして収録した新エピソード。現在、公式サイトでは冒頭の約2分が公開されているので、ぜひ聴いてみよう。

ライトニング リターンズ ファイナルファンタジーXIII

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 続いて紹介されたのは『ライトニング リターンズ ファイナルファンタジーXIII』。まずは、リードプランナー澤田氏が開発に大きく携わった大陸“ウィルダネス”の実機デモから。ウィルダネスは広大な大自然が広がるエリアとなっており、鬱蒼と茂る森、点在する村など、オーソドックスなRPGをモチーフとした大陸となっているという。また、この大陸ではチョコボをフィーチャーするというコンセプトもあり、伝説のチョコボにまつわるクエストなどが用意されているという。

 本作の特徴的のひとつに、多数用意されたライトニングのウェア(衣装)がある。そのウェアには、見た目の好みはもちろん、割り振れたパラメーターも重視する必要があるが、「ショップで売っているウェアは、基本的にはそのショップがある大陸でのバトルに有利なウェアが売られています」(澤田)とのこと。新しい場所に行ったら、新しいウェアを試す、というのがいいようだ。

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 そして、実際のバトルも披露。本作では、3種類のウェアを切り替えて戦うシステムとなっており、ウェアごとに“ATB(アクティブタイムバトル)バー”が設定されている。つまり、本作では3種類のウェアごとに1本、計3本のATBバーを使い分けてバトルすることになる。「プレイヤーキャラクターはライトニングひとりですが、(ATBバーが3つあるので)3人を操作しているような感覚でプレイすることになります」(宣伝M)。「いままでは、戦って待つ、を繰り返す感覚でしたが、今回は待つ感覚はなく、そのウェアのATBバーがなくなったら、つぎのウェアへ切り替えてすぐに行動する、という感覚になります」(澤田)。

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 デモプレイのあとは、『ライトニング リターンズ ファイナルファンタジーXIII』が『ファイナルファンタジーXIII』や『ファイナルファンタジーXIII-2』とどこが変わったのかをおさらいする“初心者の館”コーナー。まず、『XIII-3』ではなく、『ライトニング リターンズ』というタイトルを採用した理由について。北瀬氏は、開発にあたって、『XIII』と『XIII-2』のシリーズを追ってきてくれたプレイヤーに向けてシリーズの完結編を届けるということと同時に、前2作をプレイしていない人にも手に取ってもらいやすいようなタイトルにしたと説明。それに伴ってロゴも『FF』のナンバリングタイトルのデザインから一新。だが、現在のデザインに決まるまで、かなり試行錯誤があったという。

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▲ロゴデザインのボツ案の一部も公開。
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▲光都ルクセリオ。連続殺人事件が起きており、その事件をライトニングが解決するという探偵モノのような物語が楽しめる。その物語に合わせフィールドデザインはイギリスの暗い街がイメージされている。また、宗教都市という側面も。
▲ユスナーン。このフィールドでは、ライトニングはお尋ね者となっており、追われる立場。だが、ある場所への潜入することになり、どう侵入していくか、というところがポイントとなるという。「スパイ映画のよう雰囲気。緊張感と焦燥感が楽しめるフィールドになっています」(澤田)
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▲デッド・デューン。砂漠とその下にある広大な地下遺跡が舞台。その地下遺跡には財宝が……。いわゆるRPGらしいダンジョンが広がる。
▲ウィルダネス。「ヒツジやモーグリなどハートフルなキャラクターが登場します。ここはかなり広大なフィールドになっていて、端から端まで走って移動すると、実際の時間で40分~50分分くらいかかります。また、『FFXIII-2』の冒頭に出てきた、ある場所の建物も……」(澤田)

 『ファイナルファンタジーXIII』プロジェクトのスタートは2004年2月。当時の資料も公開され、“ファブラ ノヴァ クリスタリス プロジェクト”が(クリスタルの色を表す)“COLORS WORLD”というコードネームだったことがわかる。その後、2006年のE3で『FFXIII』のトレーラーが公開され、ライトニングという存在が世界のゲームファンに知れ渡るとことなる。それから、約7年半。本作でついに、ライトニングの物語が最終章を迎える。「本作では、1作目『FFXIII』の姿も蘇ってくるような演出も盛り込まれていますので、シリーズをずっとプレイしてくださっている方は楽しみにしてください」(北瀬)。

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2004年2月の資料。野島一成氏によるファブラ ノヴァ クリスタリス プロジェクトのベースになる設定が書かれている。

 最後に北瀬氏、澤田氏が発売へ向け、ひと言ずつ、次のように挨拶し、イベントを締めくくった。

 「『X/X-2』に関しては、オリジナルのインターナショナル版は英語ボイスだったんですが、今回は日本語ボイスで収録しています。また、国内ではインターナショナル版をプレイした人は、通常の『FFX』、『FFX-2』と比較すると、あまりいないと思いますので、ほとんどの方が新鮮な気持ちで追加コンテンツを楽しめるのではないかと思います」(北瀬)。また、『ライトニング リターンズ ファイナルファンタジーXIII』については、「皆さん迷わずイージーモードでプレイしてください(笑)」(北瀬)と会場をざわつかせる発言が。この発言の意図について北瀬氏は、「僕らが意図しているのはノーマルモードなのですが、まずはストーリーを楽しみたい、という人が軽い気持ちでノーマルで始めると痛い目にあうかもしれません(笑)」と説明。本作のバトルは、かなり挑み甲斐のある難易度になっているようだ。また、本作はくり返し遊べる内容になっているので、最初はイージーで、2周目以降はノーマル以上で、というプレイがいいのかもしれない。

 続いて澤田氏は「『ライトニング リターンズ ファイナルファンタジーXIII』では、世界に余命があり、プレイ時間に制限があるというシステムを採用しました。その要素を発表したときは、戸惑った方もいらっしゃったようで、時間の縛りがあるというのは、ある意味、RPGのタブーだったのかなとも感じました。ただ、そこにあえて挑戦することで、いままでにない新しいRPGのおもしろさを生み出せたという、我々スタッフの自負もありますので、ぜひその新しさに触れて楽しんでいただければ思います」(澤田)。

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▲イベント終了後、会場は即席のサイン会に。こういうところも実際にクリエイターに会えるイベントの魅力のひとつ。『ライトニング リターンズ ファイナルファンタジーXIII』のステージイベントでは、もはやおなじみの村上洋平氏がサインを求められるひと幕も。

 なお、11月9日(土)にビックカメラ名古屋駅西店で、11月16日(土)には上新電機ディスクピア日本橋店でも今回同様にクリエイターズイベントが開催される。近くにお住まいの人は、足を運んでみてはいかが?